バカと無双と下剋上   作:走り高跳び

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私自身野球は殆ど見ないので、間違っている部分などあれば指摘して頂けると嬉しいです。


野球大会2

時は流れ、体育会の日となった。

先程野球大会の一回戦のオーダー用紙を出しにいった。スタメン九人にベンチが二人。二回戦以降は変わるかも知れんが、一回戦のメンバーは下の通りだ。

一番 中 土屋康太

二番 二 木下秀吉

三番 投 坂本雄二

四番 左 姫路瑞希

五番 遊 大谷吉継

六番 一 藤堂高虎

七番 右 明智玉

八番 三 島田美波

九番 捕 吉井明久

 

控え 須川亮 横溝浩二

 

俺自体は野球を見ることは殆ど無く、メンバー決めやポジションを何処にするかも完全に雄二や明久達に任せる事となった。まあ、何があっても最善を尽くさなければな。

「雄二、体育会の本競技はどうするんだ?」

「問題ない。近藤に一切を任せた。」

「そうか。なら気にする事は何も無いか。」

俺達の目標が野球大会の優勝だからといって、本競技を蔑ろにするのはアレだからな。勉強も運動も出来ないなんて言われたら笑えないしな。

さあ、野球大会の始まりだ。初戦のEクラスは難なく潰せるだろう。

 

~時間経過~

 

お互いのクラスが整列し、礼をする。向こうのメンツを見る限り…運動部所属の連中が多いか。予想したよりも厄介かもしれん。

「一応ルールを確認しておくぞ。この試合は原則五回まで。同点で最長七回まで延長され、そこでも勝負がつかなければ引き分けとなり、両チーム敗北扱いになる。そして一回ごとにフィールドの教科も変わる。後は…」

高虎が事前に渡されたプリントを見てクラスメイトに注意をする。アイツはああいった副リーダー的役割が増えたな。俺はどちらかというと計画や作戦の実行が多くなっているのと対称的だ。

「良し!初戦をきっちり勝って、目指すは優勝だ!」

『おうっ!』

試合が始まった。先攻はFクラスで、科目は物理。向こうのピッチャーは…代表の中林か。

『 Fクラス 土屋康太 

  物理   168点  』

VS

『 Eクラス 中林宏美 

  物理   103点  』

期末試験の点数が反映されているから、かなり高いな。Bクラス位の点数はあるな。

「ボール!」

外して来たか。恐らくはFクラスの中でも点数の高い奴だからと踏んでの事だろうが…

「ボール!フォアボール!」

ムッツリーニはフォアボールか。中林、秀吉を狙って来たのか。さあ、秀吉の点数は…

『 Fクラス 木下秀吉 

  物理   108点  』

「なっ…!?」

中林が驚きの声を上げる。たまたま点数の高い奴が居たわけでは無く、ここにいるFクラスのメンバーは皆点数は上がっている。それにアイツは気がつかなかったか…

「くっ…!」

顔を紅潮させつつボールを投げる。が、秀吉は難なく打ち返した。一、二塁間を抜けてライトの前に転がる。その間にムッツリーニは三塁へ、秀吉は二塁に進んだ。

で、次のバッターは…雄二だな。

『 Fクラス 坂本雄二 

  物理   273点  』

「嘘でしょ!?アンタら何でそんなに点数高いのよ!?」

「そりゃまあ、努力を重ねたからか?」

うむ、嘘は言っていないな。実際皆期末前には物凄く頑張っていた訳だしな。

「ふんっ!」

カキーン。

中林の投げた渾身の投球も雄二によってあっさりと打ち返される。点数差もあってか球はそのまま場外へ抜けて行った。スリーランホームランだ。

「そ、そんな…」

中林が呆然としている。…気の毒だが、まだまだ俺達の攻撃は終わらないがな…

『 Fクラス 姫路瑞希 

  物理   348点  』

「…もう嫌ぁっ!」

悲痛の叫びを上げるも、姫路は先程の雄二のようにあっさりとホームランを打った。

そして俺、高虎とホームランを連発し、この試合は俺達Fクラスの大勝利に終わった。


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