とにかく続きです!これから再びAクラスのアンチが入ります!
準備期間はあっという間に過ぎていき、いよいよ開催当日となった。
あの話し合いの後、高虎や雄二と学園長にもう一度会って、対戦相手の調整や、何回戦でどの教科を使うかなどを決めた。
現在は、放送係から指示を待っている状況だ
「雄二、召喚大会の対戦表は貰ったか?」
「ああ、俺達の指定した教科、対戦相手になっていた。」
「あくまで俺達が有利に、か・・・Aクラスを優先しない理由は、何だろうな。」
高虎が隣で呟く。木下と言い合いしていたのだが、Aクラス自体を否定するわけでは無い様だ。
「余程教室の改修が嫌だったのだろう。金を惜しんでいるんだろうな。」
「俺達の清涼祭の予算は100万円だけどな・・・」
「あ、今ので少し思い出したんだが・・・」
雄二が愉快とでも言いたげな感じで話す。
「Aクラスの予算、0円らしいぞ。」
「「・・・」」
まあ、予想はできていたがな。0円は流石に酷いだろ、学園長。
「メールで翔子から言われたんだよな。何を言えば良いか分からなかったからスルーしたけどな。」
「・・・吉継、設備交換して良かったな。」
「あの戦いで負けてたらどうなったことやら・・・おっと、放送が。」
午前9時になり、清涼祭が始まった。
「良し、接客班はいつでも来ていい様に準備を!厨房班は注文が来るまで待機だ!」
『承知!』
何か侍っぽくなってきたな、と思いつつ、召喚大会の対戦表を見てみる。
「姫路や島田も出てるみたいだな。」
「俺・吉継のペアとは決勝まで当たらないな。明久や雄二ともそうだし。俺達が当たるのは…三回戦で霧島、木下ペアとか。」
意外に早く当たるな。準決勝までに当たるとはわかっていたが。学園長が早めに俺達とAクラスのどちらかを脱落させる気か。
「それ以前に一回戦、二回戦と勝って行かないとな。あと五分したらここを離れればならん。抜かるなよ、高虎。」
俺達の対戦は始まってすぐだ。一般公開は無いから気楽に戦おう。
「言わなくても良い。とりあえず、食い物の材料だけでも出しておくぞ。」
厨房に向かい、野菜や肉を出してクラスメイトに指示を出す。人数は居るし、レシピは置いておいたから大丈夫だろう。
「それじゃあ、俺と吉継は大会に行く。康太、ここは任せるぞ。」
「…任せろ。」
ムッツリーニが力強く返事をする。接客班にも特に何もないな。
「行くぞ。」
俺達は教室を後にした。
~移動中~
初戦の相手は…Cクラスの新野と村田か。村田は良く知らないが、新野は放送委員だから割と有名だ。関わりが無いから詳しいことは知らん。
「それでは、召喚大会一回戦を始めます。教科は数学です。始め!」
「「「「サモン!」」」」
点数が表示される。
『 Fクラス 大谷吉継
数学 312点
Fクラス 藤堂高虎
数学 337点 』
VS
『 Cクラス 新野すみれ
数学 112点
Cクラス 村田奈々
数学 105点 』
相手は二人とも標準的な点数だな。一対一を二つ作ってサクッと撃破しよう。
(高虎、村田を殺れ!)
(分かった、新野は任せた!)
目線で会話を交わし、各々自分の相手に突撃する。
「えっ、ちょっと…」
「きゃあっ!」
相手の二人は何もできずに一刀両断される。
「藤堂、大谷ペアの勝利です!」
「ふう…高虎、戻るぞ。」
「そうだな、早くしないと客が来る。」
対戦相手の新野と村田に一礼し、教室に戻る…と、途中でこちらにすごいスピードでやってくる奴がいた。
「…秀吉?どうしたんだ?」
「おお、高虎に吉継!すぐに戻ってきて欲しいのじゃ!」
「何かトラブルでもあったのか?」
「Aクラスの一部がワシらの店の前で明久や島田らと言い合いをしておる!」
「「何だと!?」」
何てことをしてくれたんだ、Aクラスは。下手にもめたら俺達の評判が下がる。
俺と高虎は客に気を付けつつ、廊下を走り出した。