オルレアンの覇王   作:球磨川べネット

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ついにオルレアン編修了
ついでに作者も昨日7章完走


お前の満足はそんなものでは無い筈だ(トドメを刺しながら)

赤ジャンヌの掲げた旗で一番驚いていたのは日本人であり、彼女のマスターである立香だったが、他の人が驚いていない訳では無かった。日本人である沖田総司や、召喚した新撰組達も驚きにより普段見せない様な隙を見せ、モニターしているロマンもかなり驚いていた。

 他のサーヴァント達も大なり小なり驚愕していたが、お構いなしに次々と赤ジャンヌの仲間達は召喚されていた。

 

「久しぶりです。師匠」

「おう、副隊長。俺が死んだ後も頑張ってたみたいだな。俺は嬉しいぞ」

「………………っ!!俺らみたいな復讐しか無い奴等には勿体ない言葉です!!」

 

 今目の前で感動の再会みたいな雰囲気を出してる集団を見たら、誰もが口を揃えて「赤い集団」と言うだろう。何故なら彼等全ての装備が、赤一色で統一されているからだ。

 

「さて、ではお前らの実力を実際に見せてもらおう。まず誰が仲間で誰がサンドバッグ()か解るな?」

「はい、バッチリです。そうだろお前らぁ!」

「「「「「「「おう!!」」」」」」」

「そうか…………ならば蹂躙するだけだな。ゆけ」

 

 これは、赤ジャンヌが生前に行った事だ。

 戦国時代に存在した武将、真田幸村が行った装備全てを赤一色で統一する戦術『真田の赤揃え』を真似た結果、『復讐者の赤揃え』と呼ばれ恐れられた集団こそが、彼等『50人の赤き悪魔の軍勢(アヴェンジャーズ)』なのだ。

 そして、彼等の逸話により、彼等一人一人(・・・・)が対城宝具となっているのだ。

 その逸話とは、ジャンヌと共に3つの砦を同時に攻略した事ーーーだけではない。

 3つの砦落としの際、ジャンヌは部隊を半分の25、25で分け2つの砦を落とさせ、ジャンヌは単独での砦落としを成させたのだ。

 そして彼等は、ジャンヌの死後、師たるジャンヌを越えるため数多の研磨を続け、師と同じ強さまで到達出来た事を証明するため、単独での砦落としに挑み、50人全員が、例外なく単独での砦落としに成功し、50の砦同時攻略の偉業を達成した逸話も入っているのだ。

 故に、一人一人が対城宝具なのである。

 当然だが、彼等一人一人が歴史に名を刻んでいる英雄であり、本来なら一人一人が固有の宝具を所有している。

 だが、彼等は軍勢召喚系の例に漏れず、宝具を使用できない状態である。

 しかし、それなりに有る軍勢召喚系の中でも彼等は最強であろう。

 何故なら

 

「『秘拳 TUBAME返し』!!」

「『フタエノキワミ』アー!!」

「『流水制空圏』」

「『孤塁抜き』!!」

「『愛の鉄拳グルグルパーンチ』!!」

「極彩と散れ…『極死 七夜』!!」

「未熟!未熟!未熟千万!!だからお前はアホォなのだ!!『ダークネス・フィンガー』!!」

「ユクゾ!!デーデーデーン『最終狼牙』!!」

「セクシー、ダイナマイッ『地獄の断頭台』!!」

「『昇・龍・拳』!!イトシサトー」

 

 彼等はジャンヌが使える技は大半が使えるからである。

 

 宝具とは、唯一使えるから宝具となるのだ。

 例えば、沖田総司の宝具は『無明三段突き』である。だがもし、新撰組の全員が『無明三段突き』を使えていたら、決して沖田の宝具とはならなかっただろう。

 例えば、ブリテンの騎士全員が『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』標準装備だったら、アルトリアの宝具は『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』にはならなかっただろう。

 要するにそういう事だ。ジャンヌが今まで使用した技は、『音速の拳』の時点でどれもジャンヌだけが使えていたら宝具になってもおかしくない物ばかりだ。

 だが宝具になっていない。つまり使えるのがジャンヌ以外にも多数居るという事を示しているのだ。

 当然宝具になった方が技止まりより余程威力は上になる。恐らく沖田総司の『無明三段突き』も生前に使っていた時より威力等が上がっているだろう。

 だがそれでも、ただの技であろうとサーヴァントを殺すのには十分な威力である。

 

 更にだめ押しで言うならば、彼等の逸話により、彼等は素でも強いのに敵が多ければ多いほど、強ければ強いほど強化されるのだ。

 最早万に一つの勝ち目すらジャンヌ・オルタ達には無かった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 数十分後

 

「おら、ヨツンヴァイになってワンワン鳴くんだよあくしろよ」

「いっそ殺しなさいよ!?」

「いい加減やめてさしあげろ」

 

 ボロ負けし、裸に近い格好をさせられて無茶ぶりされてるジャンヌ・オルタ(敗者)と、ゲスい顔で無茶ぶりしている赤ジャンヌ(勝者)の姿があった。

 

 

「はぁ、しょうがないにぁ

 

 

黒髭、後は好きにしていいよ。凌辱は得意だろ?」

「ドュフフフフフwwww拙者実は最近溜まってたんで御座るよ~

仲間なら絶対に無理矢理とかしねぇが敵なら話は違う。その体に黒髭の怖さをたっぷりと教えてやるぜ。」

「や め ろ」

 

 こんな状態のジャンヌ・オルタを黒髭に与えるなど空腹のライオン(アルトリア)の目の前に生肉(ご飯)を置くような物である。薄い本(R-18)待ったなしだ。

 マスターが止めに入った。当たり前である。

 流石にアホ二人もマスターが令呪を構えて命令すれば大人しく手を引く。まぁ、逆に言えば令呪が無ければヤッていたのだが。

 

「ハイクを詠め。カイシャクしてやる。」

「あんた絶対に燃やし尽くしてやる!!」

「頑張って。南無三」

 

 ジャンヌ・オルタの当然の恨み言を最後に特異点オルレアンは解決した。




今更ですがこの作品のジャンヌはかなり強化されてます。

エリちゃんは描写されてないところできっちり自分と決着をつけました

後は間話をいくつか挟んでからローマです。
新しいサーヴァントも召喚予定です。

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