【IS】 転生したので普通に働こうかと思う 作:伝説の類人猿
コメントなどでありましたが皆様の意見はほどほどに取り入れていく次第です。
なお今後この物語はIS要素が増える予定ですが具体的にどれくらい増えるのかと言いますと今の状態が無糖ブラックのコーヒーだとすると今後は微糖のコーヒーになる予定です。
「お、帰って来たな」
俺が駅近くの場所を掃除していると駅から大量の学生が出てきた。
おそらく臨海学校から帰ってきたのだろう。
みんな疲れているのか一言もしゃべらずに寮のある方向へ歩いていく。
うんうん、やっぱりこういうのの最終日ってみんな疲れるもんだよな。
もっともみんな心の底から疲れているような顔をしているけど。
特にひどいのは男子生徒たちだな。
男子生徒はみんな何かしらのけがを負っているようだ。なんか腕に包帯とかを巻いている。
おそらくはシルバニオ・ゴスベル?だったか。
・・・シルバニアだっけ・・・いかん度忘れしたな。
まぁ多分暴走したISと戦ったんじゃないかな原作みたいに。
一番怪我が酷いのはいかにもなヤンキーの男でその次が我らが主人公の一夏君。
ヤンキー君のほうは・・・確か凰鈴音(ふぁん・りんいん)って言ったかな、ツインテールの女の子が体を支えてあげながら一緒に歩いてあげている。
一方の一夏君は箒ちゃんが体を支えてあげている。
男子以外の専用機もちたちも大なり小なり何かしらのけがをしているようだ。
あれ、そんなにゴスベルって強かったのか?
小説とか読む限りはめんどくさい相手っていう感じの印象しかなかったが。
そんなことを俺が考えているとものすっごくやつれた様子の織斑さんが俺に気づいたのかこっちへやって来た。
「・・・ちょうどよかった。お前に一つ頼みがあるのだが・・・聞いてもらえるか?」
「へ?・・・まぁ構いませんけど」
「助かる・・・はぁ・・・」
ここじゃなんだからと言って俺は織斑さんに連れられて例の秘密基地へと向かうのだった。
*****
「・・・ということがあってな」
「それはまた・・・大変でしたね・・・」
あの後秘密基地で織斑さんは俺に臨海学校で起こった出来事について話してくれた。
で、その内容をかいつまんで話すと、
まず臨海学校二日目にISの生みの親である篠ノ之 束(しののの たばね)が夫の篠ノ之 青磁に会うためにいきなり空から降って来たらしい。
・・・うん、どういうこっちゃねん。ちなみに青磁君は束さんの実の弟なんだそうで。
これがブラコンか・・・。恐ろしいな。
で、束さんは箒ちゃんに新しいISを渡したらしい。
本人の言っていたことによると第六世代に当たるんだとか。
その後某超大国と某中東の技術大国がタッグを組んで作ったISがいきなり暴走。
まっすぐIS学園が使っていた旅館のほうに向かってきていたので専用機持ちたちを集めて迎撃しようとしたらしい。
一応織斑さんはどこの国が作ったISかは言わなかったけど大体想像はつくよなこの言い方だと。ま、大人の事情ってやつかな。
俺はただの一般人だしな、余計なこと聞いてしまって監視が付かないための処置かな。
それで山田さんの制止も聞かずに勝手に一部の専用機持ちたちがゴスベルを仕留めるべくさっさと出撃。
それを追って残りの専用機持ちたちも出撃。
これにより作戦もなんも立てれずに戦いが始まってしまったらしい。
大丈夫なのかと思うのだが、あっさりと第一形態のゴスペルを撃破・・・したのはいいのだがなんか第一形態のゴスペルを倒したあたりで専用機持ちたちの意見の違い(要はただの喧嘩)が起こり専用機持ち同士の戦闘が勃発。
なおこの戦闘は原作ヒロインたちも参加したそうな。
なにそれ凄いカオス。
束さん?夫と共に戦ったらしいよ。
正直言って転生者たちのISって頭がいかれてるんじゃないのかってぐらい性能とか武器の威力とかがぶっ飛んでるっぽい。
この間あった学年別トーナメントだってこいつらの戦いのせいでアリーナが消滅し巨大なクレーターが出来たぐらいだからな。
今この学園をダンプカーが走っているのはそのクレーターを埋めるためだったりする。
多分もうあと何日かで全部埋め終えるんじゃないかな。
っと話がそれたな。
それで肝心のゴスペルなんだけど一応第二形態に移行していたらしい。
らしいってのは転生者同士の戦いのさなかに一度だけゴスペルらしき反応があったもののいつの間にか撃破されていたようらしくいつ撃破されたかまったくの不明なんだとか。
で、転生者同士の戦いは加熱しなぜか海の上で殺りあっていたのがいつの間にか旅館近くの海岸でバトルすることに。
織斑さんが旅館の作業員や他の生徒たちを守るべく打鉄をまとって出撃。
がんばれ僕らの織斑マン!!
