【完結】ToLOVEる  ~守護天使~   作:ウルハーツ

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第35話 宇宙の海でサバイバル!? 【後編】

「帰れないって、どうするのよ一体!?」

 

 唯がララの言葉に声を上げる。帰る方法が無くなってしまった為に、海のあるこの場所に取り残されてしまった全員。ララを頼っていた為に、そのララから伝えられた言葉に絶望に近い感情を抱いていた。すると唯を落ち着かせる為にその手を取り、真白が首を横に振る。言葉を発さずとも、言いたいことの分かった唯はまだ苛立ちを隠せてはいない物のそれ以上声を上げる事は無くなった。

 

「ララ様、ここは何処の何と言う島なのですか?」

 

 まずは自分達が何処に居るのか? それを確認する為にペケが質問すれば、何とここはオキナワという場所にある何処かの島であると答える。日本には沖縄という場所が存在している為、その名前を聞いて希望を見出した一同。近くに民家があるかも知れないという事で探しに行くことになり、荷物を取りに行った時、そこに持って来ていた荷物は何も残っていなかった。

 

「……あれ」

 

「? あぁ! あれ!」

 

 突然何かを指差した真白の姿にその先へと視線を向けた猿山。そこに居たのは猿に似た謎の生き物であり、その手には各々が持ってきていた荷物が。木に登った状態で馬鹿にする様に笑みを浮かべているその姿に猿山が声を上げると、猿たちは一様に逃げ始める。そのまま逃がせば当然荷物はあの猿たちの物になってしまうだろう。故に追いかける為に走り出すが、相手は野生の猿。人間が追いかけて捕まえられる様な相手では無い。

 

「ペケ! 反重力ウィング!」

 

「……追う。……皆、お願い」

 

「分かりました。気を付けて」

 

 ララがペケに言うと同時に出現するのは黒い羽。それを見て真白もヤミに告げると背中に白い羽を出現させる。そしてララが飛び立ったのを見てこの場に居る全員をヤミに託し、真白も空へと飛び立つ。人では到底追いつけない相手でも、空を飛べる身体能力の高い宇宙人である2人ならば捕まえられるかもしれない。

 

 木々を渡る猿たちの背後を目前に何度も迫る木を交わしながら追い続ける真白とララ。だが相手は本当に普通の猿なのかと思ってしまう程に身体能力が高く、一向に距離を縮める事が出来ずにいた。が、それでも追い続けていた時、ララが何とか猿の持っていた荷物に手を掛ける。しかしその瞬間、逃げていた猿が一斉にララに向かって襲い掛かり始めた。

 

「!?」

 

 一斉に飛びかかってくる猿たちを目の前に対処する暇も無かったララ。どの猿も鋭そうな爪や歯を持っており、攻撃されれば小さな怪我では済まない可能性もある。目を瞑って痛みへの恐怖に身構えた時、ララの目前を強い光が通過した。その光は襲いかかろうとしていた猿たちを文字通り吹っ飛ばし、ララの目の前には1匹も残る事無くその脅威を払ってしまう。

 

「……平気?」

 

「ありがとう! 真白!」

 

 この場に唯一居る助けてくれたであろう真白に抱きついたララ。だがララの手には何も無く、追い掛けていた猿の姿ももう見えなくなってしまっていた。逃げていた猿は逃げおおせて、仲間だった猿は先程の攻撃で居なくなってしまったのだ。深い森の中で自分達の荷物を持っている猿だけを探すのは難しい。見失ってしまった以上、諦めるしかないと思った真白は抱きつくララをそのままにヤミに託して別れた皆と合流する為に戻り始める。すると突然2人の耳に巨大な咆哮が聞こえて来る。

 

「あっちみたい!」

 

