ギルド受付役として生きていく・・・が、ブラックだ 作:パザー
すいません!許して下さい、なんでもしますから(なんでもするとは言ってない
ブレソルやってたのもありますが素直に忙しかったりネタとか終わらせ方が分からんかったんや・・・・
「カズマさんが死んだ!」
「このひとでなし!!」
「ええっ!?何なのですかそのノリは!?」
めぐみんよ、異世界ではこれがテンプレなんだ。察せ。
って!こんな事してる場合じゃねえ!!
「アクア!!カズマは頼むぞ!!------啼け、『紅h・・・あれ?」
いつも通り、紅姫を取り出そうと腰に差してある筈のそれへと手をかける。が、その手は虚しく空を切る。
ま、待てよ?お、落ち着け落ち着けおちけつ!素数を数えるんだ1 2 3 7 11・・・よしOK。えぇと思い出せ・・・確か
『ふぃ〜疲れた・・・休憩時間だぁ・・・!っと、紅姫も横っちょに立てかけといて・・・ベッドダ〜イブ!!』
あの時だぁぁぁ・・・!!完璧にすっぽかして来ちまったよ・・・!ま、まさか鬼道だけで・・・冬将軍を撃退・・・しろってのか・・・?・・・・・積んだぁぁぁぁっ!!ヤダ!詠唱破棄じゃ絶対ダメージ入らないしかと言って詠唱なんてあいつらの前で・・・特にアクアに聞かせようものなら社会的に死ぬっ!!そして恥ずかしさで俺の精神的なアレもドンドン削れていく!!
「------やるしかないかコンチキショウッッ!!」
その言葉に反応し、冬将軍は瞬時に刀を作り出し、それを振るう。
凶刃が空気を裂き、迫ってくる。
波立つ刃の光沢。切っ先の到達点。
刃までの距離。そして、撃つべき鬼道。
・・・全部見えた。
「縛道の三十九!『
円形の盾が刀の軌道上に出現する。
当然刀は盾と激突する。火花を散らし拮抗するが、いかんせん番号の低い縛道だ。
ミシミシと嫌な音を立てながら亀裂を走らせる。1枚、また1枚と割られ、遂には最後の1枚も破られてしまう。
「縛道の二十一!『
障害物を跳ね除けた刀が再びその速度を上げながら迫ってくる。
が、それを身をかがめて避けると同時に地面に手を当てる。
かわした刀が頭上を通過するのとほぼ同時に手をついた所から赤い煙が噴き出す。
冬将軍を巻き込みながら辺りに赤い煙が充満する。
ここで相手が取るであろう行動は2つ・・・胴を狙っての薙ぎ払いかバックステップで距離を取って煙の外から襲撃・・・
視界が潰されたせいか、聴覚は異常に冴えているらしい。
雪を踏みしめる音とその上に何かが落ちるような音・・・後者か!
「破道の五十八------『
竜巻が煙幕を押し出し、急激に視界がクリーンになっていく。
当然、素直に煙幕に呑まれる程バカな選択はしない・・・なら来るとしたらサイドか、後方だ。
「破道の三十一、『
両手を横に大きく広げ、そこから火球を両サイドに放つ。
もちろん、当たらないのは重々承知してる。が、これであいつの攻撃方向は俺の背面に限定される。なら、そこに全力で火力をぶつけてやればいい。
「君臨者よ!血肉の仮面・万象・羽搏き・ヒトの名を冠す者よ!蒼火の壁に双蓮を刻む!大火の淵を遠天にて待つ----破道の七十三、『
凄まじい量の火炎が前方を埋め尽くす。
俺の立っている場所から扇状に焼け焦げた大地のラインが現れている。微かに見えた冬将軍の影も今やその姿は何処かへと消えている。
どうやら・・・撃退は出来たらしい・・・どうせ後数分もすれば復活するだろうし・・・早く帰るのが・・・クソッ、霊力一気に使い過ぎたな・・・・・だるい・・・まぁ・・・瞬歩でどうにか帰れるくらいの霊力なら残ってる・・・
「アクア!カズマの容体は!?」
「蘇生魔法をかけたからもうそろそろ復活すると思うけど・・・というか朔さん。あの面白い詠唱は何だったのかしら〜?プークスクス!『君臨者よ!』ですって〜!」
「帰る!!じゃあな!!」
「ま、待ってよぉ!置いてかないでよ!私たち目隠しして連れて来られたから帰り道も何も分からないのよ!!お願い見捨てないで!!」
ったくこいつは・・・ん?
