第7話 鳥頭との出会い(メイン盾)
今、俺は麻帆良に向かっている。転生して原作知識は無くなったが物語の舞台である地は覚えていた。転生のとき、意識を途中で失い目覚めると穴に落とされ転生した。
転生したら赤ん坊だったのは驚いた。それはさておき、ある程度十分に話し動けるようになったときだ。何か特典がついているか確認しようとした。今俺はガキだ。だから技とか叫んでも微笑ましく見られるだけで痛々しく見られるわけでもない。では行くぞ、
「ゲート・オブ・バビロン!」
何も起きない!
「か~め~は~め~は!」
何も起きない!
「テンプレなものといったら投影か?投影開始!」
何も起きない!何だ!イメージが足りないのか!あっ!俺、何も考えてなかったわ!イメージ、イメージ、イメージ。良し!投影開始!
「カラドボルグ!」
何も起きない!まだまだ!
「フルンディング!」
何も起きない!くそぉ!
「ロー・アイアス!」
七つの花弁のある花のような盾が展開された!
「おお!やった!なら外見だけでいい。こぉい!」
手を挙げ叫んだ。すると空中に光と共に無駄に装飾が凝っている剣が出来あがった。上手く落ちてくる剣をキャッチ出来たが思ったより重く地面に落としてしまった。ガッシャーンという音と共に砕け散った。
「脆い!」
その後何度か試行錯誤した結果、俺の投影は盾以外はガラスよりも脆いということがわかった。練習するも盾以外は上達しない。どんどん防御力が上がっているように感じる。攻撃力が欲しい!
それからある程度一人でいろんな所をまわれる歳になってから麻帆良に向かっている。それから、
「着いたか!でも何か真新しい建物が多いな。何かイメージと違うような?・・・イテッ!」
考えながら歩いていたら角から出てきた誰かにぶつかったようだ。これは!テンプレ?的なことか!だが、現実とは非情だった。ぶつかったのは男だったからだ。
「イッテー!誰だよ!てめぇかぁ!」
男は殴りかかってきた。俺は無意識に鍋の蓋を投影し、防いだ!鍋の蓋はRPGでもある立派な盾だ。
「おい!何をやっている!ナギ!」
「おお!詠春か!こいつ俺の拳を鍋の蓋で防ぎやがったぞ!」
「何をバカなことを!ん?んん???マジか!」
「どうしましたか?二人とも?」
「彼がナギの攻撃を鍋の蓋で防いだんです。」
「それは本当ですか?なら、とても興味深いですね!」
なんか人が増えた。これは分が悪いと思い俺は離れようとしたがなんか俺のことを見つめる男(ホモ?)に回り込まれた。
「待ってください!貴方に興味があるんです!」
やはり!こいつはホモだ。逃げなければヤられる!逃走用、移動用、船にもなる盾、盾なら真名解放できる!
「逃げてやる!」
俺は海に繋がる水路に向けて走り去った。
「ナギ!彼を捕まえてください!」
「おっしゃあ!了解!」
あの鳥頭もホモの手下だったのか!ヤバイぞ!だが水路まであと少し!良し!俺は水路に跳んだ。
「行くぜ相棒!
盾をサーフボードにして水路を駆け海に向かって逃げようとした。がホモの手下らしき剣士に水面を斬るという荒業で止められた。ホモがやって来た。
「くそぅ!掘られてたまるかぁ!」
「こいつは何をいってんだ?」
「アル?」
「フフフ。」
「ヒィ!」
「心配しなくても私が好きなのは幼い女の子です。」
「ロリコン!」
「ええ!そうですよ!」
「良かった!掘られるかと思った!」
「良くないですよ!アルも自分の性癖をこんな往来で暴露するのも止めてください。」
「ハハハ、詠春はムッツリですからね!」
色々と暴露があったが自分の身が守れただけで良かった。三人の中で一番小さい鳥頭が来て、
「なぁお前!俺と勝負しろ!」
「では!私が結界を!ですがここでは大変なことになるので戦闘可能区域に行きましょう!」
「おい!」
「あ~。すまんな?こいつら話し聞かなくて。」
そのまま戦闘場所へ連れていかれた。
「それでは始めます。二人とも相手が戦闘不能もしくは降参を宣言すれば勝ちです。それでは始め!」
「俺受けるって言ってないのに!」
「おっしゃあ!行くぜ!」
鳥頭いや、ナギは分身しながら向かってきた。俺はマシュが使っていたギャラハッドの盾を投影し、ナギをぶっ叩いた!運良く本体にぶつかったようで、
「グェ!」
と奇声を放ちながら飛んでいった。だがすぐに戻ってきて、
「つーか!てめぇ!どこにそんなでかいもの隠し持っていた!もしかして
「良くわかったな!
「んなもの知るか!えーと・・・」
何かメモ帳らしき物を取りだし読み始めた。アイツの回りに魔力が渦巻いている。これは!危険だ。
「其は全ての疵、全ての怨恨を癒す我らが故郷・・・」
「彼は何をするつもりなのですかな?詠春わかります?」
「いや、アーティファクトならアルの方が詳しいと思うが?」
「いえ、あれはアーティファクトではありません!」
「だが彼は宝具と!」
「宝具=アーティファクトではないということなんでしょう!本当に興味深いですね!」
ナギは此方に杖を向けて叫んだ!
「行くぜ!千の雷!」
「顕現せよ!
俺の後ろに巨大な城塞が展開し、その頑強さが俺を包み込んだ!さらにバリアのようなものが展開し、ナギの魔法を防ぎきった!
「おおう!スゲェ!お前なんだ今のは!なあなあ!」
「戦闘はいいのですか?」
「おう!んなことより今のが知りてぇ!」
「それについては私も同感ですが、貴方も戦闘はいいのですか?」
「俺元々受けるとは言ってないし。」
「えっ?そうでしたか?」
「はぁ、お前達二人ともやる気で聞いてなかっただろうが!」
「まあそんなことより今のは何ですか?」
「そうだ!聞かせろよ!」
「宝具だよ!さっき知っているって言ってただろ!」
「いえ、私たちの知っているものと異なるので教えていただけますか?」
俺は彼らに宝具についての説明をした。
「つまり貴方は伝説上の武具を使えると?」
「まぁ、盾だけならな!」
「なぁ!お前俺の仲間になれよ!」
「はぁ!?いきなり何だよ!」
「これから魔法世界行くんだが、仲間が欲しくてな!一緒に冒険しようぜ!」
「冒険かぁ、良いぜ!」
「おっしゃあ!これからよろしくな!俺はナギ・スプリングフィールド。」
「私はアルビレオ・イマです。よろしく。」
「俺は近衛詠春。よろしく。で君は?」
そして俺の名を名乗るときが来た。初めて名乗る気がする。まあいい、
「俺はイアン・ジャゴーダ。こちらこそよろしく!」
「イアンか?よろしくな!」
こうして俺は後に紅き翼と呼ばれるナギパーティーに入ったのである。
「本当にお前が入っての良かった。俺は剣士、アルとナギは魔法使いだが前に出る。攻撃面だけしかいなかったから防御面のお前が入って本当に良かった!」
「大袈裟ですね?私も支援はしますよ?」
「お前達はその場のノリで動くだろ!」
「「ええ(ああ)」」
「だからだよ!」