 真白から離れ、声のした方向を指差したララを見てそれが何かを確かめる為に動き始める真白。やがて2人の目の前に見えてきたのは巨大な恐竜……が目を回して倒れている姿であった。逃げていたのだろう、近くの木には唯たちが登っていて、恐竜のすぐ傍にはリトの上に春菜が覆い被さる様にして転がっており、手を武器から元に戻すヤミの姿もあった。何があったのかを何となく理解出来た真白。まずは恐竜を撃退したであろうヤミに近づくと、何も言わず褒める様にその頭に手を置いて撫で始める。家庭訪問の際、美柑を褒めた様に。自分の頭に触れる真白の手に少しだけ恥ずかしそうにし乍ら俯くヤミ。やがて真白はその手を離すと、他の全員に視線を向けて誰も欠けていない事を確認する。そしてララへ振り返った。

 

「……ここ……地球じゃ、無い」

 

「へ?」

 

 猿に似ている生き物ならば、地球の何処かに存在する知らない種類である可能性もあった。だが目の前に倒れる恐竜は明らかに地球に存在する生き物ではない。故に確信した真白はララに告げる。と、ララはその言葉に驚きながら声を出した後に自分達が居る場所を今出来る限りの方法で調べ始める。やがて真白の言う通り、ここが地球でないという事がすぐに判明した。

 

 まず最初に周りを見た時、空に見えたのは2つの衛星。それだけでも地球で無い事は丸分かりであり、更に調べれば出会った生き物たちの情報から今居る場所が地球から300万光年離れた星『オキワナ星』だと発覚する。

 

 通信手段は何も無く、戻るためには誰かが地球で自分達が帰れなくなった事に気付く他に無いとペケは語る。一番気付く可能性があるのはこの場に居る者達の家族だが、宇宙人という存在を知る者は少ない故に居なくなっても別の星に居るとは誰も思わないだろう。美柑が戻ってこない事に不審に思っても、それをどうにかする方法は無い。唯一の希望は宇宙人でありながら地球でララと定期的に会っているザスティンがララ達の失踪に気付いてくれる事、であった。

 

「そんな……」

 

「……仕方ない」

 

「うん。こうなったら助けが来るまで、皆で力を合わせて頑張ろうよ」

 

 突然立たされた自分達の状況に目に見えて肩を落とす唯。そんな姿を見て真白が静かに言えば、頷いた後に春菜が続ける。後ろ向きに考えてもどうにもならないのなら、助けが来るまで待つしかない。こうして学生とその家族1名によるサバイバル生活が始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 探索を始めた真白たちは最初に雨風を凌げる洞窟を見つけだす。すぐ傍には小川も存在する、夜を越すには絶好の場所であり、寝床に関して問題は無くなった。が、食料などが無い為に唯はこれからに絶望しながら肩を落とし続けていた。そしてそれをララが慰めようとした時、唯は思わずララに怒りをぶつけてしまう。移動手段を提供し、戻る事を考えていなかったと責めてしまったのだ。

 

「ごめんね」

 

「あ……いえ……」

 

 普段の笑顔で返されると思っていた唯。だが帰ってきたのは本当に申し訳なく思っているララの表情と謝罪であり、それに罪悪感を感じてそれ以上唯は怒る気になれなくなる。するとそんな2人の元にゆっくりと何かが降り立った。それは食料を探しに行っていた真白であり、羽を消滅させながら差し出したその両手には見た事の無い実が存在していた。

 

「……春菜が……見つけた」

 

 食料を探しに行ったのは真白だけではなく、その実を見つけたのは春菜であると伝える。木に生っていたのを発見したのだ。そして高い位置にあったために、真白がその実を取ったのであろう。渡されたそれを見てペケが確認を始めれば、それが安全な物だと結果が出た。

 

「ふぅ、良かった」

 

「? 何かあったのか?」

 

「さっき、三夢音さんが毒味しちゃって……」

 

 ペケが出した結果を聞いて安心していた春菜に気付いてリトが質問すれば、帰ってきた答えにリトは思わず真白を見て溜息を吐く。食べる事が好きな真白だが、決して食い意地が悪い訳では無い。もしもの事を考えて、本当に確認の為に食べたのだろう。だがそれを当たり前の様に行ったという事にリトは真白の危うさの様な物を感じて思わず頭痛を感じてしまう。春菜も真白の行動を止めようとして食べてしまった為に、心配で気が気ではなかったのだろう。

