インフィニット・ストラトス~龍神と白猫と自由   作:天龍神

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優雅な一時

ひと悶着があったが無事に一日目の臨海学校を終えた天夏達は現在宿泊先の旅館で夕飯を食べていたのであった。

 

「スミレ達もこっちで座るのか?」

 

「こう見えて、クジョウ島などで、正座は慣れっこですのよ」

 

「お姉さま‼」

 

「まぁまぁ、いいじゃねぇか」

 

「リアム~、グレグレが」

 

「?」

 

「何故、オレに寄りかかる?」

 

「夫にはこうするのと、教わった‼」

 

「誰か・・・助けてくれΣ(゚Д゚)」

 

天夏達は座敷で仲間達共に和気藹々と夕飯の刺身などを食べていたのだが、極度の人見知りのグレイヴがカルラのアプローチに困惑していたのであった。

 

遡ること、ダッグマッチトーナメント大会翌日、

 

「さてと、飛行島でコテツ達と今後の作戦を・・・」

 

「グレイヴ・ローグライク‼」

 

「おまえの教室は一組だ、ここは五組だ‼」

 

SHRが始まるまで自分の席でじっとしていたグレイヴは飛行島で相棒のコテツ達と会うのを楽しみしながら待っていた所に、わざわざ、一組からカルラがグレイヴを訪ねてやって来て、グレイヴの前に立って、

 

「・・・・」

 

「今日から、わたしは、おまえの妻だ‼」

 

五組女子一同「そんな・・・・」

 

「コテツ、助けてくれ・・・・」

 

なんとグレイヴと濃厚なキスを交わしてしまったのであった。

 

グレイヴは成すがままにされてしまったので、余計に人見知りが酷くなってしまったのは言うまでもなかった。

 

そんなことはさて置き

 

「嶺上開花‼」

 

「また、負けたΣ(゚Д゚)」

 

夕飯を終えた天夏達は旅館でなぜか麻雀で遊んでいたのである。

 

もちろん二組に分かれて、ザックの方では、リアムがいい役を作っては、フランに次の対局で巻き返されるという状況で、天夏達は、

 

「三暗刻‼」

 

「弥生、強いね、何処で麻雀教わったの?」

 

「レンファ達と一緒にやってたんだよ」

 

女性陣でなぎさ以外で麻雀をやっており、元中国人の朱音がやりたい放題かと思えば、弥生が一人勝ちという状況になっており、これは自身が解離性同一性障害を発症しないために、敢て、飛行島に行った際にレンファ達と一緒に麻雀で遊んでいたらしく、その腕を上げていたのであった。

 

「グレイヴ、大丈夫か?」

 

「ああ」

 

「しゃーないからな、元は女子高だしな、姉貴も別の部屋だし」

 

天夏を含む男性陣は用意された部屋で集まって、カルラに追いかけ回されたグレイヴを助け出して今に至るのであった。

 

『龍姫姉、どうした?』

 

『ごめんね、IS委員会の事、言うの忘れちゃって、実はこの前の襲撃は月影獏牙じゃなかったんだよ、別に主犯がいたから』

 

『なるほど、で、その主犯は、マジック・ザ・ハードか?』

 

『そうなんだけど、水上都市「六花」で、翡翠の黄昏を起した奴らだった、未だに捕まってないらしい、けど、ラクアからの伝言、銀の福音が暴走する、これ以上話してると、織斑千冬に感づかれる、なるべく知らんふりして』

 

『わかった』

 

「その様子だと、なんか、一騒動が起きそうな」

 

「ああ、ショウの言う通りだ、ラクアさんからの伝言を龍姫姉が寄越した、銀の福音が暴走する、つまり、龍姫姉達もこっちに助太刀に来るかも知れない、それと、月影獏牙はこの前の主犯じゃなかった、別のテロ組織がいるらしい、多分、黒鉄関係」

 

「兄さんかもしれない」

 

「おまえは黒鉄一輝じゃない黒神一刀だろ」

 

天夏に念話で龍姫からIS委員会の事を言うのが遅れたのと、月影獏牙以外のテロ組織がこの前の襲撃事件の集団だと言い、ラクアからの伝言が銀の福音が近いうちに暴走すると告げて、念話を切ったのであった。

 

そのことに感づいたリアム達だった。


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