幻想天霊伝説〜都会の悟空が幻想入り〜   作:サウザンド・J

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この小説は、東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・更新が遅い
・勝手な解釈
・ゴクアはもう良い奴
等が含まれております。

それでも構わない方は、どうぞお読みください!


第37話「あいつの代わりに」

〜あらすじ〜

幻想少女達が新惑星で激戦を繰り広げる中、星のもう半面では、月の都と新惑星との戦争が勃発していた。

 

魔理沙・レミリア・アリス・文・早苗・レイは合流し、ドクターの招待の元地下へ突入した。

 

しかし、霊夢は瀕死状態、悟天は未だ霊夢の場所には着かず、咲夜と妖夢は霊夢を倒した敵を前に大ピンチ、と言った状況だ。

 

その頃、幻想郷では何が起きていたのか?

 

幻想天霊伝説 第37話

 

[白玉楼]

 

幽「はぁ、妖夢が心配だわ。」

 

ゴ「17回目だぞ。」

 

 

幽々子は妖夢が心配で仕方がない。

 

 

ゴ「まだ1時間も経っていない。心配性にも程があるな。」

 

幽「だって、今回はものすごく嫌な予感がするんだもん。」

 

ゴ「なんだその喋り方は。」

 

 

ゴクアはすっかり、心を許していた。

 

 

ゴ「? 何かが飛んでくるな。」

 

幽「誰かしら?」

 

 

ゴクアと幽々子は、何かの接近に素早く察知した。ゴクアは元から索敵能力が高い。

 

 

ゴ「見てくる。」

 

幽「幽霊だったらお通ししてね〜。」

 

 

幽々子は居間に残り、テレビを見ていた。今はにとりが、スパイカメラの映像を流しっぱなしにしている。

 

編集はされておらず、時折カメラが切り替わったりする。

 

特に実況もされていないので、そういう意味では真のニュースだ。

 

 

幽「おや、霊夢たちが自分の偽物と闘ってるわね。」

 

「あっ!妖夢が映った!・・あれ?妖夢の相手は妖夢の偽物じゃないのね。ってまさか!」

 

 

その頃ゴクアは、門でそれを待ち構えていた。

 

 

ゴ「あの服装は魂魄か?忘れ物でもしたのか?」

 

 

階段に足をつけずに上がってくるその人影は、正しく妖夢だ。

 

が、突然速度を上げ、一直線に飛んできた!

 

 

ゴ「なにっ!」

 

 

紙一重で相手の一太刀を躱した。

 

 

ゴ「くっ!」

 

ゲシッ!!

 

 

一瞬の隙を逃さず、蹴りを入れた。

 

 

ゴ「貴様は、魂魄ではないな!」

 

 

ゴクアの言う通り、現れたのは妖夢ではなく妖夢キラーであった。

 

 

妖キ「ヨクワカリマシタネ。」

 

ゴ「蹴った時の感触が違ったからな。」

 

「丁度いい機会だ。思う存分力を出して、お前を倒す!」

 

ゴオォッ!!

 

 

フルパワーゴクアへ変身した!

 

 

ゴ「来い!」

 

妖キ;断命剣「冥想斬」

 

 

空中にいた妖夢キラーは、大きく振りかぶり、ゴクアへ襲いかかった。

 

剣を構えたゴクアは、剣を交えるのかと思われたが、

 

 

ドゴンッ!!

 

妖キ「ナニッ!」

 

 

妖夢キラーの一撃は、敵ではなく地盤に決まった。これを決まったとは言わないが。

 

 

ゴ「おぉっ!」

 

 

ひらりと身を躱したゴクアは、両手に握りしめた剣を力一杯振り下ろした!

 

 

ガキンッ!!

 

ゴ「くっ!」

 

 

冥想斬を外したがすぐに体勢を立て直し、ゴクアの一太刀をコピーの楼観剣で受け止めた。

 

 

ゴ「(パワーはこいつの方が上か!)」

 

 

刀剣で防がれようが、力任せに叩き斬るつもりでいた。しかし、戦闘力は相手の方が上であったということが誤算だった。

 

 

妖キ「ソノテイドデスカ。」

 

ゴ「ぐぅぅっ!」

 

 

全力のゴクアに対し、妖夢キラーは全力ではない。

 

 

妖キ「ハッ!」

 

ドォッ!!

