カルデアと内の会合を終え、リヒトは一人で学祭を楽しんでいた。
「ん?あれは!」
『先程、あの珍妙な生物相手に生き残っていた者の一人だな。』
「生き残ったって誰も死んでないんだからそういうことは言うなよ。」
リヒトの視線の先には気だるげにした男がいた。彼はこちらを向き、
「あっ!」
と、こちらを嫌そうに見た。
彼と目が合ったとき、僕はこう感じた。
《奴は敵だ!滅ぼすべき悪だと!》
なんだこれは!
『その感情は正しい。奴はいずれ消さねばならん。奴もそうこちらを感じているだろう!』
彼はリヒトを見てこう感じていたのだ。
《滅せよ!光の亡者を野放しに出来ん!》
なんなんだ!これは!殺すべきか!だが、ここは人目が多すぎる!俺はこんな面倒なことはしたくないのに!もう無理だ!殺ろうか!
彼の限界が近くなった時、
「おーい!小太郎何処だ!」
彼を呼ぶ声がしたのだ。彼は声のした方に、
「ここだ!今そっちに行く!」
と答え、こちらを一瞥して去っていった。
彼が去っていったのを見送ると、
『良かったのか?』
「何がだ?」
『あの者を生かしておいてだ!』
「まだ何もしてないだろう?殺す必要はないだろう?」
『それはそうだ。だが、』
「そう。だが、」
彼らの最終的な答えは同じだった。それは、
「『
こうして、本来ならライバルとなるべき者達の邂逅が行われたのだ。
皮肉なことに本来は親友とも言える者達がこの世界では天敵として存在するのだから。
そして、小太郎側では、
「どうしたんだい?小太郎、険しい顔をして?」
慶一が彼に話しかけていた。
それに対して小太郎は、
「いや、なに。何でもない。」
と、答えた。そして、リヒトがいた方を見て、
「何だ?あいつは?」
小太郎の本能はリヒトのことが眩しすぎて嫌になるほどの光を感じ取ったのだ。自分とは異なり
「何か違和感が。何だ?こう、人工的な物のような。」
「小太郎ー!早く行くぞぉ!」
まぁ今はいいか。
「あ~。了解~!」
そうして小太郎と慶一はここから去っていった。
そして、変わってカルデア一行は、
「ハァー、武道大会。中止かぁ。それは残念だったね。」
ロマンは立香に向けてそう呟いた。
「そうなんですけど。そうじゃないんです。李書文とオルタは不完全燃焼ですし、この特異点の事もあるし。ハァー。」
立香は完全に塞ぎ混んでいる。すると、
『あ~、ちょっといいかな?』
ダヴィンチちゃんから連絡が来た。
「どうしたんだい?ダヴィンチちゃん?」
『あっロマニかい?実はあのセイバー、クリストファー・ヴァルゼライドについて調べてたんだけど、余り情報が無かったよ。』
どうやらダヴィンチちゃんはヴァルゼライドさんの事を調べていたようだ。だけど余り?
「ちょっと待って!余りと言ったよね!何か有ったの?」
ロマンも感じたようだった。
『ああ。エミヤくんが
ええっ!