緑谷出久が悪堕ちした話   作:知ったか豆腐

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以前言っていたバッドエンドアフターです。
ダイジェストのみ。


バッドエンドアフター ダイジェスト

海雲、爆豪と出会う。

 わけもわからず、受け取った“最後の希望”。

 ヴィランたちの手を逃れ、必死に逃げるがとうとう追いつめられてしまう。

 何度も危機を救ってくれたスタングレネードは品切れとなり、武器は特殊警棒のみ。

 絶体絶命のピンチに爆発音が響き渡る。

 

「おいおい、楽しそうだな。俺も混ぜろや!」

 

 あっという間にヴィランを蹴散らし、海雲に手を差し伸べる。

 

「あ、あなたは?」

「爆豪。爆豪勝己だ。で? てめえは何で追われてた?」

 

レジスタンスの嫌われ者

 爆豪の助力もあり、何とかレジスタンスのアジトにたどり着く海雲。

 車いすの司令官、エンデヴァー率いるレジスタンスに保護され一息つく。

 救けてくれた恩人の爆豪。しかし、レジスタンスのメンバーからはひどく嫌われていた。

 ほかのレジスタンスが海雲が“無個性”だとしり、忠告する。

 

「やつにあまり近づくな。アイツは怪物を作り出した原因になったやつだ」

 

 恩人の爆豪を信じたい海雲は爆豪を問い詰める。

 不思議と出久に似通った姿の海雲に、爆豪は静かに己の罪を語りだす。

 かつての幼馴染、“無個性”であることで虐げられ、誰にも認められなかった末に悪に堕ちた少年、緑谷出久のことを。

 そして、彼を追いつめていた一人であったと、自らの罪を告白する。

 

 無個性として虐げられたその半生はまるで自分の様だと戸惑いを隠せない海雲は、爆豪のことが分からなくなる。

 爆豪は後悔を滲ませて言う。

 

「他人が何と言おうと、あいつを止めるのは俺の責任だ。あいつを止めるまで戦い続ける……」

 

 謝罪も逃走も安易な自殺も自分には許されない。

 そう語る爆豪だった。

 

 

アジト襲撃

 アジトで突然の爆発。何者かが侵入したのだ。

 皆が疑心暗鬼になる中、麗日に化けたトガを爆豪が見抜く。

 

「どうして気が付いたですか?」

「ハッ! 俺がやつのことを“デク”って呼んで麗日が何も反応しないわけがねえだろ!」

 

 エンデヴァーの暗殺を阻止するも、再度仕掛けられた爆弾でアジトが崩壊を始める。

 レジスタンス逃亡。海雲、爆豪と脱出する。

 

 

“最後の希望”の正体は?

 別のアジトへ何とか逃れた一行は、オールマイトの残した“最後の希望”の解析を始める。

 ほどなくして分かった解析結果。

 それは、希望でもなんでもない。絶望だった。

 

「これは、オールマイトの残した“希望”なんかじゃない! こちらの居場所を知らせる発信機だ!!」

 

 ヴィランが仕掛けた『オールマイト』の名をした罠。

 ワン・フォー・オールの真実すらわざと広めたうえで仕掛けられた悪意に満ちたものだった。

 

 

骸無(最凶)vs無個性(最弱)

 アジトを襲撃する骸無。

 

「最後の希望? そんなものあるわけなじゃないか。夢を見るのもいいけど同じくらい現実もみないとね」

 

 皮肉たっぷりに嗤う骸無に、レジスタンスたちの間で絶望が広がっていく。

 そんな中で、海雲が骸無にテイザーを打ち込んで啖呵を切る。

 

「“個性を奪う”? やれるものならやってみろ! こちとら生まれながらの“無個性”だ!」

 

 無個性でありながら真っ先に飛び出してきた海雲に興味を持った骸無は悪への誘惑を始めた。

 

「気に入ったよ。ボクの元へ来るといい。キミが望むのならどんな個性でも与えてあげよう」

 

 悪への誘い。力への誘惑。

 海雲の答えはNoだった。

 

「断る! 個性なんかなくたってなんだ! 僕はおまえみたいにならない!」

「火が出せるからなんだ! それより早く火を点けてやる!!」

「水が出せるからなんだ! それより多く水を持ってきてやる!!」

「電気が操れるから、風を起こせるから、超パワーを持っているから……」

「だからなんだ! 僕はその程度で諦めてやるもんか!」

「“無個性”だからってヒーローを諦めたおまえなんかに負けてやるものか!!」

 

