幻想天霊伝説〜都会の悟空が幻想入り〜   作:サウザンド・J

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この小説は、東方Projectとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・更新が遅い
・勝手な解釈
・魔理沙メンバー編
等が含まれております。

もうどん速(更新が)でもいいやと許してくださる方々、お待たせしました!


第40話「唐突に」

〜あらすじ〜

怒りで我を忘れた悟天は、悟天キラー・霊夢キラーをあっという間に倒してしまった。

 

そこへ、悟天を追いかけていた妹紅が到着した。無意識に自爆しようとしていた彼に対し、彼女が必死に呼びかけても馬耳東風であった。

 

それでも止めたかった妹紅は、涙ながらに平手打ちした。その甲斐があって、悟天は正気を取り戻すことができた。

 

チルノとも合流し、3人は次の戦場へ向かった。

 

一方、魔理沙たち6人は、十分な食事をDr.ギークからご馳走になっていた。それも良質な食物であったのだから尚更だ。

 

食事を終えた6人にギークが呼びかけ、次の部屋に案内した。そこは大きなホールとなっており、いかにも戦闘実験というに相応しい部屋であった。

 

そんな折、突如天井から謎の生物が落下した。それは、様々な生物が無造作に混ぜられた怪物であった。名は、オオコロウリ

 

怪物の登場と同時に、レイ・ブラッドは落とし穴にはまってしまった。

 

どうなる魔理沙たち!

 

幻想天霊伝説 第40話

 

 

 

 

[地下施設第2ホール]

 

レイ「くそ!油断した!」

 

 

レイは真っ逆さまに落ちていた。幸い穴は深く、まだ地面と激突はしない。

 

 

レイ「残り2回だが使うしかない!」

 

ボゥッ!!

 

 

能力を発動し、戦闘力はレミリアの最大戦闘力まで上昇した!

 

これで飛べるようになったので、ホールまで急上昇した。

 

 

レイ「早く戻らなければ…!」

 

ギ「少し待ってもらおうか。」

 

 

穴の中だがギークの声が聞こえる。

 

 

レイ「何だ!」

 

ギ「これは実験だ。主に私の作品のな。」

 

「お前がすぐに戻り、私の作品があっけなく倒されてしまうとデータが取れない。暫くその穴の中で大人しくしてもらおう。」

 

レイ「そんな話、聞く訳が無いだろう!」

 

 

ギークの要求を断り、蓋まで飛んだ。

 

飛んだ勢いで破ろうとしたが、

 

 

ゴンッ!

 

レイ「うぐっ!」

 

 

ビクともしなかった!

 

 

レイ「そう簡単には破れないか…」

 

ギ「当たり前だ。オンリョウキですら本気を出さなければ破れない穴だ。」

 

レイ「つまり何をしても無駄ということか。」

 

ギ「そういうことだ。」

 

「・・いや、それはお前次第だな。確かに待てとは言ったが、ただ待っているだけでは取り返しのつかないことになる。」

 

レイ「どういうことだ。」

 

ギ「オオコロウリは残念な作品でな。フリーザなども混ぜたが、知能は悲しいほど低かった。所詮は四足歩行の劣等種。」

 

「だが私は、2ヶ月前にある指示だけを仕込むことに成功した。今回はその本番ということになる。」

 

レイ「ある指示?」

 

ギ「この中の誰かを集中して殺しにかかるように、という指示だ。その誰かまでは教えられない。」

 

レイ「何だと!今すぐやめさせろ!」」

 

ギ「実験結果が出れば、そこから出してやる。ではな。」

 

 

通信が切れた。

 

 

レイ「くそ…。お嬢様、皆さん、どうかご無事で…!」

 

ゴッ!!ゴッ!!

 

 

いち早く知らせるため、何度も蓋を攻撃した。

 

 

一方。

 

 

魔「危なかったぜ!」

 

文「いきなり突撃して来るとはやる気満々ですね〜。」

 

早「アリスさんは?」

 

ア「ここよー!」

 

 

オオコロウリの突撃を躱し、アリスは扉からホールまでの細い道に投げ込んでいた。それ以外は上を飛んだ。

 

 

レミ「あの化け物、マヌケね。まだアリスを捕らえようとしてるわ。」

 

 

オオコロウリは大きすぎる故に、逃げ込んだアリスに牙が届かなかった。

 

 

魔「ていうか早苗、なんだその姿は!?」

 

早「説明は後です。」

 

ア「今のうちに攻撃して!」

 

魔「わかったぜ!」

 

魔;魔空「真・アステロイドベルト」

 

文;塞符「山神渡御」

 

レミ;「デモンズディナーフォーク」

 

ドドドドッ!!

