幻想天霊伝説〜都会の悟空が幻想入り〜   作:サウザンド・J

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この小説は東方プロジェクトとドラゴンボールの2次創作です。

・2次創作
・ヤンデレこいし
・勝手な解釈
・特撮大好き妹紅
等が含まれております。

そこまで性根が腐っていたとは…、と感じた方はブラウザバックでも如何かな?


第19話「危ない悟天!紅魔の危機」

〜あらすじ〜

冬のある日、悟天と霊夢は大喧嘩をしてしまった。

 

きっかけは、お互いの認識の違いである。

 

左の頬に傷を負った悟天は、博麗神社から出ていってしまった。行くあては幾つかあったのだ。彼の人脈の広さには驚かされる。

 

向かった先は地霊殿。主人からの許可ももらい、暫く住ませてくれることになった。

 

一方霊夢は、出て行かれたショックで風邪をこじらせてしまった。文が駆けつけてくれたため、大事には至らなかった。

 

このまま、離れ離れになってしまうのか?

 

幻想天霊伝説 第19話

 

霊「・・・うーん。」

 

 

巫女は目を覚ました。身体はまだ重かった。熱は下がっていないようだ。

 

 

文「あ、起きましたか。」

 

霊「え?文?」

 

文「そうですよ。」

 

霊「仕事は?」

 

文「有給もらったんですよ。」

 

霊「で、でも。」

 

文「霊夢さんのことですから。お気になさらず。」

 

霊「・・そう。」

 

文「その代わり、元気になったら仲直りしてくださいね。」

 

霊「そ、それは…。」

 

文「今となっては悟天さんと霊夢さんの2人が揃ってないと博麗神社ではありませんから。」

 

「人里の皆さんもそう思ってますよ。」

 

霊「・・・。」

 

 

ここまで看病してくれた文に、仲直りはしないとは言えなかった。

 

•••

 

天「・・・ん、朝か。」

 

 

ぐっすり眠ったようで、目覚めは良かった。

 

寝る時は少々寒かったのだが、何故だか暖かい。横を見てみるとその理由がわかった。

 

 

天「! こいしちゃん!?」

 

こ「むにゃむにゃ。」

 

 

悟天の腕にしがみつきながら此方もぐっすり眠っている。

 

 

天「起こしちゃ悪いし仕方ない、か。」

 

 

再び横になった。

 

今気付いたのだが、頬のガーゼが取れている。

 

 

天「寝相悪かったかなぁ。」

 

 

それだけでなく、何やら頬が湿っている。

 

いやいやまさか。

 

 

こ「お兄ちゃん何もしないんだね。」

 

天「あ、起きてたんだ。寝てると思ってたからね。」

 

こ「そうじゃなくて〜、私をめちゃくちゃにしないんだねって。」

 

天「こんな小さい子にはしないよ。」

 

こ「そうなの?お姉ちゃんは、男はそんなことばかり考えてるって言ってたけど。」

 

天「何教えてんのさとりちゃん…。」

 

こ「お兄ちゃんと会ってもお姉ちゃんは警戒しなかったから、何もしないかな〜って思ってたけど。」

 

「私はされてもいいよ、お兄ちゃん。」

 

 

くっついているので、こいしの鼓動が早くなっていることがよくわかる。

 

 

天「も、もうご飯食べようよ!」

 

こ「あっ。」

 

 

腕を振りほどき、さっさと着替えて部屋を出てしまった。

 

 

こ「やっぱり、霊夢のことを忘れられないのかな〜。」

 

「でも大丈夫だよ。そのうち、忘れさせてあげるから。」

 

 

悟天が手を出さなかった理由をわかっていない様子だ。

 

•••

 

朝食の時間だ。

 

 

天「地底の料理は地上に負けないくらい美味しいね!」

 

さ「そう?ありがとうございます!」

 

天「さとりちゃんが作ったの?」

 

さ「そうですよ。頑張った甲斐があったわ。」

 

天「ほんとに美味しいよ!」

 

さ「でも、霊夢さんには敵いませんよ。」

 

天「・・・そうだとしても、たぶん戻らないよ。」

 

さ「駄目ですよ。喧嘩の後は仲直りしませんと。」

 

天「いいよ、あんな分からず屋。俺の気持ちも知らないで。」

 

さ「・・ごめんなさいね、こんな話をしてしまって。」

 

天「いやいや。」

 

こ「私もお料理しようかな〜。」

 

天「ほんとに!楽しみだなぁ。」

 

こ「私頑張るから!(お兄ちゃんのためにも)」

 

さ「(こいしの方が心配だわ。)」

 

