MAD111 世紀末総支配人伝説 怒りのヌカ・ワールド 作:溶けない氷
棒の先に爆弾をつけた代物
日本軍などが使っていた
俺を見ろ!
よくぞ死んだぁ!
ワークショップ
いろんなガラクタを放り込むと掘っ建て小屋や銅像、首刺しスパイク、常温核融合発電機になって出てきます。
元は多分、米軍の前線補給作業用品 3Dプリンターの進化系
材料を取ってくれば缶詰肉(いいえ、私は遠慮しておきます)から銃火器、服、殺人ロボット、核爆弾、バイク、自動車,B-29と太っちょ(複雑なものほど当然高価ですが)も作れます。
まぁ、レイダー程度の連中は銃弾とヌカコーラさえあればいいよね。
ご要望に伴い、世紀末では手に入りにくいゴムや光ファイバー、電子部品なども対応する原料を手に入れれば工場で制作できるようにいたしました。
rocket69
(公式で)核融合V8で音速を突破する怪物マシンj
戦前の頭の悪すぎる倫理観を代表する商品の一つ
馬力は有り余っているので装甲、トゲ、衝角の世紀末セットを搭載してもへっちゃら
こんな世界なのでハンドルを握りながらソードオフのショットガンを撃つといいでしょう
俺の名前を言ってみろぉ!
伊丹、ロウリィ、レレイ、ティカの国会への参考人としての招へいは大荒れだった。
自衛隊史上初めての戦死という事態に野党は内閣不信任案決議を提出するとまで言いだした。
ほぼ原作通りなのでカットするとして伊丹への詰問という名前の嫌がらせは度を越していた。
『そもそもですねぇ、独力でなんとかするとか そういう発想はなかったんですかねぇ?』
特地での作戦行動を巡り、国会は紛糾した。
自衛隊が初の戦争をする。
戦争の目的は大義名分は銀座事件の責任を取らせ、賠償させること。
だが、その裏では日本そして企業の思惑があった。
その時点ではイタリカでの山賊との戦闘による損害が問題とされ、伊丹や空挺部隊の現場指揮官が参考人として質問という名の野党からの避難の矛先に挙げられた。
この時にも、平和団体や左翼からの即時撤収と国連軍へ参加要請という意見が挙がったが
外国の軍隊を武装した状態で日本国内を通過させるという安全保障上の懸念という至極当然の理屈から見送られた。
ヌカレイダーに関しては都合の悪い部分は魔法などと誤認され、結局はアフリカの部族並みの武装程度であり自衛隊の敵ではないとされたため
また、特地では地下世界の神ハーディの恩恵によるものか地下資源が豊富だとわかった時点でその資源を採取、加工して売れば莫大な利益が見込まれた。
「特地は日本国内」という政府見解に基づき、最終的に自衛隊は、『特地における治安出動』に出ることにした。
・・・・・
突然だが、皆さん史実で野盗が数万規模にまで膨れ上がるという現象をご存知だろうか。
世間が荒れると野盗は加速度的に膨れ上がる。
なぜならば被害者が加害者に協力するようになり、流浪の野盗集団は喰うために豊かな土地を荒らし、荒らされた地方の農民は野盗集団に参加してさらに野盗集団は膨れ上がり、膨れ上がった集団はその巨体を維持するために更に他人に襲いかかる。
雪だるま式に肥大化する略奪集団とはわかりやすくいうと黄巾賊とか太平天国の乱を思い出していただければ結構である
普通はそうなる前に正規軍が野盗+流浪の農民を殺処分してなかったことにしてしまうが、時々初期の処分に失敗して伝染を防げず大混乱に陥ることもあった。
不要な人間が、まるで鳥インフルエンザに感染した鶏のように殺されるのは異世界では普通なのだ。
それを考えれば8時間労働で済ます程度の総支配人がどれだけ慈愛に満ちた存在かお分かりになるだろう。
奴隷という制度が結局は破綻せざるを得ない制度であったことを考えると今のうちに貨幣経済を浸透させたかったという理由が大きいが。
つまりどういうことかというと、自衛隊によって属国の兵力(警察の役割も兼ねる)がほぼ消滅したいま、無法地帯と化したエルベ藩王国は阿鼻叫喚の地獄の中にあった。
今も重要な商業・農業の都市の一つがレイダーによって陥落した。
レイダーグループ ディサイプルズ
ニシャを中心に女性が主な構成メンバーとなっているレイダー。
だからと言って他のレイダーグループより優しいなどということがあるはずもなく
キャップ!暴力!セックス!の内、3番目が2番目で代替注されたとしか思えないほどの凶暴性と残忍性を持っている。
『ンフフ!なかなか楽しませてくれたじゃないか?え、おい
