MAD111 世紀末総支配人伝説 怒りのヌカ・ワールド 作:溶けない氷
薔薇騎士団は・・・
1 みんな大好き、”くっ殺”展開 お前ら全員がママになるんだよ!
2 すれ違いセーフ
イタリカの戦い 西暦2288年
スーパーミュータント 殲滅
野生のレイダー 殲滅
ヌカレイダー 死者17名
自衛隊 戦死者8名 負傷者:多数
帝国軍 民兵ほぼ全滅
民間人死者1000人以上
市街地の3割が壊滅 市街地で2回の核爆発
内閣総辞職かな?
自衛隊がイタリカの街でモガディシュの米軍のように手痛い損害を被り、撤退する事になった。
次々と支援射撃の下で
だが伊丹にはフォルマル邸に残してきた第3偵察隊とティカ・レレイ・ロウリィを拾って撤退させなければならない。
邸宅は今やレイダー達が占拠するヌカコーラ社イタリカ支店になってしまった。
一方でピニャ・ハミルトンはフォルマル邸のメイド達に邸宅に戻った途端、
『ご無礼仕ります』と丁寧に武器を取り上げられ軟禁状態に置かれた。
精神的にも肉体的にも疲れたところにお召し物を、と言われ気を休めようとしたところで首にナイフを突きつけられた。
「ど、どういうことだ」
「何卒、ご自重ください。全てはイタリカの為。
あなた様がたには身代わりになっていただきます」
そう言われて、ピニャとハミルトンは自分たちが置かれた状況が陥落寸前から全く良くなったわけではないことに気づかされる。
総支配人はイタリカの安全は保証した、そこには帝国の皇女は含まれていない。
彼が帰ってきたらそこにあるベッドの上で娼婦ですらしないような辱めを受けるのだろう。
まず間違いなく、二人揃って慰みものになり・・・・・
「ひ、姫さまご安心ください!姫さまの純潔は私がお守りいたします」
ハミルトンが軟禁されたピニャの盾となると、忠誠を誓うがここまで頼りにならない盾もそうはあるまい。
プロウスキー核シェルター(ブリキ缶並みの防御性能)並みの安心感のあるハミルトンだが軟禁された部屋では身を守れそうな武器といえば椅子の足くらいしかなく、二人は部屋の中をウロウロ歩き回る羽目になる。
一方で第3偵察隊も館に入ってきたマグス率いるレイダーに武器を取り上げられて、銃剣で急かされながら大広間に押し込められてしまった。
それもミュイが総支配人との“約定”を盾に、都市での支配と自治権は全権が今やミュイ“支店長”に委任されピニャ皇女と自衛隊員の身柄はミュイが預かるところとなったため
彼らに危害を加えることは許されていないと主張した。
このためにレイダーとは敵対関係にある帝国と自衛隊の構成員の皇女や偵察隊は安全だったというのだから何が作用するかはわからない者だ。
そうでなければ、頭の悪さには定評があるレイダーのことだから男は殺して女は犯すといういつもの頭の悪い行動をコーラを飲むくらいの感覚で始めるだろう。
お互い殺しあうか、あるいは余所者を殺すしか能の無いレイダー集団の凶暴性を特地の弱者に向けさせるばかりか、
捕虜をすぐには殺さないというある程度文明的な行動を取り戻させることすらできた総支配人は支配者の鑑。
なお、文明的な行動に核兵器やハルシジェンガスなどのNBC兵器の使用も含まれているので結果的には凶悪度は増している。
捕虜も雄は新薬やハルシジェン社の化学兵器の人体実験の実験台になったりコロシアムで野球などに参加させられるので死ぬ。
女に至っては言うまでもない、一年後にはベビーブームだね。
総支配人はレイダーにも文化的になれということで、女性を多人数で使用することは衛生上の理由から禁止している。
ラノベでは人気のハーレムだが、人間には一夫多妻はやっぱり難しいらしく歴史上でも後継問題や男女関係のドロドロでよく殺し合いになるという欠点がある。
後継が生まれると、他の女はおろか外でライバルになりうる子供を作りかねない夫は
もはや不要と抹殺の対象になるという
女郎蜘蛛の修羅の国になるのでハーレムは難しい。
いくら一山いくらのレイダーにしても、
チンパンジーみたいに女の取り合いで殺し合いを始められたら
ヌカワールドは崩壊してしまうといのが本当の理由だが。
武器が棍棒から核爆弾に進化しただけで、やっぱり野蛮人から脱してない。
一方でジェッタイ・スーパーミュータント・地元のレイダーの侵略を撃退し、
一躍イタリカの街の支配者となった総支配人は侵略軍がイタリカの街から整然と隊列を乱さずに後退していく様子を見て追撃を断念する。
今、手を出したら反撃を食らって返り討ちにあうだろう。
その一方で大方焼け野原になったイタリカを見渡して、もっとやりようはあったと反省すべき点は多かったと思う。
もしも自分がもっと早くイタリカを支配してやっていれば地元のライバル勢力もこの街には入ることはおろか近づくことすらできなかったろう。
総支配人はこの世界の人間は理想的な新インスティチュートに管理・運営されることによってのみ初めて永久に生き延びることができるのだと確信を深める。
これ以上、愚かな争いを続けてしまっては人類そのものの生存を危うくしてしまうだろう。
一刻も早く、世界の監督不十分な帝国をクビにし自分が支配してやらなければならないという使命感と正義感も強く
・・・・それにしても気になるのはジェッタイとか名乗る謎の軍隊だ。
彼らもこの世界を奪いにきたのだろう。
だが連中がどんな考えを持っていようとも、一つの世界に二つの支配者は両立しえなかった。
総支配人はレイダーにトラックに積んであったワークショップをイタリカの中心のフォルマル邸宅に据付けるように命令する。
防衛に必要な城塞としてはこの街は貧相すぎるため、大幅に強化してやる必要があるだろう。
読者の中にはミサイルタレットを大量に配置して近づくものは何でも木っ端微塵にした建築家もいるだろう。
つまり、そういうことである。
・・・・ワークショップの能力を100%活かせる者が今のところは自分一人だというのが実に惜しい。
だが、総支配人がいる限り文明世界は滅びない。
そして総支配人と科学技術に共生関係を築いたアメリカもまた同様である。
そういえば、とイタリカの再建と奴隷・・・ではなくて労働者の新しい経営方針に関して考えながらイターミという兵士の偵察隊と皇女とお付きの女を捕虜として取っていたことも思い出した。撤退した約束は約束だから、ジェッタイの兵士たちは変換するつもりだが帝国の皇女はどうしようか?と考えて、昔読んだチンギスハンの行動を思い出した。
「うん、あの女は征服の為の材料になるだろう。沢山産んでもらわないとな」
今日はヌカコーラクアンタムを祝杯にしようイタリカ征服を祝って。
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敵の攻撃を受け、現況では損害を大きくするばかりだという判断から撤退することとなった自衛隊。
だが、伊丹は小銃を手に持つとフォルマル邸宅の方に向けて敵の攻撃を警戒しつつも全身し始めた。
彼の小隊長としての責任感が未だに邸宅に残る部下たちの脱出を援護させようというのだ。