 

悟天への異常な愛情には気付いていた。

 

 

さ「あれ?悟天さん頰の傷が癒えてますね。」

 

天「あっ、そう言えば痛くないな。」

 

さ「傷跡は残ってますけど。何かしましたか?」

 

天「俺は何も…。」

 

こ「うふふ。」

 

さ「まさか、こいし?」

 

こ「お兄ちゃんが寝てる間にぺろぺろしたら治ったよ〜。」

 

天「ええ!」

 

さ「・・妖怪だからかしら。」

 

 

姉でも知らないようだ。妖怪とは不思議なものだ。

 

 

天「それじゃあ紅魔館に行ってくる。」

 

さ「行ってらっしゃい。」

 

こ「何しに行くの〜?」

 

天「ちょっと遊びに。」

 

こ「霊夢は居るの?」

 

 

急に笑顔が消える。

 

 

天「居ないんじゃない?居たら帰るし。」

 

こ「ならいいよ!」

 

 

パァッと笑顔になる。

 

このように表情がころころ変わっている。

 

 

さ「(悟天さんなら大丈夫よ。うん、きっと大丈夫。)」

 

 

何故紅魔館へ行くのかは、心を読んだのでわかっていた。いや、悟天が読ませたのだろう。

 

•••••

 

早「はぁぁぁぁ!」

 

神奈子「もう少しだ早苗!」

 

諏「もうちょっと!」

 

早「はぁぁぁぁ……。」

 

神「また駄目か。」

 

諏「いいとこまでいってるのに。」

 

早「はぁ…はぁ…。」

 

 

今日も超化の特訓をしていた。彼女はまだ変身できないのだ。

 

 

諏「にとりの装置でも超化できなかったよね。何でだろう。」

 

神「うーん。」

 

早「私には、才能がないのかもしれないですね…。」

 

神「そんなことはない!お前は立派な現人神だ!」

 

諏「そうだよ。元気出して!」

 

早「・・はい。」

 

 

苦笑いを浮かべた。

 

•••••

 

美「さっむー!まだ慣れませんね〜。慣れたら居眠りでき」

 

咲「何か言ったかしら?」

 

 

また突然現れた。

 

 

美「うわっ!いーーや!何も言ってません!」

 

咲「そう?もし、慣れたら居眠りできる、とか言ってたのならまた何かしないといけないのだけど。」

 

 

そう言い笑顔でナイフを突き付ける。

 

 

美「そんなこと言うわけないじゃないですかー!」

 

天「はは、2人とも相変わらずだなぁ。」

 

美「悟天さんだ!」

 

咲「あら悟天さん。今日はどういったご用件で?」

 

天「ちょっと咲夜に用があってね。今話せる?」

 

咲「あと少しだけお仕事が終わればできますよ。少々待ってもらうことになりますけど。」

 

天「いいよいいよ。館に入ってもいい?」

 

咲「構いませんよ。どうぞ此方へ。」

 

天「ありがとう。」

 

 

悟天と咲夜は館に入った。

 

それから暫くして、

 

 

美「早く交代時間にならないかな〜。」

 

 

レイとの交代時間はもう少しだ。

 

その時!!

 

ピカッ!!!ビリビリ!!

 

またしても湖付近の林で光が放たれた。

 

 

美「!!」

 

 

美鈴は構えた。

 

•••

 

咲夜は仕事を終えた。2人は咲夜の部屋に移動した。

 

 

天「ここでいいの?」

 

咲「いいわ。話、してちょうだい。」

 

天「それじゃあ。咲夜は妖夢と仲悪いのになんで一緒にいれるの?」

 

咲「確かに仲悪いわよ。だけど、喧嘩するほどってやつかしら。嫌い合ってるけど、認め合ってるのよ。」

 

天「嫌い合いながら、認め合いながら、か。」

 

咲「霊夢と喧嘩したのでしょう?」

 

天「レミリアから聞いたんだね。」

 

咲「あら、察しがいいこと。」

 

天「プライバシーの欠片もないなぁ。」

 

 

はははと2人は笑う。

 

 

咲「霊夢はああ見えて不器用だから、あなたから謝ってあげて。」

 

天「・・考えておくよ。」

 

咲「霊夢は、泣いていたらしいわよ。」

 

天「え?」

 

ピカッ!!!ビリビリ!!