 

ゴ「ぐぁっ!」

 

 

コピー楼観剣から衝撃波を放ち、ゴクアを吹っ飛ばした!

 

その攻撃により、剣を手から離してしまった。

 

 

妖キ「オワリデス!」

 

妖キ;人鬼「未来永劫斬」

 

 

頭から地面に落ちていくゴクアを確認し、タイミングを見計らって駆け出した。

 

ゴクアは、これを見通していた!

 

 

ゴ「やはりな!」

 

ゴ;「ギャラクティックバスター」

 

ゴ「ギャラクティックバスター!」

 

ドオォッ!!

 

妖キ「ナニッ!」

 

ドカーンッ!!

 

 

隙だらけになっていた妖夢キラーに、渾身のギャラクティックバスターが直撃した!

 

 

ゴ「どうやら魂魄の分身のようだな。」

 

「これまでの稽古を見て、貴様は攻撃に集中した時のみ隙を見せることがわかった。」

 

 

カウンターを仕掛けた、ということだ。

 

 

妖キ「ヨクモヤッテクレマシタネ。」

 

ゴ「まだ動けるのか。」

 

 

見た目はボロボロだが、まだまだ闘える状態のようだ。

 

どうするゴクア。

 

 

ゴ「(幽々子だけには手を出させん…!)」

 

妖キ「? …。」

 

 

妖夢キラーは右耳に手を当て、何かを聞き取っていた。

 

 

バシュッ

 

 

聞き終わると、ゴクアに背を向け下界へ飛んで行った。

 

 

ゴ「なんだ?」

 

 

死を覚悟していたが、敵の方からいなくなったので安堵し、変身を解いた。

 

 

ゴ「・・・。」

 

 

 

 

〜〜

 

妖「はっ!」

 

ゴ「ふん!」

 

ゴンッ!

 

 

これは、木刀で稽古していた時のこと。

 

 

ゴ「おらっ!」

 

妖「…。」

 

 

一太刀加えようとした妖夢の剣を、払って弾こうとした。

 

 

ゴ「なにっ!」

 

ゴッゴッゴッ!

 

ゴ「ぐあっ!」

 

 

しかし妖夢は、ゴクアの払いの力を受け流し、即座に三連撃を与えた。

 

 

妖「一撃に力を入れすぎです。実戦では、さっきのように受け流されたら終わりですよ。」

 

ゴ「これが俺のやり方だ。」

 

妖「幾ら力に自信があったとしても、受け止めるのではなく受け流すことも考えるべきです。」

 

ゴ「何を偉そうに。貴様も攻撃の際に隙を見せるではないか。」

 

妖「余計なお世話です。」

 

〜〜

 

 

 

 

ゴ「まさか、貴様に助けられるとはな。」

 

幽「ゴクアちゃーん、大丈夫ー?」

 

ゴ「その呼び方をやめろ。」

 

幽「今来たのって、妖夢の偽物でしょ?」

 

ゴ「見てたのか。」

 

幽「いえ、テレビを観てわかったの。」

 

ゴ「テレビだと?」

 

幽「霊夢の友達が作ったスパイカメラが撮った映像よ。」

 

「みんな自分の偽物と闘ってたんだけど、妖夢と紅魔のメイドだけ違ったの。だからもしかしてって思って。」

 

ゴ「敵は相当できるらしいな。」

 

幽「それはいいとして、ありがとうねゴクアちゃん!」

 

ゴ「だからやめろ!」

 

 

ゴクアは見事、自分よりも格上の存在を倒すことができた。

 

さて、妖夢キラーは何処へ向かったのだろうか?

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[紅魔館]

 

美「っ! 何か来る!」

 

 

何かがこちらへ飛んでくる。肉眼で見える距離だ。

 

 

美「あれ?咲夜さん?」

 

 

惑星へ向かったはずの咲夜の影が見える。

 

何故戻ってきたのかを考えていると、突然ナイフが飛んできた!

