幻想天霊伝説〜都会の悟空が幻想入り〜   作:サウザンド・J

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この小説は、東方Projectとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・フュージョン
・勝手な解釈
・主に咲夜&妖夢編
等が含まれております。

待ってくださった方々、いつもありがとうございます(おふざけなし)。


第42話「悪を斬り裂け!スターダストスラッシャー!」

〜あらすじ〜

一時は劣勢に追い込まれていた咲夜と妖夢。しかし咲夜の奇策により、窮地を脱出することに成功した。

 

怒ったオンリョウキが血眼になって見失った2人を探す中、2人はフュージョンすることを決意する。

 

フュージョンしようとしたその時、失敗を悟った咲夜は時を止め、妖夢の身体の形を修正した。そして、フュージョンは見事に成功した!

 

咲夜と妖夢が融合して生まれた桜薇は、オンリョウキを倒すことができるだろうか?

 

幻想天霊伝説 第42話

 

 

 

 

[咲夜&妖夢転送地]

 

オ「なるほど、テッキリお2人は水と油の関係だと思っていましたが、息は合うようですねェ。」

 

桜薇「・・・。」

 

オ「ですが…。」

 

ピリリリッ!!

 

桜薇「・・・。」

 

 

オンリョウキが消えた。

 

 

ピリリリッ!!

 

オ「シャアッ!」

 

 

ジャネンバの空間移動で瞬時に背後をとり、剣を振った!

 

 

オ「・・ナニッ!」

 

 

しかし、桜薇は斬られていなかっただけでなく、振り向いてもいなかった。ただ、2本の剣のうち1本を抜き、それを持った右手を上げていただけであった。

 

 

オ「ア、アレ…?」

 

ボトッ、ボトッ

 

 

気がついた時は、剣を持っていた自身の腕が地面に落ち、同時に視界が奪われた。

 

実は、頭部が目を境にして横に綺麗に斬られ、その上半分が落ちたのであった!

 

 

桜薇「それで不意打ちのつもりですか?」

 

オ「…」

 

桜薇「反応はないでしょうけどね。」

 

「拍子抜けですが、みんなとの合流を急ぐとしましょうか。」

 

 

剣を収め、その場を去ろうとしたが、

 

 

桜薇「・・気が消えていない。」

 

 

振り向き頭と腕がない身体を睨んだ。まだ生きているのだ。

 

 

オ「流石に気づかれますカ。」

 

 

そう言うと、落ちた頭部を左手で持ち上げ元の場所に戻した。

 

驚いたことに、たったそれだけで元に戻ったではないか!

 

 

桜薇「普通の生き物ではありませんね。」

 

オ「勿論でェす。わたくしはドクターの最高傑作ですから。」

 

 

さらに右腕も同様に元通りになった。

 

 

オ「これは思ったよりも厄介ですねェ。このままではちょっとォ…。」

 

桜薇「今度は必ず殺して差し上げます。」

 

オ「・・では、アナタ方に敬意を持って闘いましょうか。」

 

「ヒャーーーッ!」

 

ゴキゴキゴキッ!!

 

桜薇「・・・。」

 

 

オンリョウキは変化を始めた。

 

肩、膝、背中からトゲが生え、額から角が生え、尻尾は硬質化し骨っぽくなり、左腕も硬質化し鎌になった!

 

 

「グヒャーーーッ!」

 

 

オンリョウキはパワーアップし、超オンリョウキへと変身した!

 

 

桜薇「でしたら…」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

桜薇「こちらも本気で闘いましょう。」

 

 

超サイヤ人G2へ変身し、2本の剣を鞘から抜いた!

 

勝つのはどっちだ?

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[湖から離れた平地]

 

天「みんな、どこに行ったんだろう。」

 

チ「どこにもいないね。」

 

妹「・・・。」

 

 

妹紅に落ち着きはなかった。霊夢が居なくなった今、悟天への思いが爆発してしまいそうなのだ。

 

無論、そんな抜け駆けのようなことはしたくない彼女である。

 

 

天「妹紅、どうしたの?」

 

妹「いや、何でもない。ちょっと熱いだけだ。」

 

チ「全然暑くないよ?姉貴大丈夫?」

 

妹「ああ、大丈夫だ。」

 

天「! なんだ!?この物凄い気は…!」

 

妹「! でも、ここからはだいぶ遠いな。」

 

チ「こ、怖くなんかないぞ!」

 

 

桜薇とオンリョウキの気を察知した。

 

 

天「妹紅、なんで俺にしがみついてるの?」

 

妹「え?・・うわぁ!」

 

 

気がつかないうちに悟天に抱きついていた。

 

 

天「すごく熱かったけど、ほんとに大丈夫?」

 

妹「ももも問題ない!て言うか、女たらしこそなんでちょっと嬉しそうなんだよ!」

 

天「いや、びっくりしただけだよ。」

 

 

悟天は、妹紅が自分をどう思っているかを察していた。

 

 

チ「姉貴ってもしかして、兄貴のことがす」

 

妹「それ以上は言うなぁ!!」

 

ジュゥゥッ!