 

 

3人同時に攻撃を行った。

 

 

ドカーンッ!

 

レミ「? 当たった。」

 

文「簡単に当たりましたね〜。」

 

魔「え?狙ってなかったのか?」

 

レミ「避けられるつもりでやったのよ。魔理沙、まさか本気で…。」

 

文「魔理沙さんったら素直ですね〜。」

 

魔「う、うるさい!」

 

 

レミリアと文は、避けられた後に強い一撃を当てるつもりだった。

 

 

文「こっちに気づきましたよ。」

 

オコ「グォォォッ!」

 

バッ!!

 

 

羽を羽ばたかせ、4人へ飛び上がった、いや、跳び上がった。しかし、簡単に躱された。

 

 

レミ「遅いわね。」

 

文「あれ?羽を動かしてるのに落ちていきますよ。」

 

 

オオコロウリは、遅くないスピードで落ちていった。

 

 

早「おそらく、身体が重すぎるせいでしょう。」

 

魔「頭悪いのか?」

 

レミ「でしょうね。でも、気を探すことはできるみたいね。」

 

文「それなら皆さん散らかりましょう!」

 

 

広いホールの中を、高度も分けて散らばった。

 

 

魔「それじゃあ頼んだぜ!」

 

レミ「では私から、はぁぁっ!」

 

ジリジリッ!!

 

オ「グルルッ!」

 

 

気を解放したレミリアへ向かって駆け出した。

 

 

早「させません!」

 

早;「ゴッドブレイカー」

 

ボォッ!!

 

オ「グオッ!」

 

 

オオコロウリの身体に穴が空いた!

 

 

早「今です!」

 

魔;恋心「ダブルスパーク」

 

魔「ダブルスパーークっ!」

 

ドオォォッ!!

 

オ「グガァァッ!」

 

 

オオコロウリは倒された。

 

 

魔「やったぜ!」

 

ア「やったわね。」

 

 

隠れていたアリスもホッと一息をついた。

 

しかし。

 

 

レミ「? 何あれ。」

 

文「床に付着した化け物の体液が、集まっている?」

 

 

見入っている内に体液は細胞分裂を繰り返し、1分程度で元に戻ってしまった!

 

 

オ「グオオッ!!」

 

早「厄介ですね。空中で完全に消さなければならないということですか。」

 

レミ「相手はあまり強くないわ。ゆっくりと確実に倒す方法を見つけましょう。」

 

魔「ちっ!しぶといやつだぜ。」

 

ア「(いえ、戦闘力が上がったわ。あの再生を繰り返されたらいずれ負けてしまう。)」

 

「(あの技を使うしかないわね。)」

 

 

詠唱を唱え、右手に光を集めた。

 

 

〜〜

 

私の名前はアリス・マーガトロイド。魔女よ。

 

私は、究極魔法の研究をしていた。立て続けに起こる異変に、霊夢だけで対応しきれるかしら。そう思って立ち上がったの。

 

そのためには力が必要だった。生物や機械、さらには霊体すら関係なく確実に消し去る絶対的な力。

 

これは魔導書で見つけたんだけど、習得するためにはあまりにも大きい副作用を伴うものだった。知人と会うと、当人にとって一番なりたくない姿になる、というものよ。

 

だから私は誰にも何も告げず、この魔法を完成させた。独りぼっちでも構わない。これを使う時が来てしまったら、私はどうなっても甘んじて受け入れる。その筈だった。

 

そして、遂に完成したわ。

 

それから誰とも会わずに数日経ったある日、誰も居ないことを確認して家を出た。でも次の瞬間、私は空中に居て、目の前には箒に乗った魔理沙が居た。

 

魔理沙と激突して一緒に落ちていったんだけど、お互い怪我はあまりしなかった。だけど私はそこで意識を失ったの。

 

後から魔理沙が言ってたけど、そこから私はとんでもない変態になったそうよ。

 

いろんなことがあったけど、幸運にも意識はこの通り戻って、みんなと一緒に闘うことができている。

 

この力は、幻想郷のみんな、そして愛弟子の魔理沙のために使う。

 

言い忘れたわね。この技の名は、究極魔法「スターダストブレイカー」

 

〜〜

 

 

 

 

レミ「しつこいわね!」

 

レミ;冥符「真・紅色の冥界」

 

ドドドドッ!!

