今回は銀時回で、ついにカレが登場します!!
本編スタートです!!!
あの裁判騒動から翌日……
「ったく、アイツ等本当に追い出しやがって……ワザとじゃねぇってのによぉ…………」
銀時は唐草模様の風呂敷に必要なモノを詰め込んで、エルフナインが用意したというアパートへと向かっていた。まだ先日の裁判事件が頭に離れずにトボトボと歩いていると、喫茶店に目を向けた。
「そういやここ最近甘いモン食ってねぇんだよなぁ……まぁ、金もたんまりある事だし、久しぶりに食ってくか」
銀時は気分転換に甘いモノを食べようと足を運び、喫茶店へ入店する。
「いらっしゃいませ、何名様でしょうか?」
「1人だけど?」
「畏まりました、少々お待ちください」
店員が離れていくのを見届け、銀時は店内を見渡した。店内は明るく、まるで洋風レストランを思わせる雰囲気が漂っていた。すると、店員が申し訳なさそうにやって来た。
「お客様、申し訳ありませんが……ほぼ満席なので相席で宜しいでしょうか?」
「相席ねぇ……まぁ、別に構わねぇよ」
「そうですか……ではこちらに…………」
店員に席を案内されると、そこには見覚えのある白髪の少女と金髪の青年が座っていた。
「「あ……」」
「…………」
そう、グレモリー眷属の塔城 小猫と木場 祐斗の二人である。銀時は二人に気にせず、席に座る。
「貴方は……」
「…………」
「あぁ……気にすんな、今日はお前等とやりあう気はねぇからよ?それに考えてもみな、
「……祐斗先輩、この人の言い分にも一理あります。私達もお客の1人ですからここは……」
「そうだね……わかりました、僕達も争う気はありませんから」
「話が分かって助かる……やっぱ何処ぞの馬鹿とは違うな」
「……当然です、私達は部長みたく何振り構わず突っ走らない主義ですから」
「そうかい。あ、すみませんパフェ一つ!」
小猫のきっぱりとした発言に木場は苦笑すると、銀時は納得しパフェを注文する。
「えっと……まだ自己紹介はしていませんよね?僕は木場 祐斗。駒王学園の2年生で、グレモリー眷属の騎士です」
「同じく塔城 小猫……1年の戦車です」
「ご丁寧にどうも、んじゃ改めて……俺は坂田 銀時だ。名字以外なら好きに呼んでもいいぜ?」
「それじゃあ銀時さんと呼ばせてください」
「……私はキョンで」
「おい、それ何処の男子高校生?確かに声は似てるけどよ……銀さんは大人だよ?バリバリのダンディだよ?」
「……それじゃ、銀さんで」
なんて、ほのぼのな自己紹介をしていると店員が注文の品を持ってきた。
銀時はチョコレートパフェを、小猫はショートケーキと抹茶ケーキ、チーズケーキにチョコレートケーキのケーキ四品、木場はミルクティーとモンブランをそれぞれ食べ始める。
「それで銀時さん……お聞きしたい事があるんですが…」
「プライベート以外ならオッケーだぞ」
「いや、プライベートとかじゃなくて……」
「……銀さんの目的はなんですか?もしかして、部長の不正……それとも人外狩りの事ですか?」
「小猫ちゃん唐突すぎるよ………とゆうかそんな重要な事を答えてくれ「いいぜ」え?良いんですか!?そんな簡単に……」
「まぁな、これはお前ら悪魔や他の人外……そしてこの町にとって知らなきゃなんねぇ事だからな……この事は他言無用って約束してくれるか?特にお前らの所にいるご主人にはな…………」
銀時は二人に、自分が関わっている案件について話した。いずれ二人の主であるリアスが三大勢力を巻き込んだ大事を起こし、数年前に起こった戦争を防ぐ為の再戦回避……人外狩りの正体が誰かに洗脳され、聖遺物の力を使っていたごく普通の少女だけで構成された組織だと言う事……自分が錬金術師のキャロルに協力している事は伏せつつその他の事は全て話した。
