バカと無双と下剋上   作:走り高跳び

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一応はここで終わりですが、工藤さんと久保くんの話を次回に入れ、期末試験編に入ろうと思います。


強化合宿18

 さて、試召戦争も終わってこれから戦後対談をしなければならないのだが…代表の霧島も西村教諭に連行されて未だに姿を見せていない。

「翔子も木下姉も久保も居ないな。」

「事情聴取でも受けているんじゃないか?久保は知らんが木下はそこで俺達の悪行を言うみたいに言っていた。」

ほう、木下がそんな事を…まあ無駄だろうがな。きつくお叱りを受けるだろう。

そういえば、久保はどうするんだろう。頭を冷やすと言っていたが…

「待たせたな。」

 と、そこに西村教諭が一人でやって来た。

「おい鉄人、翔子はどうした?これじゃ戦後対談できねえぞ。」

「あいつらをこの場に出すのは色々と危ないからな。俺が代理で来た。で、Aクラスへの処分だが…設備を1ランクダウン、これで良いか?」

処分としては妥当な所だろう。必要以上に締め付けると反発を起こす可能性がある。

まあ、何もしなくてもあっちから色々とやって来るのだがな…

「足りん。今回の事件の主犯の翔子と木下姉、久保には追加で処分をしてくれ。」

雄二がそれでは十分では無いと異を唱える。これ以上の処分…反省文や補習か?

「久保は補習を放課後に一週間、翔子と木下姉は観察処分者に任命してくれ。」

「…!」

西村教諭が目を丸くして驚く。俺の隣でも高虎が口を開けてフリーズしている。

少しして高虎が雄二に反論する。

「…久保の処分は必要だ。だが、霧島と木下を観察処分者にするのは不味い。明久の様に操作に慣れさせてしまっては…」

「それも考えての事だ。というか、その辺りの俺ら個人の事情を学園側が考えてくれるとは思えん。」

「うむ、そうだな。アイツらが強くなる分、お前達も強くなれば良いだけの話だ。観察処分者の話は俺が通しておく。」

「分かった。俺達から言うことは何もない。」

「では、これで戦後対談も終わりだ。午後からは何もないから部屋で明日の荷造りでもしておけ。」

そう言うと西村教諭は戻って行った。

「…はあ、これで終わりだな。翔子も木下姉もこれで懲りると良いんだが…それは無いな…」

「だが、霧島も木下も格段に強くなる…俺達も何かしらの対策をせねばな。」

「高虎の言う通りだ。明日にはここを出るし、期末試験も近い。それに向けて頑張るしか無いな。」

「坂本、藤堂、大谷、何してんのよ?これから部屋に戻らないと。」

 島田が横から話しかけてきた。いつ俺達のもとに来ていたんだ。

「ああ、分かってる。そういや明久とか姫路とか秀吉とかムッツリーニはどうしたんだ?」

「瑞希はもう部屋に戻ってる。アキと土屋は須川達と勝利を祝ってる最中よ。」

明久達らしいな。今日くらいは浮かれてても良いし、何よりAクラスに二回勝ったのだ(人数差があったとはいえ)。

「それじゃ、俺達も行くか。」

「そうだな。」

俺達はその後、クラスメイト達と一緒に勝利を祝った。

この日の午後も次の日も何もなく、無事に強化合宿は終わりをむかえた。


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