オルレアンの覇王   作:球磨川べネット

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先に謝っておく。小次郎ファンの方大変申し訳ございません。


見てからのパリィ致命余裕でした

赤ジャンヌ率いる『50人の赤き悪魔の軍勢(アヴェンジャーズ)』vs stay night組(一名だけクラス違い)の戦闘はまず最初にメディアの撃墜から幕をあけた。

 

 

「お前ら心ぴょんぴょんの時間だゴルァ!!」

『あぁ~^心がぴょんぴょんするんじゃぁ~。遅い!遅い!遅い!遅い!遅せぇ!!』

 

 赤ジャンヌの合図を受けたアヴェンジャーズ達は敵サーヴァントの回りを攻撃はせずに縮地を連続で行い敵の後や、横、真っ正面に現れたりと、縮地する度に「遅い!」と言ってるのもあいまって、狂ランクの改変志貴シリーズみたいな事をしていた。何かクイックブレーダーが混じってた様な気がしたが多分空耳である。

 そして赤ジャンヌは、ぴょんぴょんしてる部下の背を踏み台にして跳躍し、一瞬で空に浮遊していたメディアの眼前に迫った。

 

「『真地念源流(しんちねんげんりゅう)跳梁観空蹂躙(ちょうりょうかんくうじゅうりん)』」

 

 確かにメディアはキャスターとしては最高クラスである。だがそれでもキャスターというクラスの通りメディアの真価を発揮できるのは丁寧な前準備を行ってからであり、召喚されてから録に準備も出来ずにただ空に浮かび魔術を射つ移動砲台程度しか出来ない彼女に赤ジャンヌの奥義をどうにか出来る手段など無い――――訳では無かった。

 

「チッ!」

 

 咄嗟に超短距離のワープによって辛うじて避けたのだ。だが、その咄嗟のワープでも赤ジャンヌの背後に的確にワープしたのは流石の手腕である。

 そして背後を取ったメディアは空中での身動きなど出来ないだろうと、そのまま宝具を突き刺そうと近付いてしまった。それが敗因であろう。

 

「『破戒すべき(ルール)――――――――――

 

「『空中三角飛び』!!」

 

―――――――なっ!?ぐふぅぅぅぅ!!」

 

 赤ジャンヌは、魔術など一切使わず、技量のみで空中での軌道を変更し、驚愕で隙を晒したメディアの顔面に蹴りを叩き込んだ。

 

「まず一人」

 

 墜落したメディアに対してトドメのスタンピングを忘れないサーヴァントの鏡。

 こうして、早速メディアが脱落したのだ。

 

 

 

 危ねぇ!!『空中三角飛び』成功して良かったぁ~。あれ成功率6割ちょいしかないから失敗したらヤバかった。まさか避けられるとは思わなかった。

 

 

 

 撃墜出来た事に一番驚いたのは撃墜された本人であろうが、二番目は間違いなく撃墜した本人であった。

 

 

 

「ところでステンノは一緒に逃げなくても良かったの?」

「私の役目はこの島で勇者にお告げをする事だけよ。そしてその役目も貴女達が洞窟に行ってる間に残った彼等へ伝えたわ。」

「あ、そうなんだ。」

「えぇ。それに玩具(メデューサ)が自分からやって来たのにまた離れるつもりなんて無いわ」

「やったねメデューサ愛されてるじゃん(白目)」

 

 そう、ステンノは立香達と一緒に船には乗らず、こうして島へ残ったのだ。

 そして話題に上がったメデューサと言えば

 

「『騎兵の手綱(ベルレフォーン)』ォォォォォン!!」

 

 ヒロインX達に反旗を翻していた。

 今は石化の魔眼を使用するとアヴェンジャーズまで石化してしまうため封印されたままであるが、それでも赤ジャンヌにとっては十分心強い戦力である。

 

 

 

 

 

 そんな一幕も有りながら赤ジャンヌの次の獲物は小次郎であった。

 

「ふむ、いい加減TUBAME以下の素早さしか持たぬ兵を斬るのも飽きてきた所だ。どれ、手合わせ願おうか。」

 

