ストライクザブラッド ─真の零番目─   作:本条真司

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失踪から帰って参りました
これからもよろしくお願いします


聖者の右腕
第5話


久遠と黒鉄を見つめる影があった

「ふふん、これはなかったことにしようかなー....時を刻む時計、逆回転」

そして、久遠は(・・・)帰路につく

 

 

 

「古城!」

「なんだ、久遠?いきなりだな」

久遠が寝起きドッキリよろしく、飛び込んできた

「ご、ごめん」

「いいから本題に入れよ、眠いからさ...ふぁあ」

大きくあくびをしてから久遠を促す

「あ、うん。えっと....今日、私の家族が来るんだけど、部屋空いてる?」

「ああ、一つならな」

そういいつつ、古城は一つの部屋を指し示す

「あ、じゃあそこ借りていい?その家族、吸血鬼なんだ」

「いいぞ」

古城は軽く返事をした

このあと古城は、大きく後悔することになる

 

 

空港、ターミナル

「魔族特区、ねぇ....」

ロビーにたたずむ少年はそう呟いた

「主、迎えの方は?」

少年の隣には、可憐な少女が控えている

「まだ来ないみたいだ....あ、きた」

「ぜぇ...ぜぇ....ぜぇ...遅れてごめん、羣雲」

「やっと来たか、久遠。俺は構わないよ。ん?そちらは?」

久遠と一緒に走ってきた古城を示す

その古城の視線は、羣雲と呼ばれた少年の隣にいる少女に注がれている

「....ハッ、すまん。俺は暁古城だ、よろしく」

「元祖櫻坂ファミリー創設者にして、桜坂ファミリーの代表である、櫻坂羣雲だ。よろしく頼む」

そういいつつ、二人は握手をかわす

「刀剣名称『翠漣』が付喪神、翠漣です」

「姫柊雪菜です、よろしくお願いします」

翠漣と雪菜も握手をかわす

「暁凪沙です、よろしくお願いします」

「敬語なしでいいよ、凪沙ちゃん

櫻坂香苗だよ、よろしくね♪」

凪沙と香苗も(ry

「今日からしばらく居候させて貰うぜ」

「ごめんね、古城」

「大丈夫だ、問題ない。姫柊が布団とか買ってくれたからな」

といいつつ古城は雪菜を振り返る

肝心の雪菜は翠漣と話をしていた

「ったく、昨日姫柊が転校してきたかと思えば....」

そして古城は小声で呟く

「勘弁してくれ....」

 

 

 

次の日、羣雲の転校手続き&古城の補習完了後(久遠は図書室にて読書中)

「那月ちゃん、話があるん..ガフッ」

部屋に入るなり、本の角アタックを受けた古城はその場に崩れ落ちる

「教師をちゃん付けで呼ぶな!」

「失礼しまーす、櫻坂羣雲でーす。那月先生に御用があって参りましたー」

遅れて羣雲が入ってくる

「その呼び方は嫌がらせか?櫻坂羣雲...いや、六刃神官」

「その呼び方はやめてくれ、那月ちゃん」

古城と雪菜は状況が掴めない

「まぁとりあえず、着いたよって報告に来た」

「ふん、吸血鬼の六刃だから仕方あるまい

表向きは魔族特区で管理してやる」

「ありがとう」

「ちょ、ちょっと待ってくれ那月ちゃん!」

「教師をちゃん付けで呼ぶなと何回言えば分かる!」

そういいながら那月は扇子で古城を叩く

「いだっ!?そ、そんなことより、羣雲を知ってるのか!?」

「俺と那月ちゃんは知り合いだ、顔のきく友人づてにな」

「だいぶ話に取り残されてたけど、私は人工生命体でありながら、六刃神官だよ」

古城は面食らったようになり、呟いた

「勘弁してくれ」

「昨日の私たちの苦労っていったい....」


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