 

天「あ!」

 

咲「!!」

 

天「ちょっと見てくる!」

 

 

咲夜はもういなかった。

 

 

天「能力とかずるいよ〜。」

 

•••

 

遅れて到着した。美鈴は無事のようだ。

 

 

天「何もないの?」

 

美「それが…、襲ってこないんですよ。」

 

「あの林辺りに4人の気があったんですけど、1人は妖怪の山の方へ行きました。気の大きさがわかりませんけど。」

 

 

どうやら相手はある程度気のコントロールができるようだ。

 

 

美「3人は残ってるんですけど、一向に動こうとしないんですよ。」

 

天「うーん、なんでだろ?」

 

美「きっとあれですよ。咲夜さんの怖ろしさに勘付いて動けないんですよ。」

 

咲「何か言いました?」

 

 

ナイフを突き付ける。

 

 

美「ひー!なんでもありません!」

 

天「悪い奴じゃないかもしれないよ。俺みたいに。」

 

咲「それも一理ありますね。」

 

 

レミリアはこの時、レイを使ってパチュリーを呼び出したという。

 

 

天「咲夜がいれば大丈夫だろうし、俺もう行くよ。」

 

美「あ、お疲れ様です〜。」

 

咲「それでは。」

 

天「ありがとうね。」

 

咲「礼には及びません。」

 

 

地霊殿へ飛んでいった。

 

 

咲「私は館に戻ります。何かあったら、ね。」

 

美「了解です!」

 

 

咲夜は戻った。

 

•••

 

文「霊夢さん、これ食べてください。」

 

 

おかゆを持ってきた。

 

 

霊「ありがと。」

 

文「人参のおかゆですよ。」

 

霊「! いらない。」

 

文「あれ〜?人参と知った瞬間どうしたんですか〜?」

 

 

人参が嫌いなのではない。文は勿論わかって言っている。

 

悟天が幻想郷で初めて買ってきたものだ。

 

 

霊「お腹空いてないからいい。」

 

ぐー

 

腹は正直だ。

 

 

文「ほらほら、食べて早く治しませんと。」

 

「それに、また何かが幻想郷に入り込んだみたいですよ。」

 

霊「え!」

 

文「霊夢さんが寝てる間に何か来ましたよ。異変解決しませんと。」

 

霊「寒いからどっちにしろ出たくないんだけど。」

 

文「ゑゑゑ!」

 

•••••

 

〜昼過ぎ〜

 

に「うんうん、順調順調!」

 

 

にとりはモニターで植物らしきものを見ている。

 

 

妹「そこだ!よし!よっしゃぁぁ!」

 

 

妹紅はテレビを見ている。にとりによると、30分の特撮映画というものらしい。

 

 

に「面白いでしょ?紫さんには感謝だよ。」

 

妹「それに、これのおかげであの技をあみ出せたしな。」

 

に「妹紅さんの才能でもあるよ。」

 

妹「そりゃどーも。」

 

に「それに、また新しい技を習得したんだって?」

 

妹「おうよ。しかも運のいいことに、それをご披露することができるかもな。」

 

に「え?・・あ。」

 

 

探知機を見てみると、外来人の反応があった。

 

 

に「行くの?」

 

妹「場合によってはな。」

 

•••••

 

天「やっぱり地霊殿の料理は美味いや!」

 

さ「今回は勇儀さんが作ってくれたんですよ。」

 

天「え!勇儀って料理できるの?」

 

勇「失礼だな!私だって料理くらいできるぞ!」

 

天「へえ、人は見かけによらないもんだね。」

 

こ「早く料理できるようにならないと…。」

 

さ「そんなに急がなくていいわよ。」

 

 

この時、地霊殿の前に何者かが現れた。悟天はその気を察知した途端、嬉しさに飛び上がりそうになった。

 

 

天「この気は!」

 

さ「知り合いですか?」

 

天「知り合いなんてもんじゃないよ。これは、父さんの気だ!」

 

 

瞬間で食べ終え、ダイニングから飛び出した。

 

 

勇「なんか妙じゃねえか?」

 

さ「はい。今門の前にいる人物は確かに悟天さんの気に似ています。」

 

「ですが、それにしては嫌な予感がします。」

 

勇「・・ちょっと行ってくる。」

 

さ「どうかお気を付けて。」

 

こ「私も行こっと。」

 

 

こいしは今能力を使っている。

 

•••

 

天「父さん!」

 

 

門まで来たが、父の姿はない。

 

 

天「変だなぁ。さっきまで居たのに急に消えちゃった。」

 

「気のせいだったのかなぁ。戻ろっと。」

 

 

戻ろうと地霊殿の方へ向いたまさにその瞬間、背後に父の気を感じた。

 

今度こそは間違いない。

 

 

天「父さ」

 

??;「デスビーム」

 

ビッ!!