 

オ「グゥ…、グオォッ!」

 

レミ「こっちへ来たわ。今よ!」

 

早;「バーニングストーム」

 

早「そこです!」

 

ドォッ!!

 

 

ダメージを与えたが、

 

 

オ「グルル…」

 

文「さっきより強くなってませんか?」

 

魔「まるでサイヤ人なのぜ。」

 

オ「ッ!!」

 

オ;「拡散エネルギー波」

 

ドッ!!

 

 

突然、身体のあちこちからエネルギー波を放出した!

 

 

レミ「なっ!」

 

魔「しまった!」

 

文「うわっと!・・うわっ!」

 

早「っ!」

 

ドカーンッ!!

 

シュゥゥ・・

 

 

4人ともオオコロウリとの闘いに慣れてしまったせいで、至近距離で闘っていた。

 

それが災いし、魔理沙は避けられず大ダメージを受け、レミリアはショックで変身が解けるとともに気絶し、文は2度しか回避出来ずに大ダメージを受けた。早苗は、当たりはしたが殆どダメージを受けなかった。

 

 

早「皆さん!」

 

オ「グルル」

 

 

大口を開け気絶したレミリアを喰おうとした。

 

 

早「こっちです!貴方の相手は私です!」

 

ビュオォォッ!!

 

オ「ッ!グォォォッ!」

 

バシュッ!!バッ!!

 

 

レミリアを無視し、後方へ飛ぶ早苗を追いかけた。

 

 

早「アリスさん、今が好機です!」

 

ア「わかったわ。ありがとう。」

 

 

早苗は、アリスが攻撃の準備をしていたということをわかっていた。

 

 

早「遅い!私はここです!」

 

オ「グォォォッ!」

 

ア「・・できた!」

 

ア;究極魔法「スターダストブレイカー」

 

 

右手の光は、7色に輝いた!

 

 

ア「(あの化け物は強い気に反応してる。早苗の凄まじい気に誘われている今なら、私が気を解放しても気づかれない。)」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

 

超サイヤ人G2に再度変身し、細い道からゆっくりと出た。

 

 

ア「これで、終わり!」

 

 

もう一度右手を見てから前を向いた。

 

 

ア「え」

 

ガツッ!!!

 

早「アリスさん!!」

 

魔「?」

 

文「!」

 

 

アリスは、オオコロウリに右腕以外を一瞬にして喰われた。

 

なんと、早苗を追いかけていたオオコロウリが急に方向転換し、今までにないスピードで咆哮もなしにアリスへ喰らい付いたのだ!

 

早苗は喰われる前に叫んだのだが、声が届いたのは喰われた後だった。

 

 

オ「ガウ」

 

ガチッ、グチッ

 

 

さも美味しそうに噛んでいる。

 

 

「お前ぇぇぇぇっ!!」

 

魔;彗星「真・ブレイジングスター」

 

 

魔理沙は一瞬、何が起きたかわからなかった。状況を把握できた途端箒に乗り、突撃した!

 

 

早「待ってください!そのままでは」

 

「うるせぇぇぇぇっ!!」

 

 

食事中のオオコロウリは見向きもしない。

 

 

レイ;「ビッグ・バン・アタック」

 

レイ「これならどうだーッ!!」

 

ドォッ!!バキッ!!

 

 

様々な攻撃を使い続け、漸く蓋を破ることができた。

 

 

レイ「…⁉︎」

 

 

出てみると、最初に見た化け物が目の前で伏せをしている。

 

 

「どけぇぇぇぇっ!!」

 

レイ「うわっ!」

 

 

レイをも巻き込む勢いで突撃したが、

 

 

バシッ!!

 

魔「がはっ!」

 

 

異形の尻尾で払われた。

 

 

早「レイ君、話は後です。攻撃してください!」

 

レイ「は、はい!」

 

レイ;「魔閃光」

 

レイ「くらえ!」

 

ズオッ!!ドカーンッ!!

