side ???
「さーて、あの子は元気に学園生活を謳歌してるかしら」
「まぁ、明久くんが側にいるから、問題ないだろうね」
「そこは、そうでしょうけど学園生活っていったら、みんなでバカやってはしゃぎまくるんでしょ?」
「…………君の知識の出所は、わからないけどあながち間違いじゃないかな」
えへへと笑う我が妻と、並びながら娘のクラスへ向かう。
「出し物は……、中華喫茶かぁ………」チラッ
「…………チャイナドレスは、さすがに持ってきてないわよ」
「持ってきてたら?」
「飛び入り参加!」
「コンテストじゃないんだから無理だと思うよ」
えぇーと言っているが気にしない。
気にしたらあちらのペースに引き込まれるだけだ。
周囲の目線は気になるがまあ、いつものことなので気にしない方向性でいこう……。
side 明久
「これが約束の品です」
という志弦の手には茶封筒
相手は嬉しそうに受け取る
それを微笑ましく見守る……
「いや、志弦何やってんの!?」
「取引」
いや、それは見ればわかるから
「そうじゃなくて、なにを渡してるの?」
「夢の国一泊二日、ホテルとフリーパス、交通費付き」
「グレードアップしすぎだよ!!」
僕たちは、BとCクラスの代表コンビに提案を持ちかけた。
2人は、如月ハイランドのペアチケット目当てにトーナメントに参加したらしい。(志弦が手に入れてきた情報だから間違いは、ほとんどないだろう」
だから、あらかじめチケットを用意して向こうと取引する計画だったんだけど……
「だからって、そんなレベル上げなくてもよかったんじゃない?」
「念を入れただけ」
「…………そっか」
まぁ、志弦のお金だから好きに使えばいいよね
というわけで……
「「降参します!」」
「……根本・小山ペア降参により、勝者吉井・月夜ペア」
先生が不服そうに言うが、別にルール違反ではないから問題ない。
それで僕達は教室に戻ってきたんだけど……
「……あんまりお客さんがいないなぁ……」
「お、戻ってきたようじゃの」
「あ、秀吉ただいま、どうしたのお客さん少ないけど」
「変な客は、来ておらんからわからんのう」
「お、帰ってきたかお前に待ち人だぞ」
「あ、バカなお兄ちゃんだ!」
「……誰?」
「えーと、志弦いちいち殺気出すの止めよ?」
ほら、女の子怯えちゃってるよ
まぁ、ともあれ志弦が出した殺気のお陰かその女の子(葉月ちゃんっていうらしい)の話によると他の場所で妨害が続いてるらしい。
というわけで、トーナメントに参加する僕と志弦、姫路さんと美波、そこに葉月ちゃんと雄二の六人でAクラスに向かうことになった。