私の名前はヨシカゲ・キラ 目指すものは心の平穏   作:ドリーム

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初めてのその③…長かった


ヨシカゲ・キラは覇王が嫌い その③

 

(つ、強い…)

 

キラは地面に倒れ伏せていた…壁に叩きつけられた衝撃で、体がいうことを聞かず、更に『B(バーサーク)・B(バーサーカー)』の凄まじい一撃がキラークイーンを通してもろに腹に来ていた…

 

(骨に傷は…ッ…入ってないようだ…しかし…)

 

「ほー…あの一撃が食らってまだ意識があるとは…感心したぜ!鍛えればきっと俺みたいないい格闘者になれたんだろうなぁ」

 

(このままでは…)

 

「それにやってみてわかったぜ!てめえのスタンドはサシの戦いには向いてねえようだな!素の『B(バーサーク)・B(バーサーカー)』の攻撃に全く対応できてねえぜ…まあ相手がこの元天才格闘者エイギス・カタルスファなんだからしょうがねえけどなぁ…お前のスタンドの能力も理解したぜ?触れたものを爆発させるだとか、触れたものを自由に爆破できるとか…そんな感じだな…とにかく手にさえ注意していれば楽勝だぜ…」

 

(…ッ!!?やられる!このヨシカゲ・キラがやられてしまう!!)

 

キラは確信した。このままでは負ける。能力はバレた…性能は差がある…触れなければ発動できないキラークイーンでは、あのスタンドとは相性が悪かった…

 

(触れて起爆してもすでに影武者に変えられたら意味がない…そもそも近ずこうとする前に叩き潰されるッ…なんとかしなくては…なんとかしなければ…)

 

「さぁて…スタンドの使い方もだいぶなれて来たぜ…初戦がお前みたいな危ないやつでよかったぜヨシカゲ・キラ…スタンドバトルは正真正銘の死線ってのがわかった…」

 

(く、来る!!)

 

エイギスは構え…大きく踏み込んだッ!!

 

「だが…触れなければ俺の勝ちだ!取ったァァァァァ!!!」

 

B(バーサーク)・B(バーサーカー)』の拳がキラの目前まで迫り…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キャラキャラキャラキャラキャラ…

 

 

「…?なんだ今の音は?」

 

拳が鈍る!その隙をキラは逃さなかった!

 

「ガードしろ!キラークイーン!!」

「しまった!!」

 

対処できないスピードだが…一瞬の隙で落ちるスピード!!

キラークイーンでも対処は可能だった!!

 

「ハァ…ハァ…ハァ…」

「…まだガードする余裕があったのか…ちょいと鈍ったとはいえその状態のスタンドで俺の『B(バーサーク)・B(バーサーカー)』を止めるとは思わなかったぜ…」

 

エイギスはニヤケながら喋るが、徐々にその顔を睨み顔に変える。

 

「…だが…その『手』を動かしてみろ…その瞬間、お前が能力を発動する前にもう片方の拳でテメェの顔面をグチャグチャにしてやるよ…」

「ハァ…ハァ…ハァ…ところで…今何時だね?授業開始までの時間が迫っててね…()()()()()()()…ちゃんと間に合うのか不安なんだよ…」

「はあ?テメェ…何言ってやがる…状況読めねえのか?始末されそうなのは…お前なんだぜ?」

 

キラは息絶え絶えの顔でしかし余裕ある表情でエイギスを睨む…

 

「そういえばさっき…君は言ったよな?私のキラークイーンは…()()()()()()()()()()()()()()()()()だと…」

「ああそうだぜ?実際…テメェは触らずとも能力を発動できるならこの近距離…この睨み合ってるこの状況でもうすでに爆破してるもんなぁ…」

()()()()()()()()()()()()()…この世で最も警戒するのは思い込みだ…それが正しいと一度信じたら最後…人間はそれを常識と捉え、例えそれが間違っていたとしてもその常識を改められない…」

「さっきからテメェ何って…」

 

キャラキャラキャラキャラキャラキャラキャラキャラ…

 

「ま、またこの音だ!!」

 

キャラキャラキャラキャラキャラキャラキャラ…

 

「ど、どこから聞こえているんだ…ッ!?」

 

キャラキャラキャラキャラキャラ…キャラ!

 

()()はエイギスの肩に()()()()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『コッチヲミロ…』

 

「君を始末する…我がスタンド…キラークイーンの『第二の爆弾』で…必ず」

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、なんだこいつはァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!?」

『コッチヲミロォォ!』

 

 

 

カチッ

 

 

 

ボグバァァァァァァァァァァンンンンッ!!!!!!

 

 

 

 

 

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△

 

 

 

 

 

「な、何が…起こって…アギ…あああぁ…俺の…う、腕がぁ…ガアアアアアアァァァァァァァァァァァァ…うぐッ」

 

キラは肩から先がなくなったエイギスの口に靴の先を突っ込む。そのせいでエイギスは叫べない…

 

「おいおい…何を叫んでいるんだ?私は君より年下で、君みたいな格闘者より体が弱いのに壁に叩きつけられても叫び声をあげなかったぞ?」

「うご…ぼぼご…」

 

エイギスは痛みで既に汗ダグで顔は涙と鼻水と血でグッシャになっていた。

 

「私を見習うんだよ!!ええ?」

「んん!!?ンンンンンンンンンッ!!!ヴヴヴヴヴウウウッ!!!!!」

 

更にキラは足で肩のでかい傷口に蹴りを何度も入れる。その痛みはどれほどか…叫び声でわかる…

 

「ふぅ…さて時間は…後1分あるな…君を始末するのに10秒はかからないが…その前に一つ聞いておきたい…」

「フー…フー…??」

「君はどうやらつい最近スタンド使いになったようだが…どうやってなった?」

 

ズボッ

 

キラはエイギスの口から足を抜き、髪の毛を鷲掴みにし、持ち上げ、自分と目線を合わせさせる。

 

「ハァ…ハァ…お…俺は…裏路地で覇王に負けた後…へ、変な男に会って…」

「それで?」

「よくわからない刃物で刺されたと思ったら…これが使えるようになってた…」

(刃物…)

「それで?その男は何か言ってたか?」

「さ、才能のあるものを探してるって言ってた…強いスタンドの才能を持った人間…それで…ハァ…ハァ…()()()()()()()()()()使()()()()()って…」

(息子…殺した…)

「その男の名前は?聞いてないか?」

「い、言ってた…」

「これが最後の質問だ…言え。そいつに名を…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ジョイル・J・インレルト…あの資産家…()()()()()()()()()だ」

 

 

 

 

 

 

 

←To Be Continued

 




キラ「あの女(覇王)に関わったせいで…こんなひどい目に…」

↑嫌いな理由

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