これからはできるだけ計画的に投稿しようと思います...
「済まないな、時間を取らせてしまって。」
俺は工藤と共に他のAクラス生徒に見つからないような場所へ移動した。
「で、どうしたの?」
「少し聞きたいことがあってだな…お前のクラスで妙な動きは無かったか?」
「?どういう事?」
「聞き方が悪かった。俺達Fクラスに何か仕掛けようとしている奴は居なかったか?」
正直他のクラスのいさかいはどうでも良いしな…
「うーん、特に何も無かったと思うけど…でも、優子と代表、それに久保君は最近いつも三人で卓袱台を囲んでクスクス笑ってるけど…」
「…妙ではなく、怪しかったか。」
手紙の出し主はAクラスには居ないのか…?いや、手紙ならわざわざここに来て書かなくて良い。これじゃ、何もしようが無いな…
「済まん。時間を取らせてしまったな。」
「あ、いや…」
「それでは、俺は教室に帰るとしよう。」
何も収穫無しか…仕方ないが、悔しいな。
………
「そうか、Aクラスではないか…」
雄二に報告すると、
「Aクラスと断定はできなかったか...」
と残念そうな顔をした。
「そもそも、Aクラスが書いたのか自体考え直す必要があるのでははいか?」「そうか...だが、他のクラスや学年に恨まれる様な事はしていないと思うが...」
「恨みだけではないのではないか?」
横から話を聞いていたらしい高虎が発言した。
「ただの嫌がらせとも捉えることも出来る。そこまで深刻に考えんでも良いだろう。」
「確かに高虎の言うことも一理あるが...これから強化合宿だ。心配だな。」 雄二が珍しく情けない顔になった。
まあこの件に関しては余りにも情報が少ない。今ここで犯人特定は無理だろう。
そして、雄二は強化合宿で何か仕掛けられると考えているのだな。俺も、恐らく高虎も同じだが...
「...学園長への貸し、ここで使うと言うのはどうだ?」
高虎がポツリと呟いた。なかなかの妙案だな。
「ババアの手を借りる?俺としては余り使いたくない手だが...」
「だが、あの貸しはクラス全体。俺や高虎、お前個人の権利では無い上に、使うのを渋るのもどうかと思うぞ。」「...そうか。俺としてはAクラスが攻めて来た時に使いたかったんだが...仕方無いか。」
僅かに躊躇う感じではあるが、賛同してくれた。
「それなら話は早い。学園長室に行って事情を説明しよう。」
「ああ。吉継はここでメシ食ってろ。俺と高虎で行く。」
そう言うとすぐに教室を出ていった。何だか俺達、忙しいな...
「大谷、何があったのよ?」
後ろから声が掛かる。これは島田だな。その後ろには姫路もいる。
「脅迫状の件で何も進展が無くてな...外部の人間の助けを求めようという結論に至ったんだ。」
「が、外部の人間ですか...?」
「言い方が悪かったな、学園長の事だ。このクラスの関係者ではないからな。」
「ああ、なるほどね。良かったらアキ達に今の話しを伝えとくわよ。」
「いや、雄二達が戻って来てから相談結果と共に話して貰おう。あいつらの事だからあと5分程度で戻ってくるだろうしな。」そう二人に伝えて再び昼食を食べ始める。
~5分後~
「戻ったぞ。」
「ああ、お帰り。どうだったんだ?」
「問題ない。合宿期間中、雄二や明久を初めとしたFクラス全体を守ってくれるそうだ。」
「西村教諭がか?」
「ああ。」
あの教諭、力も頭もあるからな、頼りになりそうだ。
「雄二、どうしたの?」
俺達の方に明久が駆け寄ってくる。
「ん、ムッツリーニ達もいる今ならちょうど良いか。明久、いつものメンバーを集めて来い。」
「?分かったけど...」
明久が自分の席まで戻り、ムッツリーニや秀吉、玉を連れて再びやって来た。
「それじゃ、説明するぞ...」
~説明中~
「...という事だ。明久も必要以上に怯えなくても良い。」
「ありがとう雄二!キミに後で僕の昼ご飯の塩水でも分けてあげるよ!」
「要らねえよ!」
二人が小競り合いを始める。何だかんだ言っても仲良しだな、こいつ等。 さて、残ってる昼食をさっさと食べ終えて午後に備えるとしよう。