バカと無双と下剋上   作:走り高跳び

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Bクラス戦も前・後編に分けます。
次回は・・・年明けになるかと思いますが、余裕があれば年内に出します。


Bクラス戦1

Dクラス戦から三日後、補充試験を終えた俺達はBクラスに宣戦布告をした。現在は雄二が教壇で作戦の説明をしている。

「今回は敵を教室の中に押し込めなければならん。だから、渡り廊下の戦いでは負けられない。そこで・・・前線の指揮を、姫路、高虎、吉継にやって貰う。」

 点数の高いメンバーに指揮をとって貰おうと言う事か。だが、姫路にまともな指揮が出来るとは思えない。

「雄二、俺と高虎は良いとして、姫路に指揮官をさせるのはいささか荷が重くないか?」

「俺も同意だ。ここは、クラスメイトを上手く纏められる須川を指揮官にするべきだ。」

「そうか・・・なら須川、頼んだぞ。姫路は須川の指示に従ってフィールドを動いてくれ。」

「了解だ!」

「は、はい!」

「次に編成だが・・・俺を含めた本隊以外の十人、今回の作戦のカギになるムッツリーニ以外は全員前線で須川達と戦え。点数を消耗したら後ろの奴と交代して試験を受けに戻って来い。」

 とにかく力押しか。まあ、今回の作戦を達成するにはそれしか無いから仕方ないな。

「よし、あと少しで開戦だ!行くぞ!」

高虎が声を上げて廊下へ向かった。親衛隊やムッツリーニ以外の奴等がそれに続く。

「どうした、吉継?」

「いや、何でもない。」

少しぼんやりしてただけだし、問題無い。それじゃあ俺も行くか。

~時間経過~

 開戦と同時に、Bクラスの生徒が廊下に向かってきた。人数は十人程度。数学の長谷川先生もいる。

「Bクラス小野明が、Fクラスに召喚獣勝負を申し込みます、サモン!」

「Fクラス藤堂が受けてたつ!サモン!」

フィールドが展開され、互いの召喚獣が出てくる。

『 Fクラス 藤堂高虎 

  数学   344点  』

     VS

『 Bクラス 小野明  

  数学   155点  』

高虎の召喚獣は、白銀の鎧にレイピア、青い手拭いを巻いている。かなり良い装備だな。

「行くぞ!」

一気に敵の召喚獣に迫り、一閃。始まるや否や相手を倒した。

「戦死者は補習だ!」

廊下の奥から西村教諭がやって来て、小野を連行した。

 「このまま一気に方をつけるぞ!かかれっ!」

高虎の合図でFクラスが一斉に召喚した。この戦いは一対一出なくとも良いのが特徴だ。

「後には退けん!藤堂や姫路、大谷を先に倒せ!」

Bクラスも十人程が一斉に召喚する。

総力戦は避けられないか。被害が大きいから嫌なんだが・・・

 「姫路さん、あれを。」

須川が姫路に何か耳打ちしている。それを聞いた姫路も大きく頷き、召喚獣を一人前線に出した。

 「須川、どういうことだ?これは全員で殴り合いの流れだと思っていたぞ。」

「さっき坂本から点数の一覧を見せて貰ったんだが、姫路さんの数学が400を越していたんだ。ここまで言ったならわかるだろ?」

「・・・腕輪か!」

 腕輪は、テストで400点以上取る、若しくは総合科目で4000点以上取った場合に召喚獣に付いてくる。

合計十二科目なので、総合では、一科目平均333点程度。随分と基準が下がるな・・・

「良し、まずは突出した姫路から先に倒すぞ!」

明らかすぎる策に気付かずに、全員が姫路に向かって突進する。

「掛かりましたね!腕輪発動、『熱戦』!」

姫路が腕輪から強烈な熱戦を出し・・・

キュボッ。

 一瞬で全員の召喚獣が灰となった。

「戦死者は補習だ!」

またもや西村教諭が出現し、一度に十人を担いで連行する。

「吉継、合図を出せ!」

「道は開けた!このままBクラスのドアを塞ぎに行くぞ!」

『うおおおおおお!』

雄叫びを上げてダッシュするクラメイト。ここまで上手くいくものなのか?と思いつつ、俺もBクラスのある新校舎へ向かった。

 


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