 

オ「グオォッ!」

 

 

自動的に早苗と同等まで戦闘力を上げたレイの攻撃は、よく効き軽く吹っ飛んだ。

 

 

レイ「よし!」

 

 

ふと目を右に向けると、手のひらが光っている右腕が落ちていた。

 

 

早「その腕を魔理沙さんに渡してください!」

 

レイ「わかりました!」

 

 

倒れている魔理沙に駆け寄った。

 

 

レイ「魔理沙さん、大丈夫ですか?」

 

魔「大丈夫じゃなくても、あいつは私が倒す!」

 

バシュッ!!

 

 

険しい表情だった。光る腕を持ち、オオコロウリへ飛んでいった。

 

 

「うおぉぉぉっ!!」

 

「グォォォッ!!」

 

 

一直線にオオコロウリの口内へ入っていった。

 

 

レイ「ま、魔理沙さんっ‼︎」

 

文「そんな!」

 

早「・・・。」

 

カッ!!

 

オ「グァァァッ!!」

 

 

オオコロウリの身体が光り始めたかと思うと、全身からさらに強い光が漏れた。

 

そして、光と共に跡形もなく消え去った!

 

 

レイ「やった‼︎」

 

 

この光景を見て気づいた。この技は、ジャネンバを一撃で葬ったあの技と同じである。

 

オオコロウリが消え去った場所から俯(うつむ)いた魔理沙が現れた。

 

 

ヒュゥゥ・・

 

ス・・

 

早「魔理沙さん。」

 

文「魔理沙さん…。」

 

 

変身を解き、魔理沙へ近寄った。

 

 

魔「・・・。」

 

レイ「…どうしたんですか?」

 

 

今まで穴に居たレイはイマイチ状況をのみ込めない。

 

 

文「レイさん、その、周りを見渡せばわかるかと…。」

 

レイ「え…?」

 

 

見渡すと、早苗の他には倒れているレミリアだけを確認できた。

 

 

レイ「お…お嬢様っ!!」

 

 

気を失っているレミリアへ駆け寄った。

 

 

早「大丈夫です。死んではいません。」

 

レイ「僕が不甲斐ないばかりに…」

 

魔「よかったじゃねえか。」

 

文「魔理沙さん。」

 

「大事な奴が生きてて、よかったじゃねえか!」

 

 

腕を握りしめ、泣きながら怒鳴った。

 

レイは、レミリアの腕は無事であることを確認した。

 

 

レイ「…その腕はアリスさんの…?」

 

早「・・はい。アリスさんのおかげで勝てました。」

 

魔「う・・うぐ…。」

 

 

本作ではあまり触れていないが、魔理沙とアリスは切っても切れない縁があった。

 

そんな仲間を突如として失ったのだ。

 

 

ギ「実験成功だ。」

 

魔「! お前ぇ!」

 

 

ギークは満足げにそう言った。

 

 

文「許せません…!」

 

レイ「何の為にこんな事をするんだ!」

 

ギ「全ては実験のためだ。レイ・ブラッド、ここで答え合わせだ。ある指示とは何か?もうわかったな?」

 

レイ「…アリスさんを殺すことか。」

 

ギ「ご名答。あんな厄介な技を最高傑作に使われては困るからな。」

 

早「最高傑作?」

 

ギ「ここまで来たお前たちには、その最高傑作と闘ってもらう。」

 

「勿論、私とも対面できるというわけだ。」

 

魔「お前は絶対殺すからな!」

 

レイ「その最高傑作もろとも叩き潰してやる!」

 

文「アリスさんとは共に爆風から逃げた仲です。仇は討ちます!」

 

早「貴方の野望もここまでで」

 

レミ「たっぷり仕返ししてあげるわ。」

 

早「ハァッ☆」

 

 

いつのまにかレミリアが目を覚ましていた。

 

 

レイ「さあ、行きましょう!」

 

一同「おう!(はい!)」

 

 

ギークが出した地下への階段を、5人は駆け下りた。

 

 

第41話へ続く…。




というわけで、第40話でした!

シナリオ決定版はお読みくださりましたでしょうか?書き方を大幅に変更しましたので、古い方は読んだという方々は是非ともお読みくださいませ(定期)。

ここまでのご愛読、有難う御座いました!!

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