天パー侍と絶刀の少女   作:悪維持

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今回は派手さに拘るレイアの戦闘回です!

それと、レイアの妹もでます……

それでは本編スタートです!!


第玖話 終末の四騎士・山吹の硬貨

レイアside

 

 

 

 

派手や地味の違いを見極めるには、相手の容姿やその思考ではっきりわかる。

 

 

 

 

ワタシは派手な行動や任務、自分の戦闘スタイルには自信はあるが……地味な役目や戦闘は嫌う主義だ。

 

 

 

 

マスターに仕える一人として……ワタシは派手さを必要に求める、今も派手な自分を保ちたいと思っている。

 

 

 

 

力を求めなければ、マスターや仲間(みんな)………そして、可愛い妹を守れない。

 

 

 

 

…………それこそ、ワタシが嫌いな地味に等しい行いだ。

 

 

 

 

 

 

 

だからワタシは派手さに拘り続ける…………大切なモノを守るため力を、仲間を守れる力を……

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、ワタシとは別に違う方法で生まれた妹を守る力を………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何も守れず、ただ嘆く地味な行為をすることこそ……派手なワタシに似合わない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side out

 

 

 

 

ーー レイア VS 戒斗 ーー

 

 

 

レイアはコインで錬成したトンファーを装備し、赤龍帝の籠手を持つ久沢を接近戦で圧倒していた。

 

いくら赤龍帝の倍加がかかった攻撃であろうと、当たらなければ意味が無く……レイアは久沢の攻撃をいなしながら、トンファーで顔、腕、脚等に強烈なカウンターを与えていく。

 

幾度と無くカウンターを受けた事で、久沢の身体はボロボロとなり……立っているのもやっとの状態だった。

 

 

 

「どうした現赤龍帝、身体が地味に震えてるぞ?」

 

 

「うる……せぇっ!」

 

 

 

久沢は激昂し籠手で殴りかかるも、レイアはそれをかわし顎目掛けてサマーソルトキックを食らわせる。

 

 

 

「ガッ!?」

 

 

「そんな地味な戦法では、ワタシには到底及ばない…!!」

 

 

 

レイアはトンファーへの錬成を解いてコインに還元すると、久沢に狙いを定めてコインをマシンガンで放つ弾丸の様に勢いよく久沢へ次々と投擲する。

 

 

 

「ガッ……!」

 

 

 

久沢はレイアが放つコインの連射を全弾食らい、フラフラとよろめきながら両膝をついて地面に両手をつけた。

 

 

 

「どうだ?ワタシの派手さは……現赤龍帝ならこれくらい派手な戦いに期待していたのだがな…やはり地味だったか」

 

 

「さっきから俺の事を地味地味地味地味言いやがってぇ……!!おい、ドライグ!!もっと力を……アイツをぶち殺す力を寄越せ!!!」

 

 

『Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!』

 

 

 

久沢はフラフラと立ち上がりながら赤龍帝の籠手を強く掴みながら怒鳴る、すると籠手の宝玉が強く光輝くと久沢の力が倍加される。

 

 

 

「アハハハハハハハハハハハハッ!!!そうだ……!それで良いぞドライグ!!これが超新星…現赤龍帝であるに俺にふさわしい力だ!!これでお前をぶち殺せる程の強さになったぜ!?」

 

 

「そうか」

 

 

「ならとっとと……「それなら……」はっ?ブガッ!?」

 

 

 

久沢が勝ち誇った態度をしている間に、レイアはその近くまで接近し、錬成させたトンファーを久沢の鳩尾へとめり込ませる。

 

近距離からの打撃を食らった久沢は、腹部を抑えながら後退る。

 

 

 

「その隙を狙えば良いだけの話だ」

 

 

「アッ……アグッ…………!」

 

 

『Burst!』

 

 

 

籠手からの音声が流れると久沢の倍加は解除され、久沢は腹部に伝わる激痛のあまり両膝をついた。

 

 

 

「これ以上貴様に構っていても地味に時間を無駄にするだけだ。ここは一気に……苛烈に……そして、派手に仕留めてやる…………」

 

 

 

レイアはそう告げた後、後方へ一気に下がると両手に持った大量のコインを久沢の周りへばらまく。

 

すると、金色の鉱石が地面から勢いよく出現すると久沢に直撃し上へ昇らせる。

 

 

 

「プギャッ!?」

 

 