 

「……まだある……取って来る」

 

「手伝います」

 

「あ、なら私も行くよ真白ちゃん!」

 

 真白はララと唯に実を渡した後、他の皆にも分ける為にその実を取りに飛んで行く。そしてそれを同じ様に羽を出現させて追い掛けるヤミと、砂浜を駆けて追い掛けて行くルン。その後真白とヤミが木の実を取って、ルンがそれを腕一杯に抱えて戻る事で一時の食料を確保することに成功する。そしてそれぞれが腹ごしらえに手に入れた実を食べ、自分達の環境を更に良くする為に再び行動を開始した。

 

 春菜の提案で次に枯れ葉を集める事になった真白たち。ルンとララはどうして集めるのか分かっていなかったが、やがて地面が枯れ葉で埋まった時、そこはふかふかな枯れ葉のベッドに姿を変えた。その事にルンが笑顔になる中、今度は唯の分を集める為に行動を開始したララ。何か思う事があるのか唯はそれを見つめており、真白はそれを見ながらも何も言わずにララの後を追いかける。

 

 8人分の枯れ葉を集めるのは非常に大変であり、7人目のベッドが完成した時、既に空は暗くなっていた。後1人分ではあるが、暗い中を外に出るのは危険だろう。どうするかを考えていた時、ヤミが思いだした様に口を開く。

 

「必要ないですね」

 

「でも結城君たちも含めて、8人だよ? 誰か1人だけ堅い地面なんて、可哀想だよ」

 

「いえ、そうでは無く……私と真白は普段から一緒に寝ていますので、別にする必要が無いかと」

 

「い、一緒に寝てるの!? 真白ちゃんと!?」

 

 真白とヤミは普段から同じ家で日々を過ごしている。元々真白しか住んでいなかったために布団は1つしか無く、ヤミが来て以降用意をしようとした真白だが当然最初の数日は用意できず、同じ布団で眠る事になった。その後、新しい布団を態々買うよりこのままで良いとヤミが提案したことで2人は同じ布団で寝る様になっていたのだ。ヤミが満足するならばと特に気にする事も無く、一緒に寝る事が気付けば当たり前になっていた真白。故にこの様な場面でも一緒に寝れば問題が無いとヤミは思ったのだろう。その内容を聞いて納得する真白を横に、ルンがヤミに必死の形相で聞き返す。好意を寄せる者として、ルンはヤミの語る普段が羨ましかった。

 

「おーい!」

 

 突然呼びかけてくる声に振り返れば、洞窟の外から大きく手を振っているリトと猿山の姿。やがて2人は中に入って来ると、洞窟の裏側を探索した際に良い物を見つけたと語り始める。この状況での良い物が何かは分からないが、2人に連れられてたどり着いたのは……湯気の立ち上る岩に囲まれた湯、『温泉』であった。どうやら今居るこの島は火山帯らしく、天然の露天風呂が出来ている様である。

 

「俺達は後で入るから、女子が先に入って良いぜ」

 

 何か企むような顔で言った猿山の言葉にララは笑顔を浮かべて喜ぶと、温泉に向かって走り始める。リトと猿山はすぐにその場所から離れ、2人が居なくなった事を確認した春菜達はそれぞれ唯一残っていた水着を外す。また泥棒に合わない様に安全な場所にしっかりとそれを隠し、そして全員は温泉に浸かり始める。自然に出来た温泉は身体を温め、枯れ葉集めで掻いた汗を疲れと共に流してくれる様であった。普段無表情の真白も気持ち良いせいか、僅かに目を細める。するとその姿に見ていたルンが思わず鼻を抑えた。

 

「ララさん……さっきは少し、言い過ぎたわ」

 

「唯……」

 

「こ、こういうのも人生経験と考えれば悪く無いかも知れないわ」

 

 ララに強く当たってしまった事をずっと気にしていた唯はそう言って恥ずかしそうにそっぽを向く。だがその言葉が嬉しかったララは迷わず唯の身体に飛びついた。抱きしめられる身体に唯が顔を赤くしてララを引き剥がそうとする中、真白はその光景を静かに見つめていた。すると同じ様にその光景を優しく見つめていた春菜が静かに浸かっている真白に視線を向ける。

