【完結】ToLOVEる  ~守護天使~   作:ウルハーツ

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第55話 暗殺者・ランジュラ。2度目は鉄脚制裁

「あ……」

 

 夏祭り。小さな声と共に破れてしまった金魚すくいに使われるポイを見つめるヤミは前回と違い、真白に用意して貰った浴衣を着ていた。その姿は既に彩南町の住民として違和感が無く、そんな彼女の傍に立っていた美柑は屋台で購入したホットドッグを片手に笑みを浮かべて話し掛ける。2人のすぐ隣では8匹目の金魚を軽々と掬い上げるリトが居り、春菜とお静が褒めれば照れるその姿にヤミは目を細める。

 

 その後、様々な屋台で輪投げや射的等のゲームに挑戦したヤミ。だが尽くそれは失敗し、隣で挑戦するリトが尽く成功していく光景にヤミはやがて何も言わずに無表情のままリトを睨み始める。美柑も流石に可哀想に思う中、春菜達に褒められて嬉しかったリトが何気なく答えた言葉……『コツさえ分かればお子様も簡単』と言う台詞にヤミは持っていた射的の銃を真っ二つにしてしまう。響いた音で振り返ったリトは明らかに不機嫌そうなヤミの姿に顔を青くし、美柑も少しだけ焦る。が、ヤミは持っていた射的の成れの果てを屋台に返して歩みを再開した。

 

「や、ヤミさん?」

 

「流石は真白の家族であり、私の標的(ターゲット)です。私も本調子なら負けませんが」

 

 心配する美柑の声にヤミは振り返ると、リトに視線を向けて告げる。そしてそのまま背を向けて去ってしまう姿にリトは安心した様に胸を撫で下ろすも、ヤミの言った言葉に引っ掛かる。だがすぐにその意味が分かり、リトは美柑に視線を向けた。目が会うとジト目になって溜息を付く美柑の姿にリトは少しだけ罪悪感を感じる。

 

「少しは空気読みなよ」

 

「悪い……」

 

「ヤミちゃん、元気無かったね?」

 

「多分、真白さんが居ないからでは無いでしょうか?」

 

 美柑の言葉に肩を落として謝れば、春菜が既に見えなくなったヤミの歩いて行った方へ視線を向け乍ら話す。そしてその言葉に団扇を片手に人差し指を立てて顎に当て乍ら告げたお静の言葉に分かっていたリトと美柑は静かに頷いた。真白とヤミが普段から一緒に居る事は学校でも良く見られる光景の為、春菜もそれに納得。だがどうして居ないのかと質問しようとした時、お静が少し離れた場所からやって来る人影に笑顔で手を振った。

 

「ララさんです!」

 

「皆~!」

 

 お静の言葉に振り返れば、駆け足で近づいて来る浴衣姿のララ。この場に居た全員が近づいて来るその姿を笑顔で迎える中、春菜はララが1人だけである事に首を傾げた。

 

「あれ? ララさん、確かナナちゃんとモモちゃんを連れて来るんじゃ無かったの?」

 

「それが2人ともついた途端に地球のお祭りに喜んじゃって、しかも途中であった真白を連れてどっか行っちゃった! 多分、今も何処か回ってるんじゃないかな?」

 

 最初お祭りに喜ぶ2人を思いだしたのか、優しい表情で話をしていたララ。だがしかし途中で少し怒る様な表情になった後、今度は周りを見ながら告げる。ころころと変わるララの表情に少しだけ暗かった雰囲気も吹き飛び、それと同時に春菜はヤミが真白と居ない理由を知るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 普段はツインテールにしている髪を降ろして用意していたのだろう浴衣を着ているナナ。そしてその反対側に1人を挟んで歩くのは髪型は変えず、しかし周りを見て笑みを浮かべるモモの姿があった。そんな2人の間に挟まれた真白は現在、ヤミと同じ様に浴衣を着ていた。それはナナとモモが用意した浴衣であり、3人は花柄を揃わせて歩いていた。

 