 

 

即座にチルノの口を塞いだ。

 

 

チ「あねひっ!ほけひゃう!ひえひゃう!(姉貴っ!溶けちゃう!消えちゃう!)」

 

天「妹紅落ち着いて!」

 

ギ「お熱いところ失礼する。」

 

 

ギークの声が響いた。

 

 

天「お前はギーク!」

 

ギ「ほう。私の記憶が残っていたか。」

 

チ「だれ?」

 

天「今まで俺達に敵を送ってきた黒幕だよ。」

 

「そして、霊夢を殺した…!」

 

チ「そんな!」

 

妹「・・・。」

 

 

妹紅は複雑だった。

 

 

ギ「ここまでよく頑張ってくれた。次が最後だ。」

 

「ちょうどお前たちがいるそこは、一気に第1ホールへ行ける特別出入口だ。」

 

天「第1ホール?」

 

ギ「そこには霧雨魔理沙たちも来ている。来ないという選択はしないな?」

 

チ「魔理沙も!?」

 

天「・・行こう。」

 

妹「ああ。」

 

チ「うん!」

 

ギ「決まりだな。」

 

ヴィィィィン

 

 

地面が開き、大きな穴が現れた。

 

魔理沙一行の時とは違い、道ではなく、作られた穴だった。

 

 

天「ゆっくり降りるよ。」

 

妹「チルノ、しっかり掴まってろよ。」

 

チ「うん!」

 

 

3人はゆっくりと降りていった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[咲夜&妖夢転送地]

 

オ「グヒャヒャヒャッ!」

 

桜薇「!」

 

 

右手で剣を持って襲いかかってきた!

 

 

ザキッ!!

 

桜薇「・・・。」

 

 

オンリョウキの一太刀を2本の剣で受け止めた。

 

互いの剣が離れたかと思うと、

 

 

キキキキッ!!

 

 

幾度となく互いの剣と鎌がぶつかった!

 

 

桜薇「それなら!」

 

桜薇;傷符「インスクライブレッドソウル」

 

キキキキッ!!

 

 

オンリョウキは負けじと斬撃についていくが、

 

 

ピリリリッ!!

 

 

途中でやめた。

 

 

桜薇「くどいです。」

 

 

桜薇はピタリと止まった。

 

そして、

 

 

ピリリリッ!!

 

オ「グヒャーッ!」

 

 

趣向を変え、桜薇の左後ろに現れた!

 

 

桜薇「!」

 

サッ!

 

オ「!?」

 

 

桜薇に反撃の余地はなかった。しかし、オンリョウキが剣を振ったそこに彼女はいなかった。

 

 

桜薇「ここです!」

 

桜薇;「待宵反射衛星斬」

 

桜薇「待宵反射、衛星斬っ!!」

 

ザッ!ザッ!ザッ!ザッ!ザッ!

 

オ「グヒャァァッ!」

 

 

桜薇はいつの間にかオンリョウキの背後を取り、滅多斬りにした!

 

 

桜薇「はっ!」

 

ザクッ!!

 

 

オンリョウキを斬り飛ばしたが、まだ終わらない。

 

 

桜薇;幻葬「夜霧の幻影殺人鬼」

 

オ「!」

 

桜薇「遊んでいる暇はありません。」

 

 

桜薇の周りに大きなナイフが4本現れ、オンリョウキへ向かって飛んでいった!

 

 

オ「ッ!グヒャァ!」

 

ガキッ!ガキッ!ガキッ!ガキッ!

 

 

何とか剣と鎌で弾いた。

 

 

桜薇「やるじゃないですか。」

 

オ「グギギッ!グヒャァァァッ!」

 

桜薇「?」

 

 

オンリョウキの気が高まる…!

 

 

オ;「地獄羅刹砲」

 

オ「シネェェェェッ!!」

 

ズオォォォッ!!

 

 

全身全霊をかけて、気を解放した!

 

これまでは言語ではなかったが、今ははっきりと死ねと叫んだ。

 

 

桜薇「無駄ですが、最期くらいは敬意を表するとしましょう。」

 

桜薇;時空剣「スターダストスラッシャー」

 

桜薇「・・・!」

 

 

地獄羅刹砲が自分に当たる寸前まで待ち、

 

 

桜薇「はぁっ!!!」

 

ピッ!!

