【IS】 転生したので普通に働こうかと思う 作:伝説の類人猿
今回は唯の日常の一コマです。
今週は重大なイベントが二つも起こってしまった者で現在の俺は非常にストレスがたまっている。
え?いきなり何の話かって。そうだなアレハ今から八千年前の…………冗談です、はい。
さて忘れている人もいるかもしれないからおさらいしておこう。ここIS学園にある汚れというのは基本的にホコリ・チリ・紙くず・ペットボトル……などなどまぁ日常にありふれたものなわけだ。
別にこいつらごときでストレスがたまるなんて言うわけはない。いやたまにうぜえなぁとは思うけどノーカンだノーカン。そんなものを係数に入れるんじゃない。
で、いろいろ頭おかしい学園ではあるが掃除に関してのみはこれまでは常識の範疇を超えてこなかったのだが、とうとうこの学園ゴミに関する常識も投げ捨てやがった。
「ええい!!また貴様か海藻がァ!!」
そう今俺はべちゃべちゃと音をたてながら廊下に散乱した海藻類を頑張って回収している真っ最中である。
海藻は濡れてて絡まりやすいので某円盤型お掃除ロボットにまかせっきりには出来ない。
というかソイツにさせてみたら藻が回収装置に絡まって機械自体がぶっ壊れた。で、弁償代が俺の給料からさっぴかれた。今月の給料マイナスだよ。俺が払わなきゃいけない給料ってなんだよ?(哲学)
仕方ないので当面の間は山籠もりするかゴミをあさって生きていくしかないな。山田先生に頼んだらいくらか融通してくれそうな気はするけどなんか見返りが恐ろしそうだからやめとこう。
千冬さんは……ないな。うん。色々な意味で頼りにならない。
で、別に海藻だけならここまでイラつかないのだよ。俺がこやつらにイラつく真の原因は毎回毎回回収のためには腰を曲げなければいけないこと、それとここ最近毎日毎日ところ構わず落ちているという事、おまけに多分に海水を含んでいるから廊下はぬるぬるになるし塩を落とすために大量の真水使わないといけないし場所によっては腐食を抑えるためにメンテしなきゃいけないし―――。
しまった、あまりにイライラしているせいで熱く海藻の悪口を語ってしまった。
…えっと、まぁとにかく校内中に海藻が落ちているというのが一つ目の重大なイベントなわけだ。
で、なんでこんな惨事になっているかっていうとISの海中利用がいよいよ目前に迫ったからだ。
ISというのはもともと宇宙空間での活用を目的とした機械なのだが残念なことに今はもっぱら軍事利用されている。そこでこんな開発者の意図を無視した流れは止めましょうという運動が三か月前くらいに発生してその目的を達成するための第一歩がISの海中展開なのである。
話の流れが意味不明?まぁ簡単に言うならいきなり宇宙で使うのは安全面で不安が残るのでまずは海の中でやってみましょうという事らしい。ニュースでそう言ってた。
なお安全面に不安なんてあるはずがないだろ!って言ったウサギがいたとかなんとか。ウサギがしゃべるわけないんだよなぁ……。多分目撃したって言ってるやつは相当疲れていたんだろう。そうに違いない。
そんなわけで海中で活動できるように研究を進めているらしいのだがやはり本番のデータが足りない。そこでデータを得るための役割を任されたのがここIS学園なのである。
そんな大役を任された学園であるがここでいくつかの問題が起きた。一つはISの防水加工。まぁこれは四組にいるらしい専用機持ちが解決してしまったらしい。凄いな最近の学生。
だが二つ目、これが難敵だった。折悪くこの時期のIS学園付近の海では海藻類が大量発生していたのである。
じゃあ延期するしかないよね…ってなればいいのだけれどそうは問屋が卸さない。
唯でさえ学習カリキュラムが狂い気味なのにこれ以上余計なものがくっ付いてくると来年度にまで影響を及ぼしかねない。
よって天下の千冬さんの鶴の一声によって海藻たくさんのこの時期にデータ取りが強行された。
まぁ海藻だらけの中でのデータ取りなのでぜんっぜん進まない。進まないったら進まない。
ねえ何時に成ったら終わるんですかこの作業?え?もう少し?それ先々週聞きましたよ……。
ま、まぁいいや。とりあえずここの区画の清掃は終わったし……
「うえぇぇぇぇぇ…………また海藻でべちゃべちゃぁ~」
「こ、これだから島国というのは嫌いなんですわ!!」
「せっし~の国も島国だよ~?」
「ふむ、今後のISの舞台は海上か…。本国の連中に訓練させておかねばな」
「」
もう軍事利用の現状を変えなくていいんじゃないかな、そんなことを割と本気で考えるそんな清掃員であったとさ。
次回は……いつになるんでしょうね?(無能)
追記 平成が終わるまでには書けてるはず