 本来、ヤミに浴衣を用意した真白は自分の浴衣を用意して居なかった為に前回同様に制服で訪れる予定であった。だがヤミと共にこの場所を訪れると同時にすぐ出会った2人に半ば攫われるに近い形で連れて来られた真白は素早く物陰に連れ込まれると、浴衣を2人から差し出されたのだ。どうやら真白が浴衣を用意していない事を知っていた様で、前回の失態を取り返したいという思いもあったのだろう。他にも思惑はあったかも知れないが、真白は2人の好意を受け取る事にした。元々着ていた制服はモモの持つデダイアルによってしまわれ、現在3人は手ぶらで屋台を見ながら歩いていた。

 

「これが地球の祭り!」

 

「思っていた以上の賑わいですね。それにこの人混み……逸れてしまっては大変そうです」

 

「……」

 

 立ち並ぶ屋台の数と人の多さにナナが嬉しそうに言えば、モモがナナ程では無いにしろ嬉しさを隠しきれずに微笑みながら呟く。そしてごった返す人混みを改めて見た後、誰かを探す様に周りに視線を探らせる真白を見つめ始めた。誰かと約束をしている訳では無いものの知り合いが着ている可能性は高く、何より何も告げずに離れてしまったヤミと合流するべきだと考えていた真白。だが目の前の人混みへ入るには躊躇いを感じてしまう為にどうするべきかと悩み始めた時、突然右手が誰かに握られた事で真白は考えを中断して視線を向ける。変わらず微笑んだまま、しかし真白の右手と手を繋ぐモモの姿がそこにはあった。

 

「逸れない様に、こうして手を繋いでおきましょう」

 

「なぁ、モモ! って、何勝手にシア姉と手を繋いでんだよ!」

 

「あら、混雑する場所で手を繋いで逸れない様にするのは普通の事よ?」

 

「……繋ぐ?」

 

「!? は、逸れたら不味いもんな! それじゃあ……」

 

 振り返ると同時に真白と手を繋ぐモモの姿に気付いたナナが驚きながらも聞けば、当たり前な事の様に告げたモモ。彼女の言っている事も間違いと言う訳では無く、真白が再び混雑を見て空いていた左手を差し出した事でナナは再び驚きながらも言い訳する様に告げて真白の左手を手に取った。その顔は真っ赤であり、モモはその姿に三度微笑みながら歩き始める。手を繋いでいる以上、誰かが歩けば付いて行かざる負えない。故にモモに連れられる様にして真白が歩き、2人に連れられてナナも歩き始める事となった。

 

 初めての夏祭りである2人は屋台の内容に興味津々であり、真白を連れてどんなものかを1つ1つ確認していく。その中でそれぞれが興味を持った物を購入。幸いにもナナとモモは地球に1年以上住んでいるララを通して購入する為のお金を用意していた為、会計などで困る事は無かった。前回同様に長時間人混みの中に居た事で徐々に真白も慣れ始め、ナナは購入した綿菓子を食べ乍ら、モモは今現在も買う物を考えていた。

 

「シア姉様は何か買わないのですか?」

 

「ん……まだ……」

 

 悩むモモが何気なくした質問に真白は静かに頷いた後に答えた。林檎飴、綿菓子、焼きそばにホットドッグ等々食べられる物は沢山存在するが、まだ買う気は無い様である。そんな真白の言葉に少しだけ残念そうに「そうですか」とモモが肩を落とした時、突然聞こえる笛の音の様な音にナナとモモは周りを見渡した。真白はそれが何なのかすぐに分かり、空へ指を差しながら2人にその方向を見る様に告げた瞬間。大きな音と共に空に巨大な花が咲き誇る。思わず魅入った2人を前に、真白は静かに口を開いた。

 

「……花火」

 

「あれがお姉さまの言っていた」

 

「滅茶苦茶綺麗だな……花火って」

 

 賑わっていた人々も空に打ち上がった花火に魅入り、一時誰もが足を止める。しかしそれも数秒で、すぐに動きだした人々の中から真白たちの知る人物が姿を現した。普段は降ろしている髪を1つに束ね、浴衣を着たその姿を真白は前にも見た事があった。

