遥か遠き蜃気楼の如く   作:鬱とはぶち破るもの

1 / 20
艦隊これくしょんの作品を検索してもあまりない(と思っている)鋼鉄の咆哮の超兵器ルフトシュピーゲルング主役の小説が読みたかったので…

このルフトシュピーゲルングはシリーズにおけるルフトのいいところ取りみたいな代物なのでご了承ください。
流石にグロースシュタットは知名度のあまりの低さ+火力的にルフトシュピーゲルング以上なのは確実なので自重




その名はルフトシュピーゲルング

蜃気楼の名を冠する超兵器

 

ウィルキア帝国が開発した最後の超兵器“ルフトシュピーゲルング”、波間に沈みし摩天楼を継ぎし艦艇型超兵器

 

全長1.2kmの艦体に隙間なく装備された対空パルスレーザーは航空機の飛行を許さず

巨大艦でありながら速力57ノット、洋上艦にしては魚雷挺並、否それを越える速力を誇る

 

連装75口径80cm砲6基、12門を“副砲として”装備

主砲に至っては三連装75口径100cm砲4基、12門。

この時点で大和型を遥かに越える打撃力を誇る兵器であるが、これだけではないのである。

 

対艦多弾頭ミサイル発射機構、誘導荷電粒子砲8基、57mmバルカン砲10基、特殊弾頭ミサイル発射機構、光子榴弾砲6基、大型レールガン2基、前部甲板固定式超波動砲1基。

 

この中でもっとも非力な57mmバルカン砲を見てみても“この世界”で考えてみればかなり有力な装備になりうる。

 

また、補助装備も充実しており実弾攻撃を半減させる“防御重力場Ⅴ”

光学兵器をほぼ無力化が可能な“電磁防壁β”

再装填を素早く終わらせることが可能な“自動装填装置β”

超巨大艦を制御するスーパーコンピュータの分析力に情報を与える海上レーダー“電波探知機Ⅴ”海中ソナー“音波探知機Ⅴ”

レーダー射撃を補助する“電波照準器Ⅳ”

 

完成が帝国が幾多の海戦に敗北し、余力の無くなった時期のため幾つかの装備は開発が間に合わず、既存品の使い回しではあるがそれでも異界からやってきたヴォルケンクラッツァーを再設計し作り上げたヴォルケンクラッツァーⅡ、それを発展改良し出来たのがこの前代未聞の超巨大艦ルフトシュピーゲルングなのである。

 

火力は大陸をも消し飛ばし、防御力は“この艦を沈めるためにはもう一隻ルフトシュピーゲルングが必要”とまで言われていたのだ。

 

しかし、帝国最後の最強の超兵器は決戦に敗れてしまう。

 

通常艦艇を改良し改造し元と為った艦がわからなくなるほど弄くられたそれは、蘇った摩天楼の蜃気楼を“消滅”させてしまった。

 

物語はここで終わりを迎え、そして新しい物語が始まる。

 

「あー、マジか…あーマジか。」

 

当事者の事情など殆ど無視し、極めて歪な状態で。

広い広い見渡す限りの水平線の上、海風に黒地に白い紐を通されたロングスカートをはためかせ、メイドカチューシャのような電子探知機を白い髪の中に付けている不安と不満と困惑の色を顔に浮かべ

彼女は腕を組ながら現実に、現状に不満を漏らす。

なにも変わらないと明瞭に理解しながら。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。