宮藤芳佳の孤闘~第二次ネウロイ大戦異話~   作:芳佳ファン5号

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更新期間を大きく開けてしまって申し訳ありませんでした。
リアルが特に忙しかったわけではありません。
とても悩んでいたのです。

この物語を書き始めた時、作者は作者の中の「宮藤芳佳」に沿って芳佳を動かしていました。
が、作品を書くにあたって改めて資料を調べたり分析しなおしたりしたところ、作者の中での「宮藤芳佳」は本家と全く違うのでは、という疑問が出てきてしまい、今後の展開も思い浮かびにくくなってしまったのです。
ですので、まことに勝手ながら、今回から本編から平行する形で番外編を始めさせていただきます。
おそらく本編との交互投稿という形になりますが、どちらもエタらせる気はありません。また、投稿間隔も今まで以上に空いてしまう場合があります。
わがまま言って本当に申し訳ありません。
今後もこの作品をよろしくお願いします。

PS 時期を間違えていたので投稿し直しました


紅炎の魔女
紅炎の魔女・一話


 どうも、皆様ごきげんよう。

 第501統合戦闘航空団所属でガリア空軍大尉、ペリーヌ・クロステルマンですわ。

 もっとも、去年のカールスラント解放以降は大攻勢後の戦力備蓄や他のJFWとの兼ね合いもあって非番も多いですので、

 以前と比べれば出撃は減ってしまいましたけれども。

 

「ペリーヌさん、今日は来てくれてありがとうございます」

「同じ部隊の仲間を迎えに行くのは当然の事ですわ。パ・ド・カレーは昨日行ったばかりですしね」

「ありがとうございます。……芳佳ちゃん、元気かなあ」

「むしろ、あの宮藤さんが病気になるなんて想像もつきませんわ」

 

 私は今、リーネさんと二人でトリエステの港まで来ています。

 トリエステといえばスエズ解放が成った今、扶桑方面に向かう要港。

 そこに今日、坂本中佐直々の召集で扶桑に一時帰国していた宮藤さんが到着する事になっておりますの。

 

 あの子が大尉に昇進するなんて通信が扶桑から届いた時は、私含めてみなさん本当に驚いていましたわ。

 その夜のパーティーは……あまり思い出したくないですけれども、とにかくみなさん喜んでいましたわ。

 それで、翌日に坂本中佐の通信が再度入って、昇進ついでにいったん帰ってきたらどうだという提案に宮藤さんが頷いたのが一月になりますから、あの子にお会いするのは二ヶ月ぶりですわね。

 

 この二ヶ月間は……少し大変でしたわ。

 カールスラント解放を機にウィッチを引退なさったはずのバルクホルン大尉は二週間おきに宮藤さんが帰ってきてないか聞きにわざわざこのウィーンまで車でいらっしゃいましたし、リーネさんもずっと寂しげでしたし。

 それに、他のみなさんもどこかいつもと違った雰囲気で、少し変な感じでしたわ。

 それだけ、あの子が私たち501にとって無くてはならない存在になっているのでしょうね。

 あの坂本少佐にくっつく忌々しい新入りが、ですわよ?

 

 ……でも、私たちがガリアやヴェネツィア、それにベルリンを解放することが出来たのはあの子のおかげと言っても過言ではありませんし、今は感謝していますわ。

 

「ペリーヌさんペリーヌさん、もしかしてあれじゃないですか!?」

「リーネさんがそう言うならそうなんでしょうけれど、はしたないですわよ。…………気持ちはわからなくもないですけれど」

 

 リーネさん、はしゃぎすぎて魔法力を発動させてますわね。

 気持ちはわかりますがもっとこう淑女らしく……

 あっ、私の目でも見えてきましたわ。

 あの濃緑に大きな扶桑海軍翼章は……確か坂本中佐が"ニシキ"と呼んでいらした飛行艇で、ああ見えて扶桑と欧州を一週間で結べるんだとか。

 ああ、私もあれに乗って扶桑まで坂本中佐に会いに行きたいですわ。

 まだ大きな攻勢の予定はありませんし、戦線は落ち着いていますし。

 ……冗談ですわよ?

 私たち501には欧州を守るという崇高な任務があるのですから。

 ネウロイを殲滅するまで、私たち501は今日も、明日も飛び続けるのですわ!

 

 

 

 

 

 

 ────この時、翌月には501が解散することになるなんて誰も想像していませんでしたわ。




扶桑本土防空戦!「紅炎の魔女」、現在執筆中です。

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