捻くれボッチのダンジョン生活   作:ミョンム

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リアルの事情で投稿が遅れました。
すいませんでした!


では二話目どうぞ~


剣姫とボッチの再会

 

 

 

新種のモンスター達との激闘(笑)を終えたロキファミリア一同は現在地上を目指して進行中

一同はとても疲弊感に襲われていたが彼等はそんなこと気にしているような頭の容量は無かった

そう、一同は気になって仕方が無いのだ

 

あのアイズ・ヴァレンシュタインが笑っていたのだ

天使が舞い降りたかのような輝きを放つ屈託のない笑顔を魅せたのだ。いつも見せるちょっとした笑顔ではなく

 

だから団員達は同じ事を考えていた

 

 

(((アイズさんを笑顔にするほどの事とは一体何だ?)))

 

 

一同が思考の海に溺れかけてたとき一人の少女が動きを見せた

 

 

「あの、アイズさん!」

 

「ん?どうしたの、レフィーヤ?」

 

「先ほどからずっと笑顔ですが、何か良いことでもあったんですか?」

 

 

アイズに質問を投げかけた彼女

レフィーヤ・ウィリディス。種族はエルフである。

ロキファミリアの幹部達は全員がLv.5移以上であるが彼女はLv.3でありながら彼らにひけをとらないほどの実力……魔法の才能の持ち主である

そんな彼女の発言は一同の心の疑問を代弁していた。

 

 

「んふふ、……帰ってくるの」

 

「帰ってくる……とは?」

 

「それはね、私のs『ヴヴォオオオオオオオオッ!!』」

 

 

アイズが答えを言いかけたその時

彼等の行く手にミノタウロスの団体がいた。

 

 

「ほら、ベートがアイズのこと考えすぎて変なオーラ出してるからミノタウロスが来ちゃったじゃん!」

 

「あ”ァ!?関係ねぇだろっ!そもそも考えてねぇし!?貧乳は黙ってろよ!」

 

「あ”?ベートォ?今それ関係ないよねぇ!?そもそも私は貧乳じゃないし!?まだ成長途中なだけだし!?」

 

「あぁん…もう!!五月蝿いわねぇ!!馬鹿ティオナに阿呆ベート!!………リヴェリア、これだけいるし、私達もやっちゃっていい?」

 

「ああ、構わん。ラウル、フィンの言い付けだ、後学のためにお前が指揮を取れ」

 

「は、はい!」

 

 

ロキファミリア達がミノタウロスに攻撃を仕掛けようとしたその時、あろう事か、ミノタウロス達は上の階層に逃げだしたのだ。

まさかの集団逃走に皆一様に固まってしまった。

 

 

「追え、お前達!」

 

 

動揺を押さえ込んだリヴェリアの号令が飛ぶ。

一瞬動きを止めていたアイズ達は、弾かれたようにミノタウロスの群れを追い出した。

 

 

「遠征の帰りだって言うのに………っ!」

 

「あの、私っ、白兵戦は苦手で………!?」

 

力業(つえ)で殴り殺せんだろ!殺れっ!」

 

「は、はいぃ…………!」

 

 

ティオネが苦虫を噛み潰したような顔をする横で、ベートの叱咤がレフィーヤを叩く。

 

 

 

 

 

 

アイズは最後の一体を追っていた。

 

 

5階層。

 

 

この階層にいる冒険者ではミノタウロスなど倒せるはずが無い。

アイズは最悪の未来がおきる前にミノタウロスを見つける必要があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ヴヴォオオオオオオオオオオオオオオオッ!!』

 

「ほぁああああああああああああああああっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

聞こえた。

その声が。

 

 

「っ!」

 

 

一気に駆け出す。

ベートよりも先に飛び出し、叫び声と咆哮が絡み合う方向へと身を馳せる。

ミノタウロスと、そしてその人物はすぐに見つかった。

処女雪を連想させる真っ白な髪。

今にも涙が滲みそうな瞳の色は深紅ルベライト。

一見して兎のような外見を持つ、ヒューマンの少年。

迫ってくる赤い猛牛に背を向けて、命懸けの逃走を繰り広げている。

貧相な防具は一目で管理機関ギルドの支給品とわかる。

駆け出しも駆け出し。

ミノタウロスにとってはただのいい餌だ。

アイズは少年を追いかけた。

 

 

『ヴゥムゥンッ!!』

 

「でぇっ!?」

 

 

ミノタウロスの蹄。

背後からの一撃を何とか躱した少年だがルームの隅に追いつめられた。

ミノタウロスが剛腕を振り下ろす。

少年は目をつむり涙腺に涙を溜めた。

しかしアイズはミノタウロスの剛腕が振り下ろされる前に、剣を一閃させた。

 

 

「え?」

 

『ヴぉ?』

 

 

少年とミノタウロスの間の抜けた声。

次の瞬間、ミノタウロスにいくつもの銀の光が瞬き、原型をとどめていた巨体が、思い出したように斬撃の軌跡に沿っていき、ずり落ちた。

その場に沢山の肉の欠片が転がる。

言葉を失う白髪の少年。

時間が止まったかのような静寂に包まれる。

 

 

「……あの、……大丈夫ですか?」

 

 

沈黙に耐えきれなかったのか、それとも少年の事が心配になったのかアイズは少年に声をかけた。

 

 

「………ぅ」

 

「……う?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわぁああああああああああああああああぁ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………………」

 

 

助けた少年はあろう事か叫びながら逃げてしまった。

ただ少年は助けて貰ったのがあのアイズ・ヴァレンシュタインであこがれの人だったから恥ずかしくて逃げてしまっただけなのだが………

 

 

(………恐がらせちゃったかな?)

