幻想天霊伝説〜都会の悟空が幻想入り〜   作:サウザンド・J

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この小説は、東方Projectとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・再編集
・勝手な解釈
・穢れ
等が含まれております。

よっちゃんウザいという方は、ブラウザバック推奨です(ウザくないようにしてます)。


アナザーストーリー第1話「月の開戦」

これは、悟天たちが惑星ギークで闘っている時の、月を舞台にしたもう一つの物語である。

 

アナザーストーリー 第1話

 

 

 

 

[月の都]

 

依「お姉様、あの不審な惑星について何かわかりましたか?」

 

豊姫「うーん、全貌は全く見えないけど、かなり改造された星であることはわかったわ。」

 

 

依姫がお姉様と呼ぶこの少女は綿月 豊姫。依姫と同じく月の使者の一人だ。

 

 

依「改造と言いますと?」

 

豊「そう。星の動きにしては正確で速い。さらには太陽系にこうも早く馴染めてしまうなんて、いったいどんな技術が…。」

 

依「確かに表面はただの星ですが、起きたことは普通じゃありませんね。」

 

「調査隊を向かわせた方がいいと思います。」

 

豊「まだ早いわ。今見える部分にはいないけど、幻想郷の数人がこの星に向かったみたいよ。」

 

「もしここで調査隊を向かわせて彼女達と接触すれば、彼女たちは誤解して無駄に闘うことになるかもしれないわ。」

 

依「なるほど。」

 

 

その矢先であった。

 

 

ドーンッ!!

 

豊「!」

 

依「なに!?」

 

 

月の都に何かが落ちた。しかしこの姉妹には、その何かを見ずとも砲弾であることがわかった。

 

 

豊「依姫!すぐに軍を招集しなさい!自衛戦争に突入するわ!」

 

「私は結界を張る。すぐにでも攻撃して構わないわ!」

 

依「わかりました!」

 

 

この2人が理解したのは、砲弾が飛んできたことだけではない。

 

この戦争を持ち込んだ存在がこの星であること、そしてそれは月に匹敵するほど強いということだ。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[基地]

 

依「兵は全員集まりましたか!」

 

レイセン「はい!集まりました!」

 

 

この少女はレイセン。綿月邸で働く玉兎だ。

 

集まった兵の7割が玉兎で、残りの3割が月人である。その数は二個師団に及んだ(本作では2万人ということにする)。

 

 

依「諸君も既に耳にしていると思う。警戒し続けていた新惑星は遂に、我々の星である月に刃を向けました。」

 

「これは聖戦です!祖星を守るため、我々は聖剣を抜き闘わなくてはなりません!」

 

兵達「おぉぉぉ!!」

 

 

兵の士気は上がった。

 

 

レ「私も頑張ります!」

 

依「いや、レイセンは残ってください。」

 

レ「何故ですか!」

 

依「今回ばかりは荷が重い。一つの星を相手にするのですよ。」

 

レ「ですが…。」

 

依「私よりもお姉様をお願いします。心配は要りません。私が負けるものですか。」

 

レ「・・わかりました。」

 

 

レイセンは豊姫がいる宮殿へ戻った。

 

 

依「それでは諸君…」

 

「出撃です!私に続け!!」

 

バシュッ!!

 

 

依姫が飛び上がり、それに続いて兵達も飛び立った。

 

月人も玉兎も、真空状態でも生きられるよう鍛えられているため、平然と飛べる。それだけでなく、移動においても我々が知っているスペースシャトルよりも遥かに速い。

 

 

玉兎兵「っ!敵星から砲撃です!」

 

 

まだまだ距離はあるのだが、砲弾が飛んできた。

 

これほどの数の兵が飛んでいれば、被害は無いとは限らない。しかし、そんな心配はいらなかった。

 

 

依「諸君はステルスを使いなさい!」

 

 

依姫がそう叫ぶと、

 

 

依;神降ろし「金山彦命」

 

 

能力である〈神霊の依代となる程度の能力〉を使い、神降ろしをした。

 

その効果により、月兵に近づいた砲弾が砂塵となった!

 

 

依「お返しします。」

 

 

砂塵となった砲弾を再構築し、惑星ギーク目掛けて放った。

 

 

玉兎兵「流石隊長です!」

 

依「(ステルスが効いている限り、敵の狙いは私になる。ですが、何か悪い予感がしますね。)」

 

 

前進を続けた。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[月の都]

 

豊「・・なんで応答がないのかしら。」

 

レ「どうかしましたか?」

 

豊「河童に援助を頼もうとしたけれど、何故か反応してくれないの。」

 

レ「そんな!こんな時に…!」

 

 

この時にとりは、タイミングの悪いことに仮眠をとっていた。

 

 

レ「まあいいじゃないですか。あれほどの兵が向かえば敵なしですよぉ。」

 

豊「それがね。」

 

「あの惑星、半分が砲台で出来てるの。」

 

レ「・・は?」

 

ドオォンッ!!

