朱音達は窮地に立たされたのだが、間一髪のところで、白式改め白狼に乗り込んだリィン達を含む飛行外骨格「ソニックダイバー」隊も駆けつけてくれたのであった。
「あの魔物は、わたし達が引き受けます‼」
「わかったわ、ミレイユ、援護するわ‼」
「はい‼」
「メア、まだいける?」
「勿論‼ 持って、二時間だけど」
「そんだけあれば十分だ‼ あとは銀の福音のパイロットと機体を分ければいいんだが?」
いきなりの実妹の参戦に驚いてしまったルクスだったが、後からやってきた自分の装甲機竜と似た機体に乗ってきたヨシュアを見るなり怒る気が無くなったらしく、そのまま戦うことになったのであった。
だがソニックダイバーはナノスキンジュエルが約20分しか持たないので、その間に片を付けな変えればならないのであった。
助太刀にやってきたリィン達に魔物を任せて、グレイヴを含む銀の福音討伐隊はフルレンジと言う攻撃に手を焼いていたのであった。
スミレの射撃でもそれを凌駕している銀の福音は〈闇〉に憑りつかれているというグレイヴの能力で、搭乗者と機体を分ける作戦を立てていたのだが、あまりの猛攻に近寄れなかったのであった。
「魔神剣‼ 助けに来たぜ‼」
「ロイドさん‼」
「それと、来たみたいだぜ‼」
「え‼」
なんと頼もしい助っ人、紅椿を纏った二刀流剣士ロイドが斬撃を放って、そしてロイドが言った方角から、白と紅の機竜が姿を現したのであった。
「待たせたな‼」
「心配したんだよ(´・ω・`)」
「そうよ、後で、プラネテューヌで奢りなさい‼」
「ああ、けど、これを片付けてからな‼」
「・・・・」
「弥生、どうしたの? 返事して‼」
【弥生様は、現在、眠ってらっしゃるのです】
「つまり、白昼夢?」
「違う、たぶん、六年前のことがフラッシュバックしたからよ」
「もう‼ 弥生‼」
天夏と弥生の前線復帰に喜んだのも束の間に弥生が精神崩壊を起してしまっていることをドラゴニック・オーバーロードから通信で聞かされた一同は、驚き、六年前のあの忌まわしき記憶がフラッシュバックされたのだとスミレが推測してのだが、今はそんなことを言っている暇はないのであった。
「マリア、歌、教えてくれ」
「いいわよ‼」
「グランズィツェル ビルフェン ガングニール ズィーズ~♫」
「って、何こんな時に歌ってるのよ‼」
弥生は自身の人格で優しいピンクの女性「マリア」に歌を教えてくれと言い、現実世界に戻った弥生は歌い出したのであった。
「お兄ちゃん‼ 光ってるよΣ(゚Д゚)‼」
「なんでだΣ(゚Д゚)‼」
【我に聞かれてもわからん‼】
「弥生もΣ(゚Д゚)」
なんと、弥生が歌い出した瞬間、装甲機竜ごと光り出したのだが、なぜか、天夏ごと装甲機竜も光出し、そのまま光に包まれたのであった。
そして、
「待たせたわね、最高のLIVEにしましょう‼」
朱音達一同「えええええΣ(゚Д゚)‼」
「行くわよ‼
【承知しました‼】
弥生はバイザーを下ろしているが髪色がピンク色で青い瞳を持った人物に変身してしまったのだが、驚くどころか、当の本人ですら現在の状況をライヴと言っているのだから、そして、弥生はドラゴニック・オーバーロードを超越進化させ始めたのであった。
みるみるうちに、ドラゴニック・オーバーロードの姿が変わり、
「行きましょう、覇天皇竜 ドラゴニック・オーバーロード The Ace‼」
【はい‼】
「あれが、五形態のうちの一つ、Ace」
【我らもか】
「サンクチュアリガードも‼」
「ぎいいいい‼」
「そんな暇なかった‼」
ドラゴニック・オーバーロードが大きな赤い翼を持ち、装甲が赤黒くなった形態「Ace」に変形し、サンクチュアリガードが、半透明の八つの翼を持った機体に変形した「レガリア」に変形したのであった。
だが敵が待ってくれるはずもなく、更には、大陽と月華を魔物に向かわせたのが仇になってしまったのであった。