「・・・おいめぐみん、その目はなんだ」
いつの間にか俺を横から覗き込むような形で立っているめぐみん。
その目はひどく輝いており、恐らくは好奇心で胸がいっぱいなのだろう。
「サク、後であの詠唱・・・教えてくださいね♡
「・・・・・ハァ・・・分かったよ、じゃあ明日の朝にでもギルドの前に来い。どうにか休み貰うから」
一丁前に脅しを覚えてやがって・・・頭の回るバカは怖い。
辺りをなんとなく見渡す。満足気な顔をしためぐみんがハッとしカズマの元へテクテクと歩いて行く。アクアの膝に乗せられた彼をダクネスが彼の手を握りながら目を閉じ、祈っている。
傍から見ると、家族の様な暖かささえ感じられる・・・俺は・・・・いや、そんな事は当たり前だよな・・・
なんだかんだ・・・良いパーティじゃないか。
そんな胸の奥に生えた一抹の雑念。
それを無理矢理押し殺し、4人の元へゆっくり歩み出す。
「悪いが、そろそろ俺は帰らないといけない。帰り道ならダクネスが知ってるだろうが・・・どうする?下山位は手伝ってやれるが・・・カズマが起きるまではそうしてるのか?」
「あぁ、気遣いはありがたいが、私たちはここで待つことにする。すまないな、時間を取らせたり戦わせてしまって」
「気にすんなよそんなの。またなんかあったら呼んでくれ、なるべく手助けできる様にするからよ。じゃあな」
そうして俺は走り出す。
まるで、何かから必死に逃げる様に。何かから目をそらし、認識しない様に。
〜*〜
「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ギリギリセーフですか・・・?ルナさん」
「・・・な、何があったの?モノノベ君」
息を切らしながら大きく扉を開けはなつ。
室内の蒸し返す様な熱気と喧騒が全身に押し寄せる。そんなギルドを感じながらも心配そうな顔で飛び出してきたルナさんに問いかける。
なんとなくだがギリギリ間に合ったらしい。だがまぁあの冬将軍の一件関連でまた仕事に追われる事になるだろう。
「ちょっと素敵なお友達と戯れてきまして・・・泣いちゃいそうです」
「そ、そう・・・そう言えばあのダクネスさんは?」
「何でも、仲間の回復を待つので自分達は残る・・・だそうです」
「・・・とにかく、休んで来て頂戴。最近モノノベ君働き詰めなんだし」
「い、いえ・・・そういう訳には・・・」
「休みなさい、上司からの命令!後、仕事が終わるくらいに私の所に来るように!」
い、一体何が・・・・・ていうか、周りからの視線が・・・何だ何だ・・・・
普段の誠実で優しそうなギルドのお姉さん、ルナさんのイメージとはかけ離れた強い口調。そんな彼女に驚きを隠せないのだろうか。
周りにいた一連のやり取りを聞いた冒険者達は少し呆けた様な顔をしている。
そして、俺を見て何だか心配そうな視線を一瞬向け、顔をそらす。
俺の額を軽く押し、少しだけはにかんで見せた彼女は背中を向け、いつもの受付カウンターへと戻っていく。何故だろうか、今の彼女の背中は少し大きく見えた。
どうしよう・・・いや、素直に少し休ませてもらおう。悪いな・・・・・キノアや所長達にも・・・・・いや、言葉も大事だが・・・行動で示さないと。働いて、彼女達に楽してもらえるように。
そう自分の中で決着をつけ、俺も仮眠室へ歩き出す。やっぱ・・・さっきルナさんに小突かれた時に軽く倒れそうになったし・・・今も正直、気を抜いたらぶっ倒れそうだし足元も覚束ない。
ふぅ・・・・・本当に役に立ちたいなら、今は休まないとな・・・
辿り着いた休憩室。普段なら1分もあれば到着出来る筈の距離。だが今はひどく、遠く離れている様に感じる。
質素なベッドに敷かれた薄い布団。それで必死に体を包む。
決して良いとは言えない筈なのに、不思議と体からは安心感が溢れてくる。
体温が篭り、適度な暖かさになった全身が睡魔を呼び込む。
意識を刈り取ろうとするそれに、特に抵抗もせず、だんだんと意識を闇に預ける。
考える事もだんだん億劫になってきた。と言うよりも既に頭は殆ど働いていない。そして俺は意識を手放し、眠りに落ちた。
〜*〜
ん・・・あ・・・・・体がそこら中・・・痛え・・・・・そうか・・・・どのくらい寝てたんだ・・・・・?
だんだん覚醒していく意識。それに比例する様に視界はクリアになり正面の石壁を映し出す。
はだけた毛布の隙間を縫って肌を刺す冷たい空気が意識の覚醒に一役買っているのか。思ったよりも早く目は完璧と言って良い程に覚めた。
「・・・・・」
ゆっくりと上体を起こす。静まり返った部屋では衣摺れの音でさえ明瞭に聞き取れる。
・・・・?
ふと感じる人の気配。
顔を向けるとそこにはよく見慣れた人物。
整った顔立ちに肩にかかるほどの栗色をした巻き毛。スヤスヤと穏やかな寝息を立てる彼女--------ギルドのお姉さん、ルナさんの姿。
--------!ちょちょちょちょちょおおおおぉぉぉぉrrrrおおおおっと待て待て待て!!見える!!見えちゃう!見たいけどヤバイよヤバイよ!
しばらく呆けて彼女を見つめていたその時。
案外ゆるいんだ。女性用のギルドの制服の胸元は。
そして今、彼女は椅子に座りながら俯いて寝ている。
そう、
おっぱいがボロンしかけてるんだよ!!
俺は何!?どうすればいいの!?このままだと全年齢版のエロゲみたいになっちゃうよ!朝チュンしちゃうよ!?
そうこうしている間にまた彼女がカクンと深く俯き、白い肌とおっぱいが大きく晒される。
どうしよう!!結構マジで!!
次回は久々にルナさんとイチャイチャさせるゾ