馬鹿な奴らさ、大人しく死んでりゃそこまで苦しまずに済んだものを』
目を抉り出され、大事な部分を切り取られて口に突っ込まれた城主の死体を前に、苛立ちまぎれに人足がわりに使っていた奴隷を蹴り殺す。
特に理由の無い残虐な殺人と拷問こそ“殺戮使徒”の間で敬意を得る方法の一つである。
残忍な殺しをすればするほど、恐れられるほど敬意を得られるのだ。
壁という壁の蝋燭立てにはねじ切られた頭が飾り立てられ
噴水は今や死体の血抜きに使われている。
厨房では牛肉の隣に人肉が吊り下げられるなどサイコパスぶりがそこかしこで展開されている。
檻の中に逆さまにされた男達は輸血袋として、スティムパックなどの医薬品製造に必要な原材料になっているのだ。
レイダーがこの異世界で学んだ事は帝国が支配地域を広める方法であり、男は玉をちょん切って文字通り玉無しに、女は一晩回せば誰でも従順になる。
倫理観をなくしたが、学習能力だけは残った人間ほど厄介な物はないという一例だろう。
男もいる他のレイダーではそこまでしない。
男は素材として利用し、せいぜい女と見るや全部パコパコして売り飛ばす程度に止めるのと比べると凶暴さがわかるだろう。
それをちょっと町単位で実践すると、そこらへんの盗賊や難民もホイホイ金と女目当てに参加してどんどん大規模になっていった。
とはいえ、ディサイプルズに入団するには彼女達の前で考えうる最も残忍な行為を実践しなければならないので誰もがドン引きして下っ端に甘んじている。
城主の奥方は娘共々そこらへんでくっついてきた山賊に廻されて見るも無残な尸を晒している。
ウェイストランドではありふれた光景すぎて誰もなんとも思わない。
ニシャを初めレイダー全員が気にくわないのが、この世界そのもの。
どいつもこいつもつまらない生活をしている。
一生つまらない畑を耕して終わるつまらない人生なら、さっさと終わってろ。
だから連中のつまらない人生を自分たちの刺激的な人生の一部にしてやった。他人の生き方がつまらないからぶち壊し、それを楽しむとはレイダーの中でもここまで病的なサイコパスは仲々いない。
大抵は奴隷にして生かさず殺さず搾り取るのが精々だが。
城下町ではレイダーが銃の射撃練習に逃げ惑う人々を使っている。
『逃げろ逃げろぉ!ホラァ、撃ち殺されてぇかぁ!ヒャハハハ!』
商店や館には押入りめぼしい物は奪い尽くし、奪えないほど大きければ壊すか焼いてしまう。
広場では新しく傘下に入ったクズどもとの親睦会と称して野球が行われている!
ルールは簡単、逃げ惑う人間をバットで一番多く殺したものが優勝!
もはやベースボールのかけらも残っていないが、世紀末なので仕方ない。
『オラァ!ども!さっさと運び入れなぁ!』
まさに世紀末な光景がそこかしこで繰り広げられるが、ここまで酷い虐殺
凶暴さで知られるレイダーの中でも最悪なのがヌカワールドだが、間違いなく3つのレイダーグループの中で最も捕らえられたくない連中であり、奴隷の扱いも家畜としか思っていない。
ここでいう家畜とは食用も含む。
かつて城では罪人を捕らえるための牢獄が、今では世紀末レイダーの材料倉庫兼牢獄に成り果てている。
「この前買ってきた黒髪の輸血袋の調子はどうだ?
もうそろそろ出荷できるだろ。」
「ああ、汎用でA++グレードのハイオクさ。
二フォン製は質がいいから、もっと取ってきてくれてオペレーターズの連中から依頼が出てる」
「ガス欠か?なら、バイオメカニックにハイオクを輸血してもらいたかったらリッター500capは必要さ」
「ひどく高いな、一匹1000で買っておけば7リッターは取れるだろ」
「こっちだって商売さ、それに輸血袋もタダでメンテできるわけじゃない」
バイオメカニックとは要するに世紀末医者のことだが、人体が主な材料のこの世紀末世界においては生体部品を取り扱う技師とみられている。
銀座事件で誘拐された日本人男性はあちこちの奴隷市場を転々と転売されレイダー連中の目にとまったところ優秀な輸血袋として異世界でも大人気になっていた。
理由としては珍しい黒髪黒目の日本人でスティムパックを作ったところ、アドレナリン増大の調子が良く性欲増進に役立ったためらしい。
程よく放射能汚染されているのが効くらしいが、真偽のほどは所詮レイダーのお粗末な知能であるため不明である。
世の中のウェブ小説に異世界転移はあるが、ここまで最悪な異世界転移もそうそう無いだろう。