 

オ「ッ!」

 

 

剣を下から振り上げた!

 

時が一瞬止まったかと思うと、地獄羅刹砲は両断され、オンリョウキをも両断した!

 

 

オ「グ、グ、グヒャァァァ!!」

 

桜薇「・・・。」

 

 

再生する筈のオンリョウキの身体は再生されず、眩く光り、消滅を始めた。

 

 

オ「ァァァ…」

 

 

そして、跡形もなく消えた。

 

 

桜薇「これが、フュージョンの力のようですね。」

 

 

霊夢の仇を打った。

 

 

桜薇「どうやら、お互いの能力も自由に使えるようです。」

 

 

そう、オンリョウキの不意を突いた場面は、全て時を止めていたのだ。

 

 

桜薇「まだとけませんね。みんなを探しませんと。」

 

 

白銀の剣士はその場を後にし、愛する仲間を探し始めた。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[地下施設第1ホール]

 

魔理沙一行は、第1ホールに着いていた。

 

そこは第2ホールよりも広いが暗く、ホールの中心には一際目立つ円柱のガラスケースがあった。

 

 

魔「あれはなんだ?」

 

文「もしかすると、あれが最高傑作というものかもしれませんね〜。」

 

レミ「レイ、ちょっといいかしら?」

 

レイ「何でしょうか?お嬢様。」

 

カプッ

 

レイ「いたっ!」

 

 

血を吸われた。

 

 

レミ「ご馳走様♡」

 

レイ「噛むなら先に言ってくださいよ…」

 

早「あっ、あそこから誰かが降りてきますよ。」

 

 

天井の大きな筒から誰かがゆっくり降りてきた。

 

一行は一瞬構えたが、その人物がわかるとすぐに肩の力を抜いた。

 

 

魔「にぃちゃん!」

 

天「魔理沙じゃないか。」

 

文「妹紅さんも一緒だったんですね〜。」

 

妹「ああ。」

 

チ「紅魔のおっさんもいる!」

 

レイ「おっさんじゃない!」

 

 

レイは若い。チルノの偏見だ。

 

 

早「悟天さん、霊夢さんを知りませんか?」

 

天「・・・。」

 

 

俯(うつむ)いた。

 

 

妹「死んだらしい。」

 

文「! 霊夢さんまで…!」

 

レイ「まさかそんな…」

 

 

文は膝をついた。

 

 

「うわぁぁぁぁっ!!」

 

 

魔理沙は咆哮した。

 

 

早「魔理沙さん、落ち着いてください!」

 

魔「うう、霊夢まで…。ちくしょう…!」

 

 

魔理沙は泣き崩れた。

 

 

天「霊夢までって、じゃあ、そっちも誰かやられたの?」

 

魔「・・・。」

 

 

黙ったまま、持っていた腕を見せた。

 

 

天「この気は、アリスか…。」

 

妹「あの変態が…。」

 

文「すみません、油断した隙に。」

 

レミ「私のせいでもあるわ。あの時倒れていなければこうはならなかったわ。」

 

レイ「何もできませんでした。あんな罠に嵌ってしまったばかりに…!」

 

 

重苦しい空気の中、

 

 

ギ「ようこそ!私の根城へ!」

 

 

ホール中心のガラスケースの方から主犯の声が響いた。

 

 

魔「そこかぁ!!」

 

魔;恋符「マスタースパーク」

 

魔「マスタースパーークっ!」

 

ドオォォッ!!

 

 

ギーク目掛けて放たれた。が!

 

 

バチィッ!!

 

天「!」

 

魔「なっ!」

 

 

見えないバリアで塞がれた。

 

 

ギ「闘うのはまだだ。お前たち、もう少し此方へ近づきたまえ。」

 

早「どうしましょうか?」

 

天「・・行こう。」

 

 

一同は警戒しながら歩き、ギークの目の前と言えるほど近づいた。

 

ギークの次に目に入ったのは、ガラスケースの中にいる人間だった。

 

 

妹「これは?」

 

文「!! この子は!」

 

レイ「文さんの知り合いですか⁈」

 

文「数年前から行方不明になっていた女の子です!」

 

レイ「ギーク!お前の仕業か!」

 

ギ「その通り。実行犯はオンリョウキだがな。」

 

早「なんてことを…!」

 

レミ「目的がわからないわ。どうして人里の子供を拐う必要があるのかしら。」

 

ギ「・・ここで説明してやろう。」

 

「私の全てもな。」

 

 

第43話へ、続く!




というわけで、第42話でした!

桜薇vs超オンリョウキで一番詰みました。

次回はギークの過去が明らかになると思います。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!

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