 

 

轟音が鳴った。

 

 

レ「い、今のは?」

 

豊「敵の砲弾を迎撃した音ね。依姫でも返しきれないなんて、いったいどれほどの砲弾が…。」

 

レ「だだ、大丈夫ですよ!」

 

 

不穏な空気が漂った。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[???]

 

ギ「これで、月は此方の邪魔などできない。」

 

 

悟天たちだけでなく、同時に月も相手にしていた。

 

 

ギ「それにしても不可解だ。孫悟天は何故動ける。」

 

 

モニターに映る悟天を観ながら呟いた。この時の悟天は、惑星ギークに着いたばかりである。

 

 

ギ「もうじき着くか。そちらの相手をするとしよう。…?」

 

 

月兵を映すモニターを観ると、大軍が迫ってきているのに砲弾がたった1人を狙っている光景が映った。

 

 

ギ「ステルスか。それなら…」

 

 

スイッチを押した。

 

 

ギ「あの依姫でも、私が作ったこの砲弾を受ければひとたまりもない。」

 

「依姫には当たらないだろうが、陣形は崩せる。待っていろ。私の傑作が完成すれば、すぐにでも殺してやる。」

 

 

別の部屋に移った。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[宇宙空間]

 

月兵は進軍を続け、月と惑星ギークの中間地点まで着いた。

 

 

依「(砲弾はワンパターン。これなら心配など何もない。しかし、油断は禁物です。)」

 

「砲弾は止みました。各自で補給は取るようにしてください。」

 

 

最初に飛んだ勢いは簡単には消えない。真空のため、空気抵抗がないからだ。つまり、勢いに身を任せて飛びながら、補給することができる。

 

 

月兵a「今回も楽勝だな。」

 

月兵b「依姫様が居るんだし、問題ないか。」

 

月兵c「依姫様を含めた俺たちが全滅するなんてことが起きたら、それこそ月は終わりだからな。」

 

依「(滅びる、か。そんなことにはなって欲しくないですね。)」

 

「? もう当たっていい筈ですが…。」

 

 

返した砲弾は、一向に命中した気配がなかった。

 

 

依「(敵にも迎撃の技術があるのでしょうか。だとしても大した問題ではないですが。)」

 

「! 諸君、補給をやめ迎撃に移ってください!」

 

 

砲弾が、依姫でなく無作法に飛んできた。

 

 

依「命中を避けるため散開してください!私が先頭を飛びます!」

 

バシュッ!!

 

月兵たち「はい!!」

 

 

一斉に散らばり、各々で迎撃態勢を取った。

 

 

月兵d「はっ!」

 

ボッ!

 

ドカーンッ!!

 

 

1人の月兵が、迫る砲弾をエネルギー弾で撃ち落とした。

 

しかし!

 

 

月兵d「な!これは…!」

 

依「! まさか!」

 

月兵d「がぁぁ!!」

 

 

月兵dは、黒く染まって絶命した。勢いは無くなり、宇宙空間で浮かぶ死体となってしまった。

 

 

依「迎撃をやめてください!この砲弾には穢れが搭載されています!」

 

月兵「!!」

 

 

穢れとは、月に住む者全ての弱点となる物質のことである。

 

永琳など幻想郷で長く滞在した者は、幾分の耐性を獲得することができているが、それとは無縁の月の住人にそれはない。

 

 

依「回避に徹底してください!砲弾を避けるだけなら出来る筈です!」

 

「(何故、私を狙わない!)」

 

 

気づけば、依姫目掛けて飛んでくる砲弾はピタリと止んでいた。

 

 

依「(あの惑星を動かす者たちは、何故月の住人の弱点を知っているのですか…!)」

 

 

これがたった1人の所業であるということを、この時はまだ知らない。

 

 

アナザーストーリー第2話へ、続く!!




というわけで、アナザーストーリー第1話でした!

月編が分かりづらいと思ったので、こうしてアナザーストーリーとして分けました。

読者の方々の一部はもうお気づきかもしれませんが、前半は第36話などから引用した部分です(現在は削除しているので書いてません)。

たまたま悟天の日と被りました!(それだけ)


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!

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