 

 

アイズには少年が自分がミノタウロスを細切れにしたのを見て恐れを抱いたのではと勘違いしてるようだ。

この誤解が解けるのはまだもう少し先の話。

 

 

         *******

 

 

ダンジョンから出てきたロキファミリアの一同はファミリアのホーム『黄昏の館』にむかって歩いているところだ。

レフィーヤは先のミノタウロス戦のせいで聞きそびれたことをアイズにもう一度聞いていたところだ。

 

 

「そういえばアイズさん」

 

「…何?レフィーヤ?」

 

「さっき言いかけてたことって何ですか?」

 

「?」

 

「帰ってくるとか言ってたじゃないですか、それって結局誰なんですか?」

 

「あぁ、それ私も気になる!」

 

「ティオナと同じで私も気になるわ。で、誰なのよ?」

 

「んふふ……彼はね、私の師匠なの」

 

「「「師匠!?」」」

 

「えぇと!?師匠ってあの教えて貰う的なあの師匠ですよね?」

 

「うん」

 

「へぇ~、じゃあじゃあさ!その人ってアイズよりも強いの?」

 

「うん、私は1回も勝ったことないよ」

 

「「「1回も!?」」」

 

「で、でもそれって結構前の話よね?アイズのLv.がいくつの時なの?」

 

「…………確かLv.2かな?」

 

「ふ~ん…、じゃあ今はアイズのほうが強いって話?」

 

「……分からない」

 

「え?でもその人っていままで旅に出てたんですよね?」

 

「うん」

 

「だったらLv.を上げる事なんて出来ないはずですよね?そもそもその人のLv.はいくつだったんですか?」

 

「Lv.3だった……かな?」

 

「なら、Lv.5のアイズさんなら勝てるのでは?」

 

「..........彼にLv. の差なんて関係ないよ」

 

「それはどういうk「ホームの前で邪魔なンだよぉ!!」!?」

 

 

レフィーヤがアイズに理由を聞こうとしていたらいつの間にかホームの前に着いていたらしい。

しかし、なかなかホームの中に入ろうとしない団員達に疑問を持ったアイズ、レフィーヤ、ティオナ、ティオネの4人は先程の声の発生源であろうベートのもとに向かった。

そこにいたのは遠征帰りでイライラしてるベートと黒いローブを着ている人物がいた。

その謎の男は口を開いて彼らに問いかける。

 

 

「なあ、ここってロキファミリアのホームであってんだよな?」

 

「アぁン!?それがどうした!」

 

「そうか.....昔見たときからあまりの変わりように気づかなかったわ。んじゃ、失礼するよ」

 

「おい!?てめぇ、何勝手に入ろうとしてんだよ!」

 

「何って、そりゃ自分のファミリアのホームに帰ってきたんだから普通入るだろ」

 

「お前みたいな奴ホームで見たことねぇんだよ!てめぇ、何処のファミリアのスパイだ?」

 

「いやいやいや、スパイ何かじゃねぇよ。とりあえず中に入れさせてm「適当なことぬかしてんじゃねぇ!!」」

 

 

ローブを着た男がホームに入ろうとした瞬間、ベートがその男を蹴り飛ばした....... そのはずだった。

 

 

「なっ!?」

 

 

一同は言葉を失った。

その謎の男はLv. 5のベートの蹴りを止めたのだ。

しかもベートはロキファミリアの中で一番俊敏に特化していて彼の攻撃は早すぎてほとんど見えないはずなのだ。しかし謎の男はベートの方に視線を向けることなく止めたのだ。

 

 

「........おい、てめぇ。いきなり蹴るとか危ねぇだろうが、次やったら.....」

 

 

その男の声はとても冷たく彼の放つ殺気は一同を畏れさせるのに十分だった。

彼はローブから顔を覗かせこちらに振り向きながら言葉を放つ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「殺すぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼の言葉に一同は動けないでいた。

しかし、次の瞬間、その場の空気が一転する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「八幡師匠!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その声で一同は再起動した。

そして、彼らは同時に同じことを叫んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「「「「師匠!?」」」」」」」」」」

 

 

 

 

「ん?.....ゲッ!?.................はぁ、久しぶりだな。アイズ。」

 

 

 

 

 

 

師匠と弟子の感動(?)の再会である。

 

 

 

 


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