 

「真白。それに貴女達は」

 

「……唯」

 

「お?」

 

「貴女は確か……コケ川さん?」

 

「古手川よ! にしても……そっか。ララさんがしばらく地球に滞在するって言っていたわね」

 

 まだ来たばかりの様子である唯は真白の姿に気付き、その両隣に立つ2人の存在にも気付く。真白は唯に気付くと静かにその名を呼び、ナナとモモも初めて地球に来た際に起こした事件で唯を巻き込んだ為に覚えていた。が、モモが覚えていた苗字が間違いだった為に唯はすぐ訂正すると、学校でララから教えられていたのだろう。2人が居る事に間を置かずに納得した。そして真白を挟んでくっ付いている事に言及しようとした時、突如聞こえて来た声に全員が視線を向けた。そこには全速力で必死に走りながら近づいて来るリトと、その隣を無表情ながらも同じ様に走るヤミの姿があった。

 

「古手川! 真白! ナナにモモも! 退いてくれぇ!」

 

「リトさんに、金色の闇さん?」

 

「……」

 

 今のままでは確実にぶつかってしまう為、全員が急いで道を作りそして通り過ぎる寸前、何かが飛来してそれをヤミが髪を使って叩き落とした。一瞬の出来事であったが、真白とモモはその瞬間を見逃さなかった。そして完全に通り過ぎる時、真白はヤミと目を合わせる。……やがてそのまま走り去ってしまう2人の姿に、唯が何が起こったのかと混乱しながら口を開いた。

 

「な、何だったの?」

 

「今、誰かに攻撃されていたわ……シア姉様。あれ? シア姉様?」

 

 唯の言葉に驚いたまま、だが間違い無く見た光景に隣へ視線を向けたモモ。だがそこに真白の姿は無く、繋いでいた筈の片手の先には誰も存在していなかった。ナナも何時の間にかに消えてしまった真白に驚く中、モモは真剣な表情で去って行ったリトとヤミ……そしてそれを追ったであろう真白の方へ視線を向け続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 人々の賑わう声も微かにしか聞こえなくなる程には夏祭りの会場から離れた場所。鳥居を潜った先の神社の裏で、ヤミとリトは拘束されていた。そもそもはリトが何者かに狙われた事から始まる。花火を見る為の穴場にララ達を招待し、飲み物を買うと言って1人離れたリト。だが突然首に糸の様なものが巻き付き、窒息か頸動脈が切れるかと言った危険な状態に陥ってしまう。それはリトを狙った暗殺者のものであり、しかしその危険を救ったのもまた暗殺者であるヤミであった。彼女はリトを狙う視線、周りを伺う誰かの視線に気付いていたのだ。そして、リトの窮地を救う事となった。が、暗殺者は諦めず、場所が場所だけに騒ぎは起こせないとその場を離れる事に決めたヤミ。リトを連れて夏祭りの会場を離れ、今に至るのである。

 

「思いだしました。身体から糸を分泌し、それを手足の様に使う殺し屋。通称、ランジュラ」

 

「ランジュラ?」

 

 離れる際にも迫った攻撃から相手を割り出したヤミ。そしてそのヤミが呟いた名前にリトが復唱する様にもう1度名前を言った時、何処からともなく聞こえて来る男の声にリトは周りを警戒する。ヤミは今まで名のある殺し屋として生きていた為、男は名前を知られている事に余裕を持ちながらも感謝の意を示す。その瞬間、地面が微かに動いた事でヤミは瞬時にリトをその場所から突き飛ばした。が、その結果ヤミは糸に吊るされて拘束される事となる。粘り気のある糸は動きを封じ、ヤミのお蔭で間一髪逃れたリトもすぐにヤミにくっつく様に拘束される。2人纏めて、捕らえられた獲物となってしまった。

 

『あははははっ! みっともない姿だな、金色の闇。守りながら戦うのは随分大変そうだ。どうしてそこまでそいつを助けようとする? 【標的(ターゲット)】なのだろう?』

 