織斑さんが死力を尽くしてなんとか専用機持ちたちを全員撃破。その後は五時間にわたるお説教。しかもまだ終わっていないらしくIS学園でも続けるとか。
そんな感じでもはや原作のかけらもないくらいに変貌したゴスペル戦だったのだけど問題なのはそこではない。
今回のことで織斑さんが頭を悩ませているのは別の所にある。
「あのバカどもが旅館の近くで戦ったせいで他の生徒たちが大混乱に陥ってな・・・。あまりのパニックのせいでまともに避難も行えなかった」
物凄く深いため息を出しながら織斑さんは続ける。
「正直言っていつまたこのようなことが起きるとも限らん。それにここの専用機持ちたちならまだ私たち教師でなんとかできる。だが、もしもこの学校を狙っているテロリストなんかが襲ってきた場合・・・とてもじゃないが教師だけでは対処できん。もちろん学園内にいる特殊部隊に頼んでもいい。だが・・・」
「そのテロリストが万が一ISを持っていた場合・・・教師か専用機持ちたちが出ることになる・・・と?」
「まぁ、そんな事態が起こることはほぼないだろうがな。しかしながら可能性はゼロとは言えん。もしもまたあのバカどもが戦いに出るようなことがあれば・・・おそらくだがまた専用機持ち同士で戦うと思う・・・」
「ははは・・・確かに・・」
実際にほぼ全部の戦いで何かしらの衝突を起こしているっぽいしな。
綺麗に消し飛んだアリーナがいい例だろうな。
「だが私たち教師は仮に政府から専用機持ちを全員出撃させろという要請が来た場合、状況にもよるがそのほとんどを拒否することは出来んのだ。詳しくは言えんがそういう取り決めがあってな・・・」
「はぁ・・・」
「そこでどうせ専用機持ちたちの出撃を止められないのならせめて無関係な他の生徒たちが怪我を負わないようにしてやりたいと思ったのだ」
なるほど、確かにそれはいい考えである。
現に駅から出てきた生徒たちの中にも包帯とかを巻いている人はいた。
そのような生徒を増やしたくないのは教師として当然だろう。
・・・いや教師でなくてもそう思うか。
「いい考えですね。いいんじゃないですか」
俺がそう言うとそうだろうそうだろうと言いながら織斑さんは軽くうなずく。
そしてうなずいた後に織斑さんはこう言った。
「そこでだ、お前に相談がある。特別教師としてお前のサバイバル術をこの学校の生徒たちに教えてくれないか?お前のサバイバル術の高さはすでに山田君から聞いている。なに教師と言っても三日限りの臨時アルバイトみたいなものだ。もちろんその間の清掃員としての給料も払われるから安心してくれ」
「・・・・・・へ?」
いやいきなりそんなことを言われてもなぁ・・・。
「ちなみに特別教師に払われる臨時の給料なのだが、合計で二十万・・・」
「さぁて!!そのアルバイトはいつやるんですか、明日?明後日?明々後日?」
「・・・今月の二十六日だ。それまでに面倒だとは思うが生徒に教える詳しい内容なんかを考えておいてくれ。詳しい書類は明日ここで渡そう」
「イエス、マアム!きっとすんばらすぃ授業にしてあげましょう!!」
「・・・ふふっ、まったく。ま、頼んだぞ」
金に釣られた俺の姿を見ながら織斑さんは苦笑しつつそう言うのだった。
(一時的に)教師になる。
今後のことですが雑学がふんだんに盛り込まれたパターンのお話(ダンプカーとか)はこれからもちょいちょい入れたいなぁって思ってます。
もともと息抜きで書いた話だし多少はね・・・?
まぁIS小説には不適切だという意見が多ければオリジナルとして新たにその手の話をまとめたシリーズを投稿するかも・・・。(多分ない)
あぁ~^Fate x トランスフォーマーの話を書きたいんじゃぁ^~
でも時間が足りないなぁ・・・。