次回は戦後対談となります。
『 Fクラス 藤堂高虎
日本史 502点 』
VS
『 Aクラス 木下優子
日本史 378点 』
点数は俺が百点以上上で、腕輪も使える。普通に戦ったら間違いなく勝てる。
だが、油断は禁物。隣から霧島や久保が飛んでくるかも知れない。回りを見て、気を付けなければ。
「…行くぞ。」
木下の召喚獣に向かって突っ込み、斬りかかる。流石に簡単に斬られる訳もなくランスで防がれる。
「ほんっと、何なのよ!アタシ達は何も悪くないのに!」
「冤罪で皆を騙しておいて良く言うな。」
防いだ後にカウンターは出来なかったらしく、後ろに下がる。
こちらも木下を追い、喉に…っ!?
「それっ!」
目に見えない速さでランスが突き出される。当然避けることができずに肩に刺さった。
『 Fクラス 藤堂高虎
日本史 443点 』
減った点数は60点弱か…まだ余裕はあるな。落ち着いて対応しなけらばな。
「ふん!所詮はFクラス、単純ね!」
で、コイツは今までの戦いから何を学んできたのか…
「まだ戦いは終わっておらん。」
再度突撃を敢行。先程と同じ様にランスを突き出して来るが、此方とて二の足は踏まない。軽く受け流して懐に入り、腹に蹴りを入れる。木下の召喚獣は態勢を崩してランスを取り落とした。
「よっと。」
「!」
軽く蹴り飛ばすとランスは手の届かない場所まで飛んでいった。
「これであんたは反撃する術も失った訳だ。」
そのまま奴の召喚獣の首を掴み、抵抗すらもさせなくする。
「…少し聞きたい事がある。」
「何よ。」
既に負けが決まっている木下は、こちらを恨めしそうに睨み付ける。
「俺達を盗撮犯に仕立て上げて本当にあんた達がAクラスの教室に返り咲くと思っていたのか。」
「思ってたわよ。アタシ達がその犯人を捕まえる。アンタ達は盗撮の汚名を被せられて罰として教室の設備が下がる。そこでアタシ達は犯人捕獲の功績でアンタ達の教室を手に入れる…何があっても成功すると思ってたわ。でも…!」
そこで一拍置くと、先程より目付きが一層きつくなり、声も荒げて叫ぶ。
「アンタ達が他のクラスに余計な事を吹き込んだせいで全てが台無しよ!遂に元の教室を取り戻せると思ったのに!どうしてくれんのよ!」
「どうするも何も俺達は必要なく着せられる汚名を着たくなかったから、真実を説明しただけだ。」
「そんなの知らないわよ!」
「俺達だってあんたのクラスの事情もあんたの事情も知らん。それより、さっさとこの戦いを終わらせて貰うぞ。」
そう言ってレイピアで喉を刺す。人間の弱点は召喚獣の弱点でもある。一撃で点数はゼロになった。
「後は鉄人が来るのを待つだけだな。」
「な…まあ良いわ。アンタ達の悪行を西村先生に伝えれば、アタシ達は…」
「木下、補習だ。色々と説明して貰うぞ。」
鉄人が木下を連行する。ちょっと前に久保も負けていたし、残りは代表の霧島のみ。
「後は霧島のみ…さっさと終わらせるか。」
俺はそのまま霧島の召喚獣に向かって行った。