「そうですね。結城 リトは私の標的です。なのでいずれ殺します」

 

「や、ヤミ!?」

 

『なぜ何れなのだ? 今、殺せば良いだろうに』

 

「依頼での殺しよりも遥かに優先すべき、生かす理由が出来たからです」

 

 男の質問に何も一切の危機を感じていないかの様に普段と変わらず答えるヤミ。その返答に思わずくっ付いているリトが怯えるも、続けられた質問への答えでリトは安心する。と同時にヤミが如何に真白の言葉を大事にしているのかも理解した。内心で真白の存在に感謝しながらも、どうにかこの場を切り抜けようと必死に動けばヤミの浴衣が徐々に肌蹴てしまう。そしてその間にもヤミの返答を、男は鼻で笑っていた。

 

『馬鹿な奴だ。殺し屋が生かす等。所詮は小娘、なら生かすべき標的と共に死ぬが良い!』

 

 大量に迫る糸にリトは恐怖から目を瞑る。男の高笑いが聞こえ、やがてそれが何かにぶたれた様な音と共に地面へ落ちる音が聞こえる。痛みも何かが触れた感触も無く、リトが目を開ければ髪を遥か遠くに伸ばしているヤミの姿。そしてその髪の先には、殴られた様に頬を晴らした男が倒れていた。

 

「あんなところに!?」

 

「何故、何故だ! 何故俺の居場所が!」

 

 男は混乱しながらもやがて自分の腕に自分のとは全く違う毛が絡んでいる事に気付く。最初からヤミは囚われたのではなく、振りをしていただけであった。故に自らを拘束していた糸も容易く切り裂いて自由を取り戻すと、男へ静かに告げる。殺し屋故に分かる事なのか、その言葉にリトは思わず寒気を感じた。

 

「勝利と死は隣合わせ。相手の息の根を止めるまで、油断しない事です」

 

「こ、小娘がぁぁぁ!」

 

 先程まで余裕を持っていたとは思えない程自暴自棄にすら見える男の突撃。だがそれがヤミの元へ届く前に、巨大な食人植物が男を足元から食べ始めてしまう。リトが驚愕する中、木の上に立っていたモモがデダイアルを片手に微笑みを浮かべていた。そして地面へ着地すると、周辺を見回しながら不思議そうに呟く。

 

「可笑しいですね。シア姉様の姿がありません。あ、この子は私のお友達ですので安心してくださいね? 余計なお世話だったかもですが」

 

「いえ、無駄な血で手を汚さずに済みました。……それと、真白ならここには居ませんよ?」

 

「……はい?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 リトと美柑が教えた穴場には、招かれざる宇宙人が1匹存在していた。嘗てヤミに嘘の情報を吹き込んでリトを暗殺させようとしたララの婚約者候補の1人、ラコスポ。今回リトを狙った暗殺者も彼が仕向けたものであり、先程までは前回と同じく巨大な蛙のガマたんを呼び出して好き勝手に暴れていた。お静の浴衣を溶かしたり、春菜の浴衣を溶かしたり等々。だが今、彼は宙をくるくると回っていた。地面に足を付ける事も出来ずに悲鳴を上げるだけであり、落下した先に存在する巨大な蛇が回転と同時に尻尾でラコスポの身体を打ち上げる。小さく丸いその身体は軽々と空へ上がり、また落下。しかしその先に居たのはヤミの元へ向かったと思われていた真白であり、ゆっくりと後方へ振りかぶった足にラコスポは顔を青くする。しかし彼はここで大きな誤解をしていた。この場にいる存在は一部を除いて地球人であり、真白もその1人であると。だからその蹴りはきっと恐ろしく【痛い】と。

 

「真白! やっちゃえー!」

 

「!」

 

 ララの言葉と共に真白は足の膝から下を徐々に光らせ始める。やがてそれはこの状況を見ていた美柑達が目を開けてはいられない程に輝き、ラコスポは真白に近づくにつれて光る足に目を見開く。そして危険だと思って必死に逃げようとするも、既に出来る事は何も無かった。家族を狙われた事から手加減をする様子も無く、真白は到頭その足を大きく振り上げる。そして最大まで上がるその途中で、ラコスポの顔面は真白の足に蹴り上げられた。

