ギルド受付役として生きていく・・・が、ブラックだ   作:パザー

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新しく活動報告書きました。良ければ見てみて下さい。色々自分が描いた絵も乗せましたんでよければ感想よろしくお願いします。


exー04 この紅魔族と多少マトモな研修を!

「ぐすっ・・・うぅっ・・・サクさんに殺されかけたぁ・・・」

 

「あぁ・・・えぇ・・・その・・・悪気は無かったんだ」

 

「・・・殺る気があったぁ・・・・・」

 

 

め、面倒くせぇ・・・!普段はギャーギャーうるせぇくせに面倒くせぇ・・・!例えるならジャンプアニメで心折れた主人公レベルで面倒くせぇ!

 

俺がクラーケンを倒した後、水面下から氷を浄化しながら気絶したアクアがプカプカと浮かび上がってきた。砂浜に連れていき俺やカズマの『ティンダー』で何とか体を暖めてたんだが・・・起きた途端この様だし・・・いや、今回は俺にも非があるけど。

 

・・・取り敢えずアクアが起きたんだから研修再開だよな?まぁ俺は海の氷をどうにかしなくちゃいけないんだけども・・・こんな事に卍解使うのか・・・

 

 

「ミツ・・・何とか。勝手に次の内容に入っててくれや。俺はちょっと事後処理してくるから」

 

「え?・・・あ、分かりました・・・って!僕はミツルギです!半分出てたじゃないですか!!」

 

「へいへい」

 

 

ヒラヒラと手を振りながら海岸へと向かう。

果てしなく続いている海が見渡せる範囲の7割程が完全に凍りついていた。

波が押し寄せてくる音も聞こえず、魚類などの生命の気配も何も感じられない。ここだけはまるで時間が止まっているかのように静かだ。

 

はぁ・・・我ながら、制御は相変わらずヘタクソだな・・・もうちょっと範囲狭くても良かったのに。

これ位なら詠唱破棄の『蒼火墜』乱発した方が楽か・・・?いや、普通に卍解で改造して1回で終わらせた方が楽だな。

 

 

「卍解!」

 

 

せっせと研修を受けているカズマ達を他所に俺は1人悲しく氷を黙々と溶かしていたのでした。虚しい!

 

~*~

 

「そ、それでは!け、けけけ研修を行わせて頂ひゃぁっす!!」

 

「また分かりやすく緊張しているな・・・」 

 

 

俺たち講師役のゆんゆん以外・・・3人に見守られながらゆんゆんの研修が始まった。

緊張のせいで出鼻からグダグダだが・・・

 

 

「ゆんゆん!紅魔族随一の天才でa」

 

「お前は大人しくしてろっての!ただでさえ長くて面倒な研修がさらに伸びちまうだろ!」

 

「和真和真、多少本音は抑えようぜ?な?」

 

 

ホンット、辛く厳しい研修ってのは何処に行ったんだか。ほぼほぼお遊びじゃねぇか。

ていうか俺もいい加減暇だな・・・カツラギとしりとりでもしてよっかな。

 

 

「お~い磯野ぉ!しりとりしようずぇ!」

 

「中島ぁ!・・・じゃなくて、僕はミツルギです!いい加減覚えて下さいっていうか・・・覚えててやってますよね!?」

 

 

イヤーソンナコトナイヨーオボエテナイヨー

まぁいいや、こういうのは先に無理矢理引きずり込んで始めた方の勝ちだ。行こう。

 

 

「んじゃあ、しりとり!」

 

「も、もう勝手に始まってる・・・!?ええい!やるしかないのか!では───リス!」

 

「スリ!」

 

「リ、リ・・・・リスト!」

 

「鳥!」

 

「理解!」

 

「医療!」

 

「よ、よしきた!これなら・・・瓜!」

 

「倫理!!」

 

「もう『リ』は嫌だああああああ!!」

 

 

よし、勝った。計画通り・・・!

いやぁ・・・瓜から倫理の返しはいつやっても面白いなぁ・・・相手が長考するリアクションがホンットもう・・・面白いんだよ。

さて、暇潰しも終わったし、あっちはどうなってるのかなぁ・・・あぁ?

 

な、何で和真のぶん投げた石が爆発してんの?

