【IS】 転生したので普通に働こうかと思う   作:伝説の類人猿

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ようやく教師編が終わった・・・。
やっぱり長いストーリーを書くのは苦手です。
色々と矛盾が生まれてしまいますしね・・・。


清掃員教師になる [後編]

やあみんな。清掃員だ。

・・・おっといかん。今は特別教師だったな。

で、今まさに授業の真っ最中なのだが生徒のみんなはきちんと聞いてくれている。

どうやら計画は大成功のようである。

 

織斑さんに渡された書類を読んでみたのだが、授業をする場所は体育館。ここに各学年を別々で集めて授業をするものだった。

 

要は学年集会みたいなもんだな。

で、内容から察するに「あぁ、これは薬物は駄目ですよぉ~っていうやつと同じか」と考えたわけよ。

 

ほら小学校とか中学校とかでたまにあったあれ。

あれってすごい退屈だったんだよなぁ・・・。しかも必ず授業の後にアンケートとか感想とか書かされたし。

 

それで多分ここの学生たちも似たような気持ちなんだろうなぁと考えたわけよ。

おそらく学生たちは真面目に話を聞こうとしないはず。

ならどうやって真面目に話を聞かせるか?

答えは簡単。実際に体験させるのだ。サバイバルが必要な状況を。

 

「サバイバルと聞くと皆さんは無人島で三日間暮らす奴を思い浮かべるかもしれませんがそうではありません。たとえばさっきはできませんでしたが避難だって立派なサバイバルなのです」

 

「「・・・」」

 

効果はてきめんだったらしくみんな静かに話を聞いている。

どうやらこういうことの重要性をよく分かってもらったようだ。

もっともさっきの自分の行いが恥ずかしくて何もしゃべれない人もいるようだが。

 

「先ほどの揺れは今回の授業のために特別に業者さんのほうに頼んで体育館に地震体験装置のほうを取り付けてもらいました。今さっきの揺れは震度五弱の地震を再現しました」

 

いやしかし大変だったよ。この企画。

最初織斑さんにこの企画の話をしたら正気か?っていう顔をされた。

まぁ当然だわな。でもちゃんと許可してくれた織斑さんマジ女神。

もっともあまりにも大規模な地震装置だったためどうしても機械を動かしたときに爆発みたいな音がしてしまったのが残念だが。

 

こういうのは静かにやるのがベストなのだよ。

 

「さて皆さんの暮らすIS学園ですがここはおよそ普通の場所ではありません。ここには世界最高峰の兵器であるISが数多くあり当然のことながらそれを狙って多くのテロリストたちがやってくることは十分に考えられます」

 

ちょっと一息ついてから再び俺はしゃべる。

 

「またここで暮らしている多くの人は学生です。そのため万が一火事や地震が起こった時あなたたちの周りには大人が付いていない場合があることも予想されます。そんなときあなたたちだけで生き延びられるようにさせるのが今回の授業です」

 

さてと前置きはこれぐらいにしようかな。

 

「さぁてこれから皆さんに教えるのは『テロに遭った時の対処法』と『地震が起こった時の正しい避難の仕方』、『火事が起こった時の対処法』の三本です!」

 

来週もまた見てねぇ、ジャンケンポン!って言いたくなるのをぐっとこらえて俺は授業を始めるのだった。

 

*****

 

「・・・というわけで白木屋火事の例のようにならないためにも万が一の時には恥を捨てることが大事なのです」

 

さてと、ようやく授業が終わった。いやぁ一時間たちっぱなしってのもきついものだね。ちょっと先生たちを見直したわ。

 

いやしかし学生の集中力をなめてたわ。

俺の授業をしっかり一時間集中して聞いてくれたんだから凄いとしか言いようがない。

 

「ではこれで授業を終わりますが何か質問のある人はいますか?」

 

「せんせーしつもーん。センセーって清掃員さんだよね?私校内新聞でセンセーの記事読んだよ」

 

「え、俺の記事?」

 

「あっそれ私も知ってる。確か見出しはこうだったよね」

 

「学園に謎のカウンセラー現る!だったっけ?」

 

「そうそう。確か悩み事をなんでも解決してくれるんだよね」

 

「えっマジで?センセー後で私の相談にのってほしいんですけど!!」

 

「あ、ずる~い。先生私も!!」

 

「ん、今なんでもって言ったよね?」

 

先生、先生とみんなが俺に詰め寄ってくる。

え、なにこれ。なに俺の記事って。そんなの知らないんですけど・・・。

あと最後のやつ誰だ。

 

「先生知らないの?新聞部の出す新聞で先生のことが書かれてたんだよ?あの織斑さんや山田さんの悩みも解決した凄腕のカウンセラーだって紹介されてたよ」

 

親切にも生徒の一人が俺に教えてくれる。

教えてくれてどうもありがとう。

 

「「それじゃぁ先生、私たちの相談にのってくださ~い!」」

 

「あ、あのね。俺清掃員だからね?臨時で教師をしただけだからね?これから清掃の仕事が・・・」

 

「え~でもぉ、先生私たちに酷いことしたよね?」

 

「純情な乙女の心をもてあそぶなんてサイテー」

 

「二年生、三年生にも私たちにやったことと同じことをするつもりなんだよね?いいのかな、ここで私たちの言うこと聞かないと私たち先輩に今日あったこと言っちゃっうよ?」

 

む、それはまずい・・・。今回やった偽の地震はその学年がきちんと万が一の時に正しい対処が出来るかどうかの一種の判断テストなのだ。

 

そのテストの結果によってどんなサバイバル術を教えるか決めるのだ。

しかしながらそのテストの内容がばれてしまっては生の反応が得られない。

 

後お前ら、その言い方やめろ。

まるで俺が悪いことでもしたような言い方じゃないか。

 

・・・はぁ、しょうがない。

 

「・・・じゃぁ放課後で・・」

 

「「やったぁ!!」」

 

この後の一週間俺はずっと生徒たちから愚痴や悩みを聞かされることになるのだった。

なおその中身の大半が恋愛関係だった。

というか俺に恋愛相談すんなし。俺だって・・・そんな経験はほぼ無いんだぞ・・・。

 

色々と心に傷を負った特別教師だったのである。




これだけIS要素を入れたんだからしばらくはIS要素が無くてもばれへんやろ(無能)
多分もう二度と教師編をやることはないと思う。(確信)
あとゴスペルとの戦闘ですがそのうち一夏視点か他の転生者視点で書きたいと思います。

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