 

 

美「うわっ!」

 

ドゴッ!ドゴッ!ドゴッ!

 

 

紙一重で避けた。いつもナイフを投げられていた経験が、功を奏したのだ。

 

 

美「投げたの本当にナイフですか!?地面の形が変わってますけど!」

 

美;「太陽拳」

 

カッ!

 

咲夜キラー「!」

 

 

咲夜キラーの目が眩んだ。

 

 

美「早くパチュリー様に伝えないと!」

 

 

一目散に駆け館内に入ると、既にパチュリーは詠唱していた。

 

 

小「相手は何者ですか?」

 

美「咲夜さんの偽物です!かなりの実力を持っています!」

 

妖精メイド「そんなあ!お嬢様も咲夜さんもいないのに!」

 

フ「レイがいないことが一番の問題よ。」

 

 

屋敷の奥から、フランが歩いてきた。

 

 

小「妹様?」

 

フ「私が行くわ。みんなは地下に避難して。」

 

美「し、しかし…。」

 

パ「わかったわ。行ってきなさい。」

 

美「パチュリー様!?」

 

フ「ありがと。あれちょうだい。」

 

 

パチュリーはフランに、手のひらサイズの血の色の球を渡した。

 

 

パ「死ぬことは許さないわよ。」

 

フ「わかってるわよ。」

 

 

小さな少女は扉を開け、戦いに行った。

 

 

小「妹様一人で大丈夫でしょうか?」

 

パ「問題ないわ。いざとなれば、私が命を懸けてでも守るから。」

 

小「それなら私もおともします!」

 

パ「・・・。」

 

「大きくなったわね、フラン。」

 

 

 

外に出ると、空は紅い霧に覆われており、日光を遮断していた。

 

 

咲キ「イモウトサマ、アヤメテサシアゲマス。」

 

 

忠誠心など微塵も感じない。明らかに偽物である。

 

 

フ「咲夜の偽物って聞いたからどんなのかなぁって思ったけど、全然似てないわね。」

 

 

先程の球を、林檎を食べるかのように一口かじった。

 

 

ガリッ

 

フ「!!」

 

ヴンッ!!

 

 

食べ残しは手に溶け、超サイヤ人Gに変身した!

 

この球は、レミリアが超サイヤ人Gに進化するために作った、あの血塊を凝縮させたものだったのだ。

 

 

フ「掛かってきなさい!」

 

咲キ「!」

 

 

お言葉に甘えてと言わんばかりに、襲いかかってきた。

 

 

フ;禁忌「クランベリートラップ」

 

 

身の回りに、複数の大きなエネルギー弾を仕掛けた。わざと間隔を空けている。

 

 

咲キ「ハッ!」

 

ドッ!ドッ!ドッ!

 

 

跳び上がってナイフを投げ、トラップを破壊した。

 

 

フ「やっぱりね!きゅっ!」

 

ドカーンッ!

 

 

敵を捉え、〈破壊〉の能力を使った。

 

しかし、敵は破損しなかった。

 

 

フ「バラバラにするつもりだったのに、服が傷むだけなのね。」

 

「(この咲夜は能力を使えないみたいね。使えたなら、とっくにやられてるもの。)」

 

咲キ「クシザシニナリナサイ。」

 

咲キ;メイド秘技「真・殺人ドール」

 

 

無数の気弾幕が襲いかかる!

 

 

フ「っ!」

 

 

懸命に避けるが、

 

 

ザクッ!

 

フ「痛っ!」

 

 

左肩に刺さってしまった。

 

だが、動きが鈍くなったフランに、両手にナイフを持って容赦なく襲いかかる。

 

 

咲キ「コンドハチョクセツキリサキマス。」

 

フ「そこ!」

 

フ;「ビクトリーキャノン」

 

ビィッ!!ドカーンッ!!

 

 

至近距離まで迫った所で、師から伝授した技を使った!