何処の高校生探偵の世界?いやぬいぐるみに爆弾とか・・・ね?

 

和真が切羽詰まった様子で何やら赤色に輝いている手のひらより少し小さいくらいの小さな宝石のような小石をアクアからひったくり急いで海へ投げ捨てる。

 

すると恐らく石が爆発でもしたのだろう。高く水柱を上げながら派手な爆発音を轟かせる。森にいた鳥たちは一斉に飛び上がり水面にはプカプカと明らかにとばっちりを受けた魚たちが浮かんでくる。一瞬の騒乱が場を騒がしくするが直後に静寂が訪れた。

 

 

「・・・な、何なんだよあの石は!ゆんゆん!?」

 

「ひっ!すいませんすいません!で、でもあの石に上手く魔力を貯めて爆発しない程度に止める・・・ていう訓練なんです!」

 

「「「なんだ、話を聞かなかったアクアが悪いんじゃないか(ですか)」」」

 

「な、何でそうなるのよぉ!」

 

 

いや事実だからな?

察するに、めぐみんとかが石を使って何かやってたらアクアも遊びたくなって弄ってたら爆発したんだろ?・・・運がないな。うん、普通に可哀想。

 

 

「それじゃゆんゆん。次に進めてくれよ・・・ゆんゆん?」

 

 

すっかり怯えて卑屈モードに入ってしまったゆんゆんは何やら1人でボソボソと呟きながら波打ち際に小さく座って1人棒倒しに興じている。

何やってんだ・・・・・棒倒しって普通2、3人位でやるもんだろ?それを1人でって・・・強者?

 

 

「ま、まぁまぁゆんゆん。元気だして!再開しないと終わらないぜ?俺もできる限りフォローするから?もうちょっとだけ、もうちょっとだけやってみようぜ?な?」

 

「う、うぅ・・・分かりました・・・サクさんがそこまで言うなら・・・コ、コホン!それでは!次の内容です!まずこう・・・胸の前で手を合わせて合掌してください!」

 

 

お、おぉ・・・良かった。戻った戻った。

何やかんやで和真達もゆんゆんに習って胸の前で合掌した・・・が、俺と和真は恐らく・・・同じものを見つめているだろう。

 

深呼吸の指示で深く息をし始めた一同・・・もちろん多く空気が入ればその分、肺は大きく膨らむ。つまり肺が膨らむとそれに押し上げられて男なら胸板、女なら・・・果実がゆっさゆっさするのだ。

 

ゆんゆんはスク水・・・じゃない。黒のワンピースの水着を着ているので分かりにくいが・・・胸元を曝してビキニを着ているダクネスの果実は・・・・・それはもう、見事に揺れてくれてますよ。これでも言わんかとばかりに。

 

 

(あ、あのカズマとサクの獣のような視線・・・視姦というのも・・・悪くない///」

 

 

あれ?あいつ・・・・・顔赤いし息荒いし、とんでもない事を一部口走ってるんだけど・・・

 

 

「こうすることで大気中の魔力を効率よく取り込めるんですよ。どうです?役に立ちますか?」

 

「元々の魔力量が凄い私は魔力切れとかしたことないんですけど」

 

「えっ!?」

 

 

・・・・あ

 

 

「1日1回の爆裂魔法で使った魔力はこのくらいじゃ回復しませんし・・・この調子ではもう一度魔法を放つのは無理そうですね」

 

「えぇっ!!?」

 

 

・・・・あぁ

 

 

「そもそも私は魔力を貯めようとそれを使う手段が無いのだが・・・」

 

「えぇっ!?!?」

 

「「「使えない(わね/ですね/な)」」」

 

「うわあああああああん!!」

 

 

ゆんゆんの心がノックアウトどころか猟期殺人されちゃったよ。惨殺だよ、無惨極まりない有り様になるまで完膚なきにまで叩きのめされちゃったよ。

 

 

「おぉ~おぉ~ゆんゆん良し良し。どーどー・・・大丈夫大丈夫。ちゃんと役に立つ技術なんだから。な?」

 

「うっ・・・えぐっ・・・・サクさぁぁぁぁ~ん・・・!」

 

「はいはい泣かないの」

 

他一同(保護者みたいだな・・・)

 




フレミー可愛いよフレミー。

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