 そう、小次郎にとって早さがTUBAME以下の奴は皆斬れる存在である。いくらアヴェンジャーズ達が連続で縮他を行おうとも斬れぬ道理など無かったのだ。ましてや冬木とは違い、特に縛りが無いのだ、内心ウッキウキである。

 

「お、そうだな」

 

 まず小次郎の一振り目。袈裟斬りの斬撃を回し受けにて受け流す。

 二振り目。受け流された袈裟斬りを刃を返し直ぐ様逆袈裟斬り。

――――――――ドゥゥゥン(重低音)

 

「えっちょまっ」

 

――――――――ダァン!ドォン!(致命の一撃)

 

「物干し竿とかパリィして下さいって言ってるのと同じだから(ダクソ3並感)」

 

 パリィからの致命の一撃にて小次郎は討ち取られた。今時物干し竿など対人慣れしてる亡者からすればパリィ余裕な武器なのだ。

 

「柳洞寺組倒されるの速すぎですよ!まだ10分程しか経ってないでしょう!ライダーは裏切るしメチャクチャですよ!!」

 

 これ等に対して一番激昂しているのはヒロインXであった。当然である。なにせ顔馴染みであるため、その性能や宝具などを知っていたからこそ満を持して連れてきた仲間が、一人は速攻で撃墜され、一人はたった5秒内での攻防で討ち取られ、もう一人はまぁ事情があるにせよ裏切ってきたのだ。10分で6人居たのが半分である。怒りたくもなるだろう。

 別に彼女達とて遊んでた訳ではない。うろちょろしながら、誰かの助けに向かおうとしたりする場合だけ攻撃するうざったい赤い集団を先程から狩っていたのだ。

 結果的に、ヒロインXは分身を用い、あまり高くは無いが直感スキルと忍術により既に20人を狩り、クーフーリンは潤沢な魔力に物を言わせ『刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)』を何度も使用し一人一人着実に仕止め合計10人、倒される前に小次郎が10人斬って、ヘラクレスは狂気のせいか適当に斧をブンブンしてるが、たまに事故ったのかその振り回されてる斧に当たったのが5人。既に残り5人と赤ジャンヌ、裏切ったメデューサのみとなっていた。

 

「ですが敵も既にあの赤ジャンヌとか言うセイバー顔と、その部下5人にメデューサだけです!ヘラクレスを倒せる手段が向こうに無い以上私達の勝ちは揺るぎません」

 

 等とヒロインXは言ってるが赤ジャンヌの目的は時間稼ぎなため最悪倒せなくてもいいのだ。

 故に赤ジャンヌは次の札を切る事にした。

 

「世界を構築する五大元素の一つ、偉大なる始まりの炎よ

それは生命を育む恵の光にして、邪悪を罰する裁きのひかりなり

それは穏やかな幸福を満たすと同時、冷たき闇を滅する凍える不幸なり

その名は炎、役割は剣

顕現せよ、我が身を喰らいて力と為せ、『魔女狩りの王(イノケンティウス)』!!」

 

 何も赤ジャンヌは部下達に無意味にぴょんぴょんさせていただけでは無い。ぴょんぴょんのついでに部下達にルーンを刻ませていたのだ。その下準備により顕現する赤ジャンヌの新しい切り札(試作)。重油の様なドロドロとした摂氏3000℃、ルーンと魔力のある限り無限に復活する炎の巨人である。

 

「んだこれ?ルーンを使ってるみたいだが………俺はこんなの知らねぇぞ」

 

 むしろ知ってたらおかしいのだが、クーフーリンは驚きで目を見開いていた。

 

 

 この技を再現するために、原作でステイルがルーンを新しく作って、それを術式に組み込んでいた事を考慮した赤ジャンヌは、自身も新しいルーンを作ったのだ。

 

 

 こうして、戦いは新な局面を迎えようとしていた。




新な局面を迎えるとは言っていない。()

はたしてこれを戦闘描写と言って良いのだろうか…………。

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