 

「三夢音さん、木の実を見つけた時の事なんだけど……」

 

「?」

 

「もっと自分を大事にしなきゃ駄目だよ? 皆の為なのは分かってる。けどそれで三夢音さんに何かあったらその方が心配だから、ね?」

 

「……ん」

 

 春菜もまた、自分の事を顧みず危険かを判断する為に木の実を食べてしまった事が気になっていた様である。同い年でありながらもそうは見えない真白を相手に、春菜はまるで子供に言い聞かせる様に優しい笑みを浮かべて言う。真白はその言葉を聞いて少しの沈黙の後、静かに頷いて返した。と、突然何かが温泉へと落下して来る。大きな水しぶきを上げ、頭に大きなたん瘤を作って顔を出したのは……リトであった。そしてその目の前には裸で抱き合うララと唯。彼の登場に場の空気が凍りつく。

 

「……」

 

「な……な……破廉恥な!」

 

 目の前の状況を何も言わずに見続けていた真白。裸を見られて狼狽えながらも唯が叫ぶ中、リトは顔を真っ赤にして湯船の中に沈んでしまう。初心な彼には刺激が強すぎたのだろう。真白は小さく溜息を吐いて、気絶してしまったリトを湯船から上げる。

 

「な、何で結城君が空から?」

 

「……」

 

 真白の行動を見てすぐに水着を着て出てきた春菜が聞くも、当然理由を知らない真白は首を横に振るだけ。その後女子の温泉は終了し、リトを何とか洞窟に運んでその日は終了。何故かボロボロの状態で猿山も帰還し、後日2人が荷物を持っていった泥棒猿が再び現れた事でそれを捕まえようとして、リトが足を滑らせて落ちてしまったという内容を聞くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 サバイバル生活が始まって3日。集めた食料も減り始め、何処かへ食料を探しに行くことにした8人。唯が温泉での一件からリトを警戒して一緒に行動することを拒否する中で、猿山の提案によってチームを作ろうという事になった。決め方は拾った枝を短い枝と長い枝に分け、同じ枝の持ち主が共に行動するという物。8人が一斉に引いた結果、ララ・ルン・唯・ヤミのチームとリト・春菜・真白・猿山と言うチームが出来上がる。ララは3人に笑顔で「頑張ろうね!」と言い、ルンは真白とは別でララとは同じと言う事に内心では残念がりながらも笑顔で、唯はリトと別という事で安心しながら、ヤミは真白に3人の安全をお願いされた後にララの言葉を聞いて頷く。

 

 別々に行動を開始しようとした時、猿山が思いついた様に自分が洞窟に残る事を提案する。また泥棒猿が現れるかも知れないために、見張りをすると。それを見ていた真白は続ける様に羽を出現させる。

 

「……空から……探す」

 

 全てはリトと春菜を2人だけにする為。猿山は空へと上がって行く真白の姿に春菜には見えない様に親指を立てて見せる。リトは自分の恋心を知る猿山に感謝し、同じ様な行動を取った真白にまさか知られているのかと内心で動揺しながらも春菜を先導して森の中を探索し始める。

 

 地球とは違うこの場所では、見た事の無い危険な生物が存在している可能性がある。恐竜の事があったために周りを警戒しながら、真白はリトと春菜の元に何時でも駆けつけられる様に付かず離れずの距離を保って周辺を調べ続ける。だがまだ入ったばかりの周辺は来た次の日に真白・ヤミ・ララの飛べる3人で取り尽くしてしまっていた。8人ともなれば食べる量もそれなりに多く、消費量も激しいのである。

 

 空を飛んでいた時、真白の目の前にあった木の枝に見た事のある生き物が着地する。それは荷物を持って行った泥棒猿であり、既に他の猿たちが真白を囲んでいた。まだ何かを持っていないかと探しに来たのだろう。そして1人である真白に狙いを付けた……がそれは間違いであると猿たちはすぐに思い知る事となる。荷物を奪い、家族が怪我をする原因を作った生き物。再び襲い掛かってくるのなら、真白は容赦などする気が無かった。