 おまえは無個性を理由に諦めた臆病者だ。

 そう告げる海雲の言葉は骸無の心にわずかに残っていた緑谷出久(コンプレックス)を刺激した。

 

「キミは、絶対に、殺す!!」

 

 骸無を誘い出し一騎打ちに持ち込む海雲。

 武器、罠、地形、物資……

 その場にあるものを何でも使って骸無を翻弄する海雲。

 マンホール下の下水道で決着がつく。

 

「下水の匂いで気が付かなかっただろ?」

「これは……ガスか!?」

「爆豪さんリスペクトの大爆発だ!」

「おまえェエエ!!」

「ハハッ! 地獄に堕ちろ、怪物!!」

 

 爆発が起こり、ダメージを受けた骸無だけが立っている。

 そこに海雲の姿はなかった。

 

反撃の爆豪

 海雲のおかげで脱出した爆豪は、かつての雄英の同期たちの助けも借りて敵のアジトを乗っ取る。

 休憩のために入った部屋で爆豪は何かを見つける。

 “個性因子誘発物質(イディオ・トリガー)

 個性を無理やり強化する違法薬物を手に、爆豪はある作戦を思いつく。

 

 

助けられた海雲

 目を覚ますとベッドの上。老人と初老の男性に助けられていた。

 グラントリノとサー・ナイトアイと名乗る二人。

 海雲に触れたサー・ナイトアイが驚く。

 

「君ならあの怪物を倒せるかもしれない」

 

 

骸無討伐作戦

 雄英の同級生たちと、海雲によって負傷したという骸無を討ちにいく爆豪。

 乗り込んだ敵のアジトの先では、無傷の骸無が待っていた。

 改造人間の骸無は負傷など簡単に直せるのだ。

 万全の骸無と戦うレジスタンスたち。

 戦況は当然ながら劣勢へと追い込まれていく。

 

 仲間が次々倒れる中、爆豪は捨て身の覚悟で骸無に肉薄。注射器を骸無に打ち込んだ。

 注射の中身はイディオ・トリガー。

 数多くの個性を身に宿した骸無にとって猛毒となる劇薬だった。

 複数の個性が暴走し、苦しむ骸無。

 

「どうして! ボクの、ボクの個性(チカラ)が! アあぁアアア!」

「てめえの個性じゃねえ! 人から奪った借り物の個性が、ピンチになっててめえの味方をするわけねえだろ!」

 

 形勢逆転したかと思ったが、骸無は暴走した複数の個性を使って暴れ出し、手に負えなくなる。

 まるで暴れる小型の嵐のような暴走に誰も手が出せない。

 

「大丈夫! 僕がなんとかします!!」

 

 再度訪れたピンチに、救けに現れた海雲は右手を大きく振りかぶり叫ぶ。

 

“SMASH!!”

 

 グラントリノとサー・ナイトアイから密かに隠されていたワン・フォー・オールを受け継いでいた海雲。

 右腕を犠牲に見事に骸無を討ちとる。

 

 

怪物のあがき

 ついに骸無を倒した。

 ホッとしたのも束の間。ボロボロの身体で骸無は海雲を組み伏せる。

 

「てめえ! 海雲を離せ!」

「ハハハ、まさかオールマイトが本当にワン・フォー・オールを残していたとはね。これでボクの負けだ。でも、タダで負けてやるものか!」

 

 何をする気だと怒鳴る爆豪たちに、骸無は嗤って“GEM”を海雲に突き立てた。

 苦しむ海雲だったが、ほどなくして骸無が力尽き解放される。

 海雲を抱き起す爆豪が何をしたか問い詰めると、

 

「ボクの個性を、“緑の目をした怪物(Green-Eyed Monster)を海雲に与えたのさ」

 

 平和の象徴の後継者が、ボクと同じ怪物になる呪いだという。

 朦朧とした意識の中、海雲ははっきりと告げる。

 

「僕は、あんたにはならない!」

 

 その言葉を聞いて、骸無は静かに息を引き取った。




うん。これ以上はもう無理!
想像できません!!

ノーマルルートに移ります。

しかし、現在プロットの状態でも愉悦部が喜びそうな内容になってるんだよなぁ……


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