クジョウ島で一夜を過ごした天夏は婚約者同然の弥生を含めた一行に取り合いの標的にされてしまったのであった。
一方、
「あいつか、あいつがわたしから弟を奪って変えたのはァァぁ! あの紫仮面‼ あの男‼」
一旦、龍姫達に公務執行妨害罪で現行犯逮捕されたが、国際IS委員会の根回しで保釈金が払われて釈放された織斑千冬は勝手な憎悪を龍姫とユーリに燃やしていたのであった。
幸いにも山田先生は理事長の指示で実家に戻っていたので今は織斑千冬ただ一人IS学園の寮長室で酒におぼれていたのであった。
以前も、ヴェスタWSCに天夏達の専用機を要求したが、オズマによって、異世界の王族に知れ渡り、IS学園理事長、轡木十蔵からこっぴどく絞られて、減給を言い渡されたという前科を持っているのであった。
「お義母さん、お義父さん、行ってきます‼」
「迷惑かけるんじゃないぞ‼」
「それじゃあ、サンクトフィード島に向けて出発‼」
「睦月お姉ちゃん、テンションたけ~」
「お姉さま、大丈夫かしら(´・ω・`)」
睦月がセイグリッド公爵家に行きたいと言い出したので、日帰りでサンクトフィード島に向かうことなり、ハイテンションな睦月を見ながら、天夏達は前途多難な旅路になると思っていたのであった。
「おお、スミレ、そちらは、フィアンセの天夏くんだね」
「お父様Σ(゚Д゚) どうしてそんな話になっているのですのΣ(゚Д゚)」
「昔の口調になってるぞ、では、わたしはこれから、出かけるからな、アンナも会いたがってるからな」
「お姉さまだわ・・・」
「どんまい、スミレ」
「ちょっと、応接間で待っててね(^-^)」
「ありゃ、完全に切れてたな(=゚ω゚)ノ、応接間に行こうか、みんな」
「ああ、そうしよう」
サンクトフィード島に無事に到着した天夏達をセイグリッド公爵が出迎えてくれたのだが、どうやら、アンナがどこで聞いたのか天夏のことをスミレの婚約者だと言ったので、スミレは昔の口調になってしまったのである。
セイグリッド公爵は出かけると言って飛行船乗り場に向かったのを見届けたスミレは、義姉、アンナを説教しに笑顔だが、背後に完全にトランスコアが立っていたのが見えた天夏達は応接間に向かったのであった。
その後、中庭から悲鳴が聞こえてきたのであった。
「うぇ~ん;つД`)‼」
「スミレお嬢様‼」
「お待たせ‼」
「スミレちゃん、まさかスターライトブレイカーでも撃ってきた?」
「別にみんなが気にすることではないわよ(^-^)」
天夏達「いや、完全にまだ怒ってるんじゃん(´・ω・`)」
笑顔で屋敷の応接間にやってきたスミレの後ろで大泣きしているアンナを見て、睦月はどんなお説教をしていたのかと聞くと、気にするなというのだが、天夏達は怯えたのであった。