 

 

フ「きゃっ」

 

 

反動で後方へ吹き飛んだ。

 

 

フ「こ、これで少しは…。」

 

 

そう、少しはダメージを与えたのである。

 

 

咲キ「ゴカクゴヲ。」

 

フ「・・・。」

 

 

その時、咲夜キラーは右耳に手を当てた。何かを聞いている様子だ。

 

 

咲キ「・・・。」

 

バシュッ

 

 

聞き終わったかと思うと、フランを無視して何処かへ飛んで行った。

 

 

フ「助かった、の?」

 

ス・・

 

美「妹様!」

 

 

超サイヤ人Gが解け、倒れたフランに駆け寄った。

 

 

フ「ゲホッ!」

 

美「しっかり!」

 

フ「お姉様も、こんなに苦しい思いをしたのね。」

 

 

超サイヤ人Gは、楽ではなかったことを思い知らされた。

 

 

パ「大丈夫?立てるかしら?」

 

フ「ちょっと無理っぽい。」

 

パ「わかったわ。美鈴、館内へ運んであげて。」

 

美「はい!」

 

 

小さな女戦士は、家族を守ることができたのであった。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[にとりの研究所]

 

セ「ぐっすり寝ているな。」

 

 

咲夜と妖夢を送り出して数分、にとりを見守っていた。

 

 

セ「む、これは。」

 

 

数面のモニターによるスパイカメラの映像を観た。そこには、霊夢達がそれぞれ自分の分身のような敵と闘っている光景が映し出されていた。

 

 

セ「なるほどな。ドクターがしかねない手だ。」

 

 

同時に、幻想郷を映し出した映像も観ていると、人里が動乱しているではないか。

 

 

セ「ちっ、十六夜咲夜と魂魄妖夢を送り出したタイミングで何かを送ってきたな。」

 

「にとりが心配だが、行くしかあるまい。」

 

 

いざとなれば瞬間移動もある。無事でいてくれ。

 

セルは、人里へ向け飛んで行った。

 

 

 

 

•••

 

 

 

 

[人里]

 

セ「! これは…!」

 

 

上空から確認すると、何かが暴れていることがわかった。

 

そして、ルーミア・リグル・ミスティアがそれと闘っているということも。

 

 

セ「まさかあれは、メタルクウラ?何故奴が。」

 

「侵入したのなら、観測機に反応がある筈だが。」

 

 

加勢するため、降りていった。

 

 

リ「まだ闘えるか?2人とも。」

 

ル「何とか…。」

 

ミ「くそっ!なんて強いんだ!」

 

リ「前はこんなに強くなかったのにな。」

 

 

一体のメタルクウラに圧倒されていた。

 

 

セ「おい、お前たち。これはどういうことだ?」

 

リ「! セルさん!」

 

ル「森から突然現れたのだ。」

 

セ「住民は避難したか?」

 

ミ「慧音先生とセルJr.が誘導してくれたよ。死者は出てない筈。」

 

セ「そうか、よくやった。」

 

「後は私に任せろ。お前たちも避難誘導を手伝え。」

 

リ「ありがとう!」

 

ル「助かるのだ。」

 

ミ「頼みます。」

 

 

3人は、その場を離れた。大妖精は、既に避難しているらしい。

 

 

セ「さて、今度は私が相手だ。」

 

メ「・・・。」

 

セ「(夏祭りの時より、数段パワーアップしているようだ。)」

 

「(この頭の形を見るに、孫悟天と博麗霊夢、レイ・ブラッドを倒した個体と同じものだ。油断はできん。)」

 

ヴンッ!!バチッ!バチッ!

 

 

気を高めた!

 

 

セ「行くぞっ!」

 

 

果たして、一体とはいえ最大パワーのメタルクウラに、セルは打ち勝つことができるのだろうか?

 

 

第38話へ、続く!!




というわけで、第37話でした!

現在、当小説の短編版を投稿する所存です。上・下で分けますので、まずは上巻を執筆してます。

内容としては、今までの話を大幅にリメイクし、所々に追加シーンやカットシーンがある、いわゆる決定版です。

既に、別作品ではないかと疑われるくらい修正しました。昔の自分は、今より文才がなかったことがうかがえます。

故に、内容が変わるほどのミスがない限りは、過去話を修正したりはしません。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!

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