ストライクザブラッド ─真の零番目─   作:本条真司

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第25話

「五人ほど負担したはずですが、あまり減りませんでしたね」

そう言いつつ、黒いカードをしまう彩斗

「おいそれ、ブラックカードじゃないか?」

「えぇ、そうですよ。天血様に与えられたものです」

「零、金持ちなんだな(遠い目)」

古城たちは、そう言いながら街を歩いていた

途中から零が合流したため、六人になっている

「古城、今何時だ?」

「13時半。波朧院フェスタ自体は始まってるだろうし、行くか」

「うむ」

古城たちは、波朧院フェスタの中心地に向かった

 

 

 

「ナニコレどゆこと?」

「アイランドガードが、全滅....?」

前者は久遠。後者は久遠の隣にたつ、莉琉のセリフである

「どうも、図書館の連中が入ったみたいだね」

「そうね。まぁ何もしなくても零がやるわよ。幻想郷に戻りましょう」

「この魔力....メイヤー姉妹だね。まぁ零に任せよう」

 

 

 

 

「......古城」

「ん?なんだ?」

「どうしてこうなった」

「叶瀬がお前の家に泊まりたいと言って、そしたら浅葱と築島がのってきて、優麻も泊まることが確定してたからこうなった」

古城と零が目線を向けているのは、暁家のリビングでコスプレをしている後輩たちである

「浅葱たちが帰ったからいいようなもので、帰ってなかったら犯罪者認定間違いなしだな」

「それを言うなよ、古城」

零は端末を取りだし、弧亜に指示を送る

「弧亜、幻想郷管理に戻れ。こっちは俺がやる」

《ククッ、了解》

「なぁ零」

「なんだ古城」

「寝てていいか?」

「おまっ、この地獄に俺だけ取り残そうってか!?そうはさせ...ってもう寝たぁ!?」

古城は疲れていたのであろう、横になるとすぐに寝息をたてた

「無理するなっていつも言ってるんだがな」

そう言いながら零は、黒い魔力を纏い、古城を浮かせて部屋に移動させた

「あれ?古城君寝ちゃったの?」

「ああ、起こすなよ?片付けならやってやるからお前らももう寝ろ。夏音、俺の部屋の鍵だ」

そう言いながら夏音に鍵を渡し、台所に向かう零

「鍵開けっ放しで帰ってもいいからね?あと洗剤は自前じゃなくてうちにあるのでお願い。シンクの水気まで取らなくていいよ?」

「わーったから寝ろ!明日は早いんだろ!」

「うん!じゃあおやすみ♪」

「ああ、おやすみ」

そして零は一人になる。つもりだった

「何のようだ、久音?」

「桜シリーズを試験的に此島で動かすよ。管理公社の許可は取った」

「そうか....来るのは誰だ?」

「桜音、影月、凛、桜牙、夜桜だよ」

「夜桜もか。まぁいい、わかった。お前はどうするんだ?」

「私はまだ、黄泉の国にいるよ。───と一緒に」

「そうか....───によろしくな」

「うん」

そうして、久音と呼ばれた久遠の姉は姿を消した

「やれやれ.....ん?あそこにいるのは、オイスタッハ?」

窓の外には、ルードルフ・オイスタッハがいた

零はスキマを開き、オイスタッハの前に姿を現した

「オイスタッハ、お前ここで何をしている?聖遺物の返還は決まっただろ?」

「貴方にだけは邪魔されたくないのですよ、獅子王機関の四聖である貴方だけには...!」

(記憶の混合?いや、洗脳....ではなさそうだ。となると、過去のオイスタッハか。それなら)

「こんなものか?」

零は、魔力の塊をオイスタッハにぶつけた

するとオイスタッハは、虚空に溶けるように消えていった

「これは、空間制御術式の応用だな。俺は刻々帝(ザフキエル)にやらせるが、これは魔女のやり方か....」

零は月を見上げた

「今夜は荒れるな。用心のしようがねぇけど」

 


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