Legend of Galaxy~表裏一体の光と影~   作:takanist

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第7話~海底基地はなぜ実在しているのか~

「大丈夫でしたか、ミチル君!」

道場に着いて最初に霞さんが声をかけてきた

「ちょっと口の中を切っただけなんで、大したことないですよ」

「ばい菌が入ったらどうするんですか!

 ちょっとこっち来てください、手当しますから」

「ちょ、霞さ~ん!」

僕は霞さんに拉致された

 

―――――――――――――――――――

 

「天晴坊ちゃん、実は・・・」

キンジは天晴に先程のことを話していた

弟子のミチルの前で、変化(へんげ)したことを

「そっか・・・」

「申し訳ありやせんでした!

 天晴坊ちゃんがミチルに敢えて教えていないのは知っておりやしたが

 あの場面では仕方なく・・・」

キンジは天晴に頭を下げる

「キンちゃん、頭を上げろよ」

「天晴坊ちゃん・・・」

「いつかはあいつに教えなきゃいけなかったんだ

 それが少し早くなっただけだ、気にすんな!」

天晴はキンジの肩に手を置く

「ありがとうございやす!」

 

「ということは、ミチルにも忍術の修行を?」

「いや、あいつから言い出さない限りは教えないつもりだ」

「それはなんで?」

「忍術と生半可な気持ちで向き合ってほしくねぇんだよ

 あいつが心の底から本当に力を求めた時に、教えるつもりだ」

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――

 

「ミチル君、これでどうですか?」

「ありがとうございます、霞さん

 だいぶ良くなりました」

「はぁぁ、よかったです」

こんなにも心配してくれるなんて、僕は素晴らしい師匠たちに恵まれたんだな

 

「で、どんな人だったんですかミチル君を傷つけたのは」

「人というより怪物でした」

「怪物ですか?」

「はい、機械のような体をしていて胸にナンバープレートのようなものが付いてました」

「!!それは本当ですか?」

「は、はい」

突然、霞さんが食いついてきた

「これはみんなにも伝える必要がありそうですね」

霞さんはそう呟くと

「ミチル君は安静にしていてください」

そう言い残し、部屋から出ていく

 

「急にどうしたんだろ?」

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

「で、ここでいいのかベルトさん?」

《あぁ、ここだ》

「でも、ここから先には進めないぞ」

俺たちはとある場所に来ていた

道路も途中までしか無く、通行止めの為の障害物が置いてあるのでここから先には行けそうにない

《心配ない》

すると障害物は地中に沈み、地面が割れて、その中に道路が現れた。どうやら地下に繋がってるみたいだ

《さぁ進ノ介、行くんだ》

「大丈夫なのか?この先って海なんだけど・・・」

《海底トンネルで繋がっているんだ》

「まぁ、行くしかないか」

そう言って泊さんはトライドロンを走らせる

 

(もしかして!)

 

 

しばらく走ると大きなシャッターの前に辿り着いた

《私だ、クリム・スタインベルトだ》

するとシャッターが開いた

「ベルトさん、あんた一体何者なんだよ」

泊さんが呆れたように問いかける

《私はただのベルトで、科学者だよ》

そうとしか答えないベルトさん

その答えを聞いた泊さんは再びトライドロンを走らせる

 

駐車場のようなところにトライドロンを止めると

一人の男が近づいてきた

(あのスーツは!)

黒とグレーを中心色としたツナギのようなスーツ

「スーパーガッツのスーツだ!!」

俺は大きな声を出してしまった

「おっ、さすが片野だな」

男は俺の名を呼んだ

「なんで俺の名前を?」

「俺のこと忘れたのか?

 まぁお前のクラスとはあまり関わりがなかったからな」

(クラス?)

俺はその男の顔をよくよく見てみた

 

 

 

 

「アスカ先生!?」

 

 

 

「よかったぁ、忘れられてなくて!」

「なんでアスカ先生が?」

「その説明は後でな」

そしてアスカ先生は泊さんの方を向き

「あなたが仮面ライダードライブの泊進ノ介さんですね?」

「俺の事も知ってるのか」

「5年前に重加速現象を引き起こしていたロイミュードを殲滅したヒーロー」

「そんな大層なもんじゃないですよ、ところであなたは?」

「そういえば自己紹介がまだでしたね

 俺は、TPC所属のスーパーガッツの隊長、アスカ・シンだ」

「隊長!?」

またも大声をだしてしまった

「隊長なのになんでうちの学校の先生を?」

「それも後で話すよ、さぁこっちに」

僕たちはアスカ先生の後を着いていく

ちなみにベルトさんは泊さんの腰に巻かれている状態だ

 

 

歩きながらアスカ先生は

「まさか、ミチルだけじゃなくて片野までウルトラマンになるとはな」

「そこまで知ってるんですか?」

「あぁ、そのためにあの町に潜入してたんだから」

(潜入?)

「っていうかここって・・・」

「そう旧ガッツ基地のダイブハンガーだ

 今じゃTPCの本部基地になってるけどな」

「じゃぁ俺は今、夢にまでみたTPCの建物の中に入ってるんだ!」

なんだか興奮してきた!

歩いている廊下にはやはり多くの監視カメラがある

(やるしかない!)

俺は一つの監視カメラに

「イェーイ!イェーイ!母さん見てる!?」

するとアスカ先生に耳をつままれた

「イテテテテ、ちょっとやってみたかっただけなんです!」

《なにをやっているんだ君は・・・》

 

 

アスカ先生に着いていくとドアの前で立ち止まり、ICカードのようなものを取り出してドア横の装置にスキャンさせる

するとドアが開いて僕たちは中に入っていく

中はかなり広い部屋になっていて、奥には一人の男が座っていた

その男の前には見知った顔があった

 

「ミチル!?」

「桃耶!?」

そして

「進ノ介!」

「天晴?」

 

 

どうやらこの四人は奇妙な再会を果たしたようだ

 

 

 


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