ルクスの幼馴染で、龍姫達とも幼馴染みであるフィルフィ・アイングラムが自らIS学園に転入を志願したのである。
ルクスは呆然としており、完全に意気消沈していたのを恋龍は自分の発言が招いたことだと気が付いてないのだ。
「レリィさんには話はしてあるし、留学生として、IS学園に潜入してもらうことになったよ、これはフィルフィが決めたこと」
「ですけど‼」
「わかってる、神装機竜以上に強い相手が待っていることくらい、ボク達が知らないと思った?」
「恐れ入りますね、龍美達は」
「ああ、もう、妹達の涙を見たくないからな」
「?」
「今日は疲れたはずです、また明日はIS学園の課題を片付けないと」
「そうするよ」
フィルフィも幼い頃からルクスを見ていたのだ、彼が、知らない世界で危ない目に遭っているのに何もできないことが嫌だと言って、龍美達が王立士官学院の理事長にして、フィルフィの実姉、レリィの立ち合いの下、話をして、法王オズマに根回しをして、ヴェスタWSCのパイロットという名目でIS学園に留学生として潜入させることになったのである。
龍月と同じ、金髪碧眼の幼馴染にして、クレス並みの鍛錬を積んでいるセリスティア・ラルグリスこと、セリスは親友の抜け目のなさに呆れており、恋龍は、五年前のようなことはもう二度と見たくないと言ったところで解散したのであった。
「龍姫・星龍、わたし、もう、二人の涙を見たくない」
王立士官学院の自室でフィルフィは五年前のことを思いだしながら、親友の二人の傷つく姿を見たくないと心に誓ったのである。
五年前の非道な実験を阻止するべく、龍姫と星龍は十一という若さでフィルフィを助けに来て、研究員に完膚無きまでにやられて、大怪我をし、自らも一度死に、人外になって、生き返って見た親友の痛々しい姿をもう見たくないフィルフィは、意を決して、IS学園に潜入することにしたのである。
一方
「白騎士事件、主犯は二人なんだよな?」
「ああ、だが政府は、篠ノ之束に全部なすりつけて国際指名手配にした挙句に、家族を人質にし、織斑千冬の罪をもみ消した‼」
「なんだよ、それ完全に、国と織斑千冬がグルだったんじゃねか‼」
「流石のオレ様も、そんなreadyは勘弁だな」
「女に目が無いアンタが嫌うってやばいんだね、織斑千冬と日本政府は、宇宙に行くためのISを兵器運用したからね」
アドリビトム組はクラトスから白騎士事件について話を聞いていたのだ。
ロイド達は怒りに燃えており、女好きのゼロスでさえ怒りに燃えている有様で、知り合いのくノ一、しいなも納得だった。
そして、女尊男卑の世になったのだとクラトスは語ったのだ。