「五人ほど負担したはずですが、あまり減りませんでしたね」
そう言いつつ、黒いカードをしまう彩斗
「おいそれ、ブラックカードじゃないか?」
「えぇ、そうですよ。天血様に与えられたものです」
「零、金持ちなんだな(遠い目)」
古城たちは、そう言いながら街を歩いていた
途中から零が合流したため、六人になっている
「古城、今何時だ?」
「13時半。波朧院フェスタ自体は始まってるだろうし、行くか」
「うむ」
古城たちは、波朧院フェスタの中心地に向かった
「ナニコレどゆこと?」
「アイランドガードが、全滅....?」
前者は久遠。後者は久遠の隣にたつ、莉琉のセリフである
「どうも、図書館の連中が入ったみたいだね」
「そうね。まぁ何もしなくても零がやるわよ。幻想郷に戻りましょう」
「この魔力....メイヤー姉妹だね。まぁ零に任せよう」
「......古城」
「ん?なんだ?」
「どうしてこうなった」
「叶瀬がお前の家に泊まりたいと言って、そしたら浅葱と築島がのってきて、優麻も泊まることが確定してたからこうなった」
古城と零が目線を向けているのは、暁家のリビングでコスプレをしている後輩たちである
「浅葱たちが帰ったからいいようなもので、帰ってなかったら犯罪者認定間違いなしだな」
「それを言うなよ、古城」
零は端末を取りだし、弧亜に指示を送る
「弧亜、幻想郷管理に戻れ。こっちは俺がやる」
《ククッ、了解》
「なぁ零」
「なんだ古城」
「寝てていいか?」
「おまっ、この地獄に俺だけ取り残そうってか!?そうはさせ...ってもう寝たぁ!?」
古城は疲れていたのであろう、横になるとすぐに寝息をたてた
「無理するなっていつも言ってるんだがな」
そう言いながら零は、黒い魔力を纏い、古城を浮かせて部屋に移動させた
「あれ?古城君寝ちゃったの?」
「ああ、起こすなよ?片付けならやってやるからお前らももう寝ろ。夏音、俺の部屋の鍵だ」
そう言いながら夏音に鍵を渡し、台所に向かう零
「鍵開けっ放しで帰ってもいいからね?あと洗剤は自前じゃなくてうちにあるのでお願い。シンクの水気まで取らなくていいよ?」
「わーったから寝ろ!明日は早いんだろ!」
「うん!じゃあおやすみ♪」
「ああ、おやすみ」
そして零は一人になる。つもりだった
「何のようだ、久音?」
「桜シリーズを試験的に此島で動かすよ。管理公社の許可は取った」
「そうか....来るのは誰だ?」
「桜音、影月、凛、桜牙、夜桜だよ」
「夜桜もか。まぁいい、わかった。お前はどうするんだ?」
「私はまだ、黄泉の国にいるよ。───と一緒に」
「そうか....───によろしくな」
「うん」
そうして、久音と呼ばれた久遠の姉は姿を消した
「やれやれ.....ん?あそこにいるのは、オイスタッハ?」
窓の外には、ルードルフ・オイスタッハがいた
零はスキマを開き、オイスタッハの前に姿を現した
「オイスタッハ、お前ここで何をしている?聖遺物の返還は決まっただろ?」
「貴方にだけは邪魔されたくないのですよ、獅子王機関の四聖である貴方だけには...!」
(記憶の混合?いや、洗脳....ではなさそうだ。となると、過去のオイスタッハか。それなら)
「こんなものか?」
零は、魔力の塊をオイスタッハにぶつけた
するとオイスタッハは、虚空に溶けるように消えていった
「これは、空間制御術式の応用だな。俺は
零は月を見上げた
「今夜は荒れるな。用心のしようがねぇけど」