インフィニット・ストラトス~龍神と白猫と自由   作:天龍神

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事情聴取

サレとトーマとの戦いを終えて、現在、天夏達は理事長室での現状報告をしていたのであった。

 

「なるほど、あのサレとトーマという二人組は、織斑先生と戦うつもりで襲撃したと(剣心、君の言う通り、このままでは、天夏君達のようになってしまう、まさか、あの映像が此処にあることは伏せておこう)」

 

流石に異世界からやってきたことは伏せて、織斑一夏つまり天夏が誘拐された組織から送られて来た、対IS部隊の人間と、生物化学で生み出された人型の能力者だと嘘を交えながら理事長に報告した。

 

予め理事長は、剣心から話を聞いていたので、天夏達の報告を理解したが、他の教員達は黙ってなかった。

 

「理事長‼ 直ちに、天河達の機体を没収して、解析させてください‼ 何か怪しいです‼」

 

「と申しているようですが、天河君?」

 

「では・・・」

 

やはり、織斑千冬は神装機竜を一教師という身分で没収することを考えていたようで、流石のルクスでも庇いきれない状況になったが、理事長、轡木から、天夏に言い返すチャンスを与えられた天夏は、一呼吸して、

 

「織斑千冬に賛同した教師は、無能で、馬鹿とアホか?」

 

「生徒でありながら‼」

 

「残念です、先生方にはこの場を以って、辞職してください」

 

「貴様‼」

 

「それと、織斑千冬先生、IS最強、ブリュンヒルデ、織斑千冬は確かに強い、それは間違った強さだ‼」

 

「‼」

 

「どうしたよ、織斑先生、いつもの出席簿は‼」

 

「・・・・」

 

「山田先生以外の教員は、一ヶ月の減給を、天河君達はおとがめなし、そして一年の指揮権を山田先生に一任します‼ いいですね‼ それと、天河君達は残ってください、解散‼」

 

堂々たる態度で醜い教員達に言い放って、反論されたが、セドナが某機関に眼鏡型カメラで撮影した映像と音声を送っていたので、言い逃れでない物証として、避難中に生徒を負傷させた教員の顔まで撮影していたのだ。

 

轡木も顔には出さないが、その物証を握っているため、山田先生以外の教員を全て減給処分した。

 

そして、天馬が織斑千冬に向かって、「強い、しかしそれは間違った強さ」だと言い切った瞬間、何も言い返せない上に暴力を振るうことすらできないところまでにショックを与えたのだ。

 

解散となったが、天夏達は、話があると言うこともあって、教員達は、この世の終わりのような顔をして、会議室を出て行ったのであった。

 

「天河君、やっぱり、今日襲ってきた二人は」

 

「はい、以前にお話した、アドリビトム組からの要注意人物でした、名前はサレ、能力は風を自由に操る能力」

 

「それじゃあ‼ あの時、態と神装機竜を使わなかったのは」

 

【ISと神装機竜では、亜奴らの魔術の前には歯が立たん】

 

「ボク達は・・・」

 

「ミルダ君達はいつも通りに、勉学に励んでください」

 

「はい‼」

 

「では、引き続き、よろしくお願いしますよ」

 

天夏達「はい‼ 失礼いたしました‼」

 

轡木理事長は事前に天夏達が次元武偵であることは知らされていたので、今回の襲撃者のサレとトーマの一件のことは知っていたのであった。

 

ましてや、アドリビトム組や冒険者のように日々、魔物などの戦闘で実戦経験を積んでいる者ならともかく、IS学園の教員では、月とスッポンだ。

 

轡木は天夏達にいつもお通りに生徒として授業を受けて欲しいと言い、解散したのであった。

 

 


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