「派手に散れ!!」

 

 

 

レイアは高く上空へ舞い上がり、上へ昇った久沢の腹部に浴びせ蹴りを食らわせ……地面へ一気に蹴り落とした。

 

 

 

「ウアアアアアァァァァッ!!!」

 

 

 

上空から地面へ叩き落とされた久沢は粉塵が大量に舞い散ると共に断末魔を響き渡らせる。レイアは軽やかに着地をし、久沢の元へ近寄る。

 

そこでレイアが目にしたのは、地面に這いつくばる様に埋もれながら痙攣をし、白目をむいて気絶した久沢だった。

 

 

 

「どうだ?現赤龍帝。ワタシのド派手な戦いは?……と言っても気絶していては話かけても地味に無駄か」

 

 

『いや、コイツにとっては良いクスリになった…感謝する』

 

 

「ん?」

 

 

『すまん、こっちだ』

 

 

 

レイアは久沢の赤龍帝の籠手から発する音声に耳を傾けると、音声と共に宝玉が光輝いているのが目に写った。

 

 

 

「その声……赤き龍の帝王(ウェルシュ・ドラゴン)ドライグですね?貴方のド派手な伝説はマスターからお聞きしております。貴方ともあろうド派手な御方が……この様な地味な男の神器になっているとは……」

 

 

『まぁな……こんな奴に俺の力をくれてやるのも屈辱だが……神器に封印されては抵抗は出来ん……そして、俺を封印した悪魔に協力している有り様だ。俺も堕ちる所まで堕ちた……これじゃあ、アルビオンに合わせる顔が無い』

 

 

「貴方に地味は似合いません……あの白き龍の皇帝(バニシング・ドラゴン)アルビオンと死闘を繰り広げた貴方の勇姿……別の所在で戦っている仲間や妹と共に見ていました。今でもワタシの目がその勇姿を派手に焼きつけています。だから誇ってください、貴方自身の力を……赤龍帝の称号を」

 

 

『……そう言ってもらえると気が楽になった、礼を言う。所で頼みたい事があるんだが……塔城 小猫と言う白髪の少女の所までコイツを運んではくれないか?』

 

 

「白髪…あの地味な女の眷属ですか、その娘に何かご用で?」

 

 

『いや、小猫には俺の愚痴や話相手をしてもらってるからな……それにお前の仲間だ。この馬鹿の二の舞だけはさせたくない……頼む』

 

 

「ド派手な貴方の頼みとあれば、派手に引き受けま『レイア、聞こえますか?』……少々お待ちを」

 

 

 

レイアはドライグとの会話の最中に、突如エルフナインからの通信が入り一時中断させて耳を傾ける。内容は銀時が勝利し、気を失った少女を連れてシャトーへ帰還した……との事だった。

 

 

「そうか……銀時がド派手にやったか。だが、ワタシも少し派手にやる事がある。もう少しだけ時間が欲しいが……構わないか?」

 

 

『わかりました……でも、早く帰って来てくださいね?"ミュンツェ"が心配しま……『痛たたた!頭、頭を噛む……ギャアアアアアアアアアアアアアアァァァァァッ!!??』……でも無いか、今銀時さんと遊んでますから』

 

 

『レイアてめぇ!妹にどんな教育させてん……ブゲラッ!?』

 

 

「そうか……妹には、すぐに帰ると地味に伝えてくれ」

 

 

『わかりました』

 

 

『オイィィッ!?無視すん……』

 

 

 

通信越しから聞こえる銀時の怒鳴り声をレイアはあえて無視し、通信を切ると久沢の服の首襟を掴むとドライグがふと尋ねてきた。

 

 

 

『盗み聞きは趣味じゃないんだが……妹が要たのか?』

 

 

「えぇ、ワタシとは別に豊かで恵まれた妹でして……少々派手すぎる行動が多いのですが……守りたいと思える妹なんです」

 

 

『そうか……』

 

 

「さっ、地味な会話はここまでにして……派手に早く向かいましょう……」

 

 

 

レイアは笑いながら、未だ戦っているミカと小猫の元へとドライグと気絶している久沢を連れて向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

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キャスト

 

 

坂田 銀時:杉田智和

 

 

久沢 戒斗:小野大輔

 

 

赤龍帝:立木文彦

 

 

エルフナイン・マールス・ディーンハイム:久野美咲

レイア・ダラーヒム:石上静香

 

 

 


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