【IS】 転生したので普通に働こうかと思う 作:伝説の類人猿
メリークリスマスです皆さん。
追記 タイトル付け忘れてました・・・(二度目)
「いぃっ湯っだなぁ、バ、ババン。いぃっ湯っだなぁ~」
やあこんにちわ諸君。
ドウモ、セイソウ=インデス。
実は今休暇中なんだよね。
昨日もいつも通りに仕事をしていたらいきなり織斑さんがやってきて
「日ごろからお前には世話になっているからな、私からの感謝の気持ちだ」
って言って旅館のチケットをくれた。
いいんですかって聞いたら
「実はその旅館は臨海学校の時にいつもお世話になっている旅館でな今年も下見という名目でチケットを用意したのだがまぁ・・・いろいろと忙しくてな」
と苦笑しながら言っていた。
嗚呼今年は男性操縦者がいるからなぁ。
しかもそのほとんどが転生者だし大変なんだろうな。
そんなことを思いながら俺は喜んでそのチケットを受け取った。
こういう好意は受け取らないと失礼だもんね。
で、どうやらチケットは織斑さんの分だけじゃなくて山田さんの分もあったらしく二枚あったので秘密基地建築の許可を出してくれたお礼として轡木さんを誘った。
同僚?あいつは温泉よりISのほうがいいんだと。
ともかく俺と轡木さんは今絶賛温泉旅館を満喫中なのだ。
「本当にいい湯ですねぇ。それに空もきれいですし」
そう言いながら轡木さんは空を見上げる。
今俺たちが入っているのは露天風呂だ。
この旅館の周りには建物がほとんどない。
そのため夜空の星も町の明かりに邪魔されることもなくキラキラと自然な輝きを放っている。
簡単に言うとめっちゃ綺麗だ。
「本当に綺麗ですね。織斑さんたちには感謝しないとなぁ・・・」
もっとも感謝されるようなことなどはおつまみを作った記憶しかないが。
後なぜか織斑さんと飲み比べした後の記憶が飛んでるし山田さんには尊敬の目で見られながら教師にならないかって誘われるしあの日俺は何をしたんだ・・・。
「あっそうだレポートのほうも書いておかないと・・・めんどくさいなぁ」
実は織斑さんから旅館のレポートを書くように頼まれている。
まぁ下見のためのチケットなわけだし当然か。
むしろ書かないと問題になる。
「それなら私にいい考えがありますよ。これならレポートを書く必要がなくなりますよ」
「ぇ、本当ですか?」
「えぇ、せっかくの温泉なのにレポートで楽しめなくなるのは嫌ですしね。せっかくこんないいところへ連れてきてくれたんですからそのお礼です」
もっとも老人の悪知恵ですけどねと言いながら轡木さんはからからと笑った。
ありがたい。別に文字を書くのは嫌いではないがどうせならそんなことせずしっかりと骨の髄までここの温泉を堪能しておきたい。
人間はいつだって怠けていたいのだ。
「それで何をするんですか?」
「ふっふっふ。じゃあまずは仲居さんを呼びましょうかね」
そう言った時の轡木さんの顔はとっても楽しそうだった。
*****
「まったく・・・」
織斑千冬は苦笑しながら手元にある書類を眺めていた。
その書類には旅館調査書と書かれていた。
林間学校で止まる旅館の調査書類だ。
今年はお礼もかねてあの清掃員に行ってもらったのだが提出された書類には何も書かれていなかった。
どういうことかと思い書類を見ていたのだが最後のページで納得した。
「何かあったんですか?」
「ああ、実は例の二人に調査書類を書いてもらったんだがな・・・」
そういいながら山田君に書類を渡した。
「え!?何も書いてな・・・ふふ。これじゃあ怒れないですね」
「まったくだ・・・ふふ」
そう言いながら笑う二人の見る書類にはたったの一枚だけ写真が張り付けられていた。
「本当にいい笑顔ですね」
「だな」
何も書かれていない書類には気持ちよさそうに温泉に浸かる二人の写真が貼ってあったのだった。
「じゃあ今年もここですね♪」
「そうだな。今年もお世話になるかな」
織斑千冬と山田真耶は二人で笑いながらその書類に確認済みの判を押すのだった。
思うにこの物語のヒロインは轡木さんだと思うの(^_^ )
所で皆さんクリスマスに御予定はおありですか?(震え声)
私は特にありません・・・畜生。