 

「な、何じゃそれぇ! だもーん!」

 

 空へと何倍も大きく舞い上がったラコスポはその声にドップラー効果を伴い、最終的に星の様にキラリと光りながら戻って来る事は無かった。足をゆっくりと降ろし、ララが飛びついて来るのを受け止めた真白は安心した様に息を吐いた。ラコスポを空に飛ばした蛇の傍にはナナが居り、彼女の傍にはボロボロになったラコスポの忘れ物であるガマたんが涙目になりながらナナに従う姿があった。

 

 その後、五体満足で怪我の無いリトがヤミとモモを連れて戻って来る。モモは真白がこの場に居る事に不思議そうに首を傾げ、ヤミは真白の元に近づくと振り返って説明した。

 

「真白には結城 リトの暗殺を手引きした者を片づけるべきだと伝えました」

 

「そんなの何時……あ」

 

 ヤミの言葉に話をしている時間など無かったと思ったモモ。だがすぐにそれらしき場面を思い浮かべ、それが一瞬であった事を理解した。リトを守りながら場所を移動していた際、すれ違った時に視線を合わせた時である。

 

「あんな一瞬で全部伝えたのか!?」

 

「私と真白なら十分です。阿吽の呼吸、ですね」

 

 ヤミは以前唯と真白が出来ていた事を羨ましいと思っていた。が、今日この日にしてそれを成功させた為に表情は変わらない物の本の微かに嬉しそうであった。それに気付く人物は殆どおらず、真白はヤミの言葉に一度目を瞑った後に優しくその頭へ手を置いて撫で始める。小さく驚いた様に声を出すも、それをヤミが嫌がる事は無かった。

 

「暗殺者は所詮雇われの身。雇い主を倒さない限り、何度でも結城 リトは襲われます」

 

「もうラコスポは懲らしめたから、きっと大丈夫!」

 

「ガマたんももうあたしのペットだしな。にしても吃驚したぜ。助けに来たと思ったらガマたんがボロボロにされてたんだからな」

 

「あの大きな蛙がお静さんと春菜さんを襲ったけど、真白さんが来てくれて助かったね」

 

 ヤミの意思を聞いてヤミ達の元に行くのではなく、リトをヤミに任せて暗殺者を雇った雇い主を探し始めた真白。結果的に行きついたのはララ達の元であり、ラコスポのペットであるガマたんと真白は戦う事になったのだ。その後助けに来たナナはボロボロのガマたんと地球人だと思っているが故に驚き、必死にガマたんへ倒す様に命令するラコスポの姿を見る事になった。動物と心を通わす事の出来るナナはジロ・スネークと呼ばれる巨大な蛇をデダイアルで呼び出してガマたんと対峙させながら自分のペットになる様に命令。ジロ・スネークはガマたん事イロガーマの天敵であり、尚且つ満身創痍だった故にガマたんは呆気なくラコスポを裏切ったのである。そしてその後は仲間を失ったラコスポが蛇に遊ばれた後に空へ上げられ、真白によって蹴り飛ばされたのだった。

 

 やがてリトの様子を見ていた唯や夏祭りに真白たちの知らぬ所でステージに出ていたルンも合流し、まだ今も撃ちあがる花火を全員で眺める事に。騒がしく危険はあったが、それでも無事にリトはその日を終えるのであった。

 

 

 

 

「ありがとな、ヤミ」

 

「別に。貴方が死ぬと真白が悲しむので。真白が良いと言えば、今すぐにでも殺しますよ」

 

「……駄目」

 

「だそうです」

 

「勘弁してくれ……」




ストック終了。また【5話】or【10話】完成をお待ちください。

各話の内容を分かり易くする為、話数の後に追加するのは何方が良いでしょうか?

  • サブタイトルの追加
  • 主な登場人物の表記

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