 

天「ゔっ!」

 

 

振り返った瞬間、右胸を貫かれた。

 

撃たれた悟天はそのまま倒れ伏した。

 

 

天「がっ・・お前は・・何者だ・・。」

 

??「私か?私の名はー」

 

セ「セルだ。」

 

天「・・?セル?」

 

セ「そうか。孫悟天は知らなかったな。」

 

「私は、お前が生まれる前に孫悟空達を苦しめたセルの、バージョンアップだ。」

 

天「まさか・・兄ちゃんが、倒した、人造人間って…。」

 

セ「その通りだ。しかし、この世界には当の本人はおろかサイヤ人はお前しか居ない。」

 

「だがそのお前すらこのザマだ。」

 

天「く、くそお…。」

 

 

口からも血を流している。

 

 

セ「あまり喋らない方がいいぞ。死が早まるからな。」

 

天「はぁ・・はぁ・・。」

 

 

虫の息だ。

 

 

セ「呆気なかったが、侵略のためにもトドメを刺すぞ。」

 

勇「待ちな!」

 

 

勇儀が到着した。

 

 

セ「これはこれは、鬼の四天王の一人が何用かな?」

 

勇「そいつは殺させねえぜ。どうしても殺したかったら、私を倒してからにしろ!」

 

セ「クク、貴様ごときがこの私を倒そうと?」

 

「できるものならやってみるがいい。」

 

勇「こいし、居るんだろ?悟天を連れて行きな。」

 

こ「わかってたんだ。」

 

勇「伊達に鬼はやってねえよ。早く行け。」

 

こ「う、うん。」

 

天「無理、だ。に、逃げ、るんだ…。」

 

勇「私を、なめんじゃないよ。」

 

セ「ククク、少しは楽しませてくれよ。」

 

•••

 

時同じくして、レイは紅魔館の門に来た。

 

レイ「美鈴さん、交代ですよ〜」

 

美「レイ危ない!」

 

レイ「え⁈」

 

ドカーン!!

 

突如複数のエネルギー弾が飛んできた!

 

美鈴はレイを庇ったせいで一瞬で傷だらけになった。

 

 

レイ「メ、美鈴さんッ!!」

 

???「やっと居なくなったな。」

 

???「これで占領できそうだ。」

 

????「始めましょうか。」

 

レイ「お前たちは!」

 

「ビドーにゴクア、ブージン!お前達が何故この世界にいるんだ⁈」

 

ビ「そうか、お前もこことは違う俺たちと同じ地球から来たんだな?」

 

レイ「いや、僕はお前たちの住む世界とは別の世界から来た。なぜ美鈴さんを攻撃したんだ!」

 

ゴ「占領するからに決まってるだろ。まさか、お前1人で俺たちと闘うとは言うまいな。」

 

ブ「(また別の世界?何故この坊主は俺たちのことを知っている?)」

 

レイ「もしそう言うつもりならどうする?」

 

ビ「面白い。あのデブは一瞬だったが貴様はどこまでやれるか確かめ」

 

咲;紅符「殺人ドール」

 

ブ「ふんっ!!」

 

 

複数のナイフをブージンは指から出した糸で全て止めた。

 

 

咲「やるじゃないですか。」

 

ゴ「抵抗する者がいたか。そう来なくてはな。」

 

咲「はぁぁっ!」

 

ヴンッ!!

 

咲「レイ、あなたは館へ逃げなさい。パチュリー様が霧の準備をなさってます。私が時間を稼ぎますから早く!」

 

レイ「僕も戦います!咲夜さんを置いて逃げるなんてできません!」

 

咲「あなた、闘えるの?里の人間とあまり変わらないようだけど。」

 

レイ「僕は奴らの技を知っています。少しくらいなら力になれるはずです。」

 

咲「・・あなたを助ける余裕はないと思うけれど、いいわね?」

 

レイ「はい。僕にかまわず戦ってください。」

 

咲「わかったわ。それじゃあまず、美鈴を中へ連れて行ってくれるかしら?」

 

レイ「了解です!」

 

 

美鈴を抱え連れて行った。

 

 

ブ「結局お前1人というわけか。」

 

咲「そうですね。」

 

ビ「・・殺るぞ。」

 

 

まさかの展開、悟天が不意打ちに倒れてしまった!

 

勇儀は太刀打ちできるのだろうか?

 

咲夜の運命は?

 

第2の侵略が、始まるっ!!

 

 

第20話へ続く…。




というわけで、第19話でした!

遅くなり申し訳ありません。

次回で20話ですなぁ。早いもんですな。


ここまでのご愛読、有難う御座いました!!

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