カルラのシュヴァルツ・ハーケンが暮桜に変形したことは星奈達にも伝えられたのである。
「リライズ機能って便利ね、一瞬でこの服に着替えられるし」
「おっと、お客さんか、行くよ‼」
「うん」
「相手はISが無ければ何もできないガキだ‼」
もちろんこの騒ぎでダッグマッチトーナメントは中止になったので、控室に居た星奈達は騒ぎに乗じて、控室を出て、転生した際に渡されたインテリジェントデバイスのリライズ機能を利用して、ISスーツから仕事用に用意していた私服に着替えて、人命救助を優先しながら、伐刀者達お部隊を殺さずに倒しながら突き進み、二手に別れた所で、伐刀者の一団に遭遇した星奈となぎさは完全にISが無ければ何もできないと思われたようだが、それが伐刀者の間違いであることに気付くのにそんなにも時間はかからなかった、
「虎牙破斬‼」
「思想脚‼」
「ISがないと何もできないんじゃなかったのか・・・」
「さてと、助けに回らないとね‼」
物の数秒で片付いて、無殺傷モードのデュアルウェポンとバスターソードを仕舞い、シェルターに逃げ遅れた人を助けに向かったのであった。
一方で、
「うわぁっぁぁぁ‼」
「ボルトスラスト‼」
「蒼破刃‼」
アリーナではVTS、正式名称、ヴァルキュリー・トランス・システムという違法プログラムをカルラのISに埋め込んだことでシュヴァルツ・ハーケンが暮桜に変形してしまい、暴走を起していたのであった。
ユーリ達が生身で得物を持ち、神装機竜を纏った天夏と弥生、ISを纏ったグレイヴが暴走を止めようとしていたのであった。
「う・・」
「おまえは、道具として、死ぬつもりか‼」
「わた・・わたしはぁぁっぁ、人間だ‼」
「こんなあぶねぇもん、ふりまわすんじゃねぇよ、お嬢さんよ‼」
「コングマン、流石だな」
「此処はオレがやる‼」
どうやら落ち着てきたので、ユーリが一喝してカルラは人間だと絶叫したがまだ動くようで持っていた巨大な刀を振り下ろしてきたが、コングマンがいとも簡単に刀の側面を殴って刀身を折ったのである。
好機を逃すまいと、グレイヴが自身の能力「分ける」力を使うことを思い付き、それをサポートすべく天夏達も後に続いたのである。
そして、
「良し、コアとISとカルラに分けた、暴走は止まったが、この状況どう打破しようか?」
「天河兄‼ 朝宮‼ ローグライク‼ それと貴様ら‼」
「アンタが、織斑千冬か、ほんと、こんな姉より、アンタを守って死んでいった弟達が悲しむぜ‼」
「チッ‼ 言わせておけば‼」
「ガキン‼」
「なぁ‼」
「此処はオレたちがなんとかする、おまえ達はそいつを医務室に運べ‼」
「すいません、弥生、グレイヴ、走れるか?」
「ああ、大丈夫だ、だが運ぶから戦えないが」
「わたし達が医務室まで送ってやるよ‼」
なんとかISの機体とコアと搭乗者のカルラに分けれたのだが、IS部隊に囲まれてしまった挙句、モンド・グロッソ二冠の織斑千冬もISを身に纏ってやって来てしまったのである。
とりあえず、カルラを医務室に運ぶことを優先しなければならず、グレイヴがカルラをお姫様抱っこで抱えながら神装機竜を解除した天夏と弥生はユーリ達が作った隙間を縫って走って医務室に向かったのであった。
「M、どうなってる?」
「どうやら、どこかのバカがどんちゃん騒ぎを起してる」
「この機を逃すわけにはいかねぇな、行くぜ‼」
また、IS学園に別の武装集団がやって来てしまい、うち一人がISを身に纏っており顔を隠しているMと呼ばれたその人物は、仲間達と一緒に伐刀者に紛れて潜入したのであった。
「どうしよう、助けにいかないと‼ 待ってて、弥生ちゃんΣ(゚Д゚)‼」
「束様‼」
篠ノ之束は名を変えて姿を変えても最愛の妹として何もできず死なせてしまった弥生達を助けるべく、IS学園にすっ飛んで行ってしまったのだ、これが運命を決めるとは誰も知る由もなかった。