全てを聞き終えた二人は目を見開きながら、冷や汗をかいた。まさか自分達の主君が戦争再起の火種を起こそうとは思ってもいなかったからだ。
「……まぁ、あの人がやる事はむちゃくちゃだと思ってましたが……それを聞いた時点で度が突破し過ぎますよ…………」
「だから銀時さんは部長を説得しようと……」
「まぁな……だけどアイツ、
(まぁ、実質……魔王の妹ですもんね。あの人は…………)
「話は良く分かりました。そう言う事なら僕等もできるだけ協力します」
「……そうですね、主の不始末を防ぐのも私達眷属の仕事ですからね……フルボッコにしてでも止めさせます」
「小猫ちゃん、それはさすがに……」
「まぁ、ほどほどにな?そんじゃ俺はこれで……「待ってください」あ?」
「……よろしければアドレス交換しませんか?」
「そうだね。もしもの時に連絡でき……あ、銀時さんは携帯は……」
「携帯?……ちょっと待ってろ。あぁ……あったあった」
銀時は風呂敷からエルフナインが連絡の為に渡した携帯を取りだした後、二人の携帯のアドレス交換をした。
「ほい、これで良しと。そんじゃ、今度会った時は敵じゃねぇ事を祈るよ……」
「はい」
「……また今度」
そう言い残すと、銀時は風呂敷を持って喫茶店から去って行った。
そして、再びアパートへと向かおうとすると……路地裏で制服を着た二人の男子高校生が目に映った。
「おいおい、今時カツアゲかよ……って、アイツは………」
男子高校生の1人は先ほど出会った木場と小猫と同じくグレモリー眷属の久沢だった。銀時はまた面倒事になると知りながらも、ゆっくりと二人に歩み寄ろうとすると、二人と同じ制服を着た茶髪の少年がやって来た。
「いいから金出せって言ってんだよ!!」
「そんなの持ってませんよ……」
「てめぇ、一年の癖に口答えする気か!?」
「止めとけよ、ソイツは持ってねぇって言ってんだろ?」
「兵藤 一誠……!」
「相変わらず下らねぇ事やってんだな?久沢……」
「うるせぇ……いつもいつも突っかかって来やがって!!てめぇみてぇなモブはお呼びじゃねぇんだよ!!!」
久沢は茶髪の少年ー兵藤 一誠に殴りかかるも、一誠は久沢の拳をいなした後に背中へ一蹴り入れて吹き飛ばした。
「グガッ!?」
「おい、早く逃げろ」
「は、はい!ありがとうございます!!」
久沢が地べたへ倒れた後、一誠はその間にカツアゲされそうになった少年を逃がした。
「てめぇ……ブチ殺す!!」
「はぁ、そのセリフ……何千回聞いたんだけどな?」
「ダマレ!!!」
久沢は勢いよく拳を振るうが、一誠は簡単に捕まえる。
「弱い」
そして右のジャブで顔を殴り、よろけた処に腹部に蹴りを入れる。
「ガッ!?」
「沈め」
前のめりになった所へ、頭部に踵落としを食らわせ地面へと蹴り落とす。
「ガハッ!?」
「こんくらいすりゃ、嫌でも……いや、無理かコイツには考える脳ミソもなかったな?」
「コ、コロス!!……いつか、必ずてめぇを……この手…………ガァッ!?」
「寝言は寝て言え、馬鹿が」
憎悪を込めた睨みをする久沢を無視し、一誠は久沢の頭を思い切り踏みつけた後に……その場を後にした。
「俺が出るまでも無かったな……さてと、早く行くか」
それを見ていた銀時は一部始終を見届けた後、アパートへと再度向かった。
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キャスト
坂田 銀時:杉田智和
兵藤 一誠:梶裕貴
久沢 戒斗:小野大輔
木場 祐斗:野島健児
塔城 小猫:竹達彩奈
店員:高垣彩陽
男子高校生:喜多村英梨
ここで、D×D主人公のイッセー登場!!彼の活躍は後程です!!
次回は翼回です!お楽しみに♪