 

 飛びかかり始める猿。だが真白はそれを寸前で躱すと同時に空中で飛びながら回し蹴りでその背中を蹴りつける。威力は高く、地面に落ちた猿を見て怒り襲い掛かる猿たち。しかしそれは一様に次々と地に伏すこととなった。銀河最強の娘であるララが強いのならば、その銀河最強と最後まで戦い張り合っていた者の娘である真白もまた、強かったのである。

 

「きゃぁぁぁぁ!」

 

「!」

 

 突然響く春菜の悲鳴に真白は地に伏して居た猿を放置して2人の元へと急ぐ。そこには巨大な木の化物に拘束されている春菜と、その春菜を助けようとしているリトの姿。リトは木の化物が動かすうねうねと動き回る枝に噛み付き、春菜を助け出すとその手を引いて走り始める。だがすぐに2人を捕まえようと迫る枝。真白は2人と木の間に入ると、その枝を殴ろうと拳を振るう。だがその拳が枝に触れる事は無く、真白の片腕が枝に捕まれると同時に連鎖する様にもう片方の手や両足首にも枝が絡み付き始めた。

 

「! 真白!」

 

「平、気……! 逃げ、て……!」

 

「っくそ、置いていける訳ねぇだろ! 西連寺は逃げてくれ!」

 

「そんな!」

 

 間に入った事で捕まらず、だが代わりに真白が捕まってしまった事に気が付いたリトはすぐに振り返ると真白の言葉に強く言い返して春菜の手を離す。そして春菜には逃げる様に言った後、真白を引きずり込もうとする枝に叩いたり噛んだりと必死に攻撃を加え始める。だが先程リトに噛まれて学習していたのか、真白を掴んでいる枝は想像以上に固い物であった。そしてその間にも本体との距離は縮まっていき、ゆっくりと存在する大きな口を開く。やがてもう駄目かと諦めかけた時、突然その木の周りが光り始める。するとまるで弱体化する様に小さくなる木。枝も強かった締め付けを止め、真白を解放する。急に力が無くなった事で身体を引っ張っていた真白は後ろに転びそうになり、春菜がすぐにそれを支えた。

 

「真白さん! 大丈夫!?」

 

「ん……平気」

 

「一体何が……」

 

「驚いたわ……何であなた達がこんな所に居るの?」

 

 春菜が真白の無事を確認し、リトが突然起きた出来事に困惑する中で聞こえて来た声に3人は驚く。そこに居たのは真白の理解者であり、リトと春菜にとっては学校の保険医でもある御門 涼子であった。

 

 何とか無事に生き残る事の出来た3人はこの星に居る理由を説明。別々に分かれていた面々とも合流し、話をする事になった。海に来ようとして別の星に来てしまい、戻れなくなった。その事実を聞いて呆れる御門を前に真白が首を傾げる。

 

「……何で……ここに?」

 

「そうだよ! 何で御門先生はこんな所に?」

 

「あぁ、このオキワナ星ではね。貴重な薬草が多く手に入るのよ。だから定期的にここに薬草を取りに来ているの」

 

「……帰れる?」

 

「そうね。私の宇宙船(ふね)なら4時間で地球に帰れるわ」

 

 御門がここに居る理由を聞き、真白が帰れるかを質問すれば笑みを浮かべながら何かのリモコンを取り出す御門。やがて答え乍らそれを操作すれば、少し離れた場所に見た事の無い乗り物が出現してゆっくりと着陸するのが全員の視界に映る。無事に地球へ帰る事が出来るという事に安心する一同。その後全員は御門の乗り物に乗り込み、無事に地球へ帰還することが出来たのであった。




ストック終了。また【5話】or【10話】完成をお待ちください。

各話の内容を分かり易くする為、話数の後に追加するのは何方が良いでしょうか?

  • サブタイトルの追加
  • 主な登場人物の表記

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