麻帆良 精霊魔術側集会所
「ふぁー、眠い。」
私は欠伸をし、目を擦る。何かといえば学園長に呼び出されたからである。しかも深夜0時子供はもう寝ている時間ですよ。ハァー、何で本当にこの方達は常識がないんですかね。問題は呼び出した本人がまだ来ていないということです。他の魔法先生と生徒は来ているのに。何でも私以外に今日ここに来た人を呼びに行っているらしいですけど。あれやっと来たか、
「皆すまん。遅れてしまった。これより集会を始める。アランくん自己紹介してもらえんか?」
「はぁ、わかりました。私はアラン・スプリングフィールドと言います。まだ10歳に満たないのに学園長に義務教育がこちらでは終わってないのに教師をさせられるところでした。議論の末学生として入ることになりました。嫌いなのは非常識な人です。よろしくお願いします。」
「アランくん、それは言わなくてもいいんじゃないかな?」
「ハッキリと言うべきです。私の人生に自分達の理想を押し付けないでください。これは他の皆さんもお願いします。」
「よし次はリヒトくん。自己紹介を!」
学園長の背後から軍服を着た青年が前に歩み出た。っ!あれ?誰かに似ているような?
「星辰アドラーより派遣されて来ました。
「えっ?聞いてないのじゃが?」
「資料に記載していましたがもしかして読んでないんですか?」
彼も大変ですね。この方達は自分の理想を他者に押し付け過ぎです。しかし・・・何でしょうか?呼ばれたような、
「アランくん。アランくん」
「何ですか?」
「考え事中ゴメンね?模擬戦して貰うことに成ったから。用意して!」
「ちょっと待ってください。何で私が戦うんですか?」
「実力確認だよ?聞いてなかったの?ほら用意して。」
そして私は今タカミチと向かい合っている。学園長が合図した。
「では、始め!」
「ほらアランくん先手はどうぞ。」
向こうは油断している。私は右手を通して大気中の魔力を集め、左手を通して地脈に溢れる気を集めて、
「では、行きます。右手に魔力!左手に気!混じれ!」
「なっ!それは!」
「感卦法!まず一発!貫け!
感卦の光が銀色に煌めき、剣のように形をなした。狙いは
「危な!」
咄嗟にタカミチは感卦法を使い瞬動で避け、無音拳で攻撃してくる。私は避けつつイメージを固めた。私の感卦法はタカミチのように拳というなの砲撃を撃つものではない。イメージを固め具現化させる。大気中に存在する膨大な魔力と地脈に溢れる膨大な気を際限なく取り込める私だから出来るものだ。
「展開せよ!
私の背中から本来存在しないフィンが展開され翼を形成した。
「なっ!君は!杖がなくても飛べるのか!」
「ふっ、面白い。」
「綺麗。」
感想はそれぞれ違うようだ。今は関係ない!
「喰らえ!乱れ撃つ!
100発の光の槍がタカミチに襲い掛かる。タカミチは無音拳で迎撃する。しかし数が多かったため全ては迎撃出来ずダメージを負っていた。だがそこで私は次の手を打った。
「これでトドメだ!
キーン
「あれ?ズレた?」
私のキックはタカミチの腹に向かって行ったが、タカミチが避けようと動いたため股間に撃中した。それを見た他の男の魔法先生、生徒達は咄嗟に股間を押さえた。そしてタカミチに向けて祈っていた。タカミチはキックの中り処が悪く気絶。締まらない終わりになった。
次はリヒトさんが戦うみたいだ。リヒトさんは乗り気じゃなかったけどあんまりにも学園長がしつこいのでいい笑顔になり了承した。リヒトさんの相手はさっきからちょこちょこリヒトさんを見ている金髪の少女。そして学園長の合図で戦闘が始まった。
「では、始め。」
「すみません。貴女に恨みは有りませんけど僕は全力で行かせて貰う!」
「来い!坊や!」
リヒトさんが持っているのは刀みたいな剣、セイファートと言うらしい。金髪の少女改め闇の福音ことエヴァさんは何も持っていない。リヒトさんが仕掛けた!
「はぁ!」
「遅い!」
僕の攻撃が避けられる。伊達に600年生きた吸血鬼はすごいな。
『何を勿体ぶっている!』
「ああ。そうだな。」
「(雰囲気が変わった?)」
何事にも本気で行かなければな!つまらない理由だが燃やせ! 赫怒の炎を!
「創生せよ、天に描いた星辰を――我らは煌めく流れ星 」
「愚かなり、無知蒙昧たる玉座の主よ。絶海の牢獄と、無限に続く迷宮で、我が心より希望と明日を略奪できると何故なにゆえ貴様は信じたのだ」
「この
「融け墜ちていく飛翔さえ、恐れることは何もない」
「罪業を滅却すべく闇を斬り裂き、飛べ
「勝利の光に焦がされながら、遍く不浄へ裁きを下さん」
「我が墜落の暁に創世の火は訪れる」
「ゆえに邪悪なるもの、一切よ。ただ安らかに息絶えろ」
「
燃える。燃える。体の表面が燃える。だからどうした。そんなもの気合いと根性さえあればなんとかなる!
「何なんだ!それは!」
「必ず倒す!勝つのは
エヴァンジェリンは触媒を使い、魔法を放った。彼女が使うのは氷系統の魔法。故にそれらは彼の身に届く前に蒸発する。
「くそぉ!リク・ラク ラ・ラク ライラック
封印されているエヴァンジェリンは今出せる最高の一撃を放った。対するリヒトは、
「
自らの炎を推進材とし、ロケットのごとき一撃を放った。両者の攻撃は拮抗している。
『その程度か?』
「まだだァ!」
「まだだ!もっと!そうだ!前へ、前へ!」
『流石だ
「うおぉぉぉ!貫けェ!」
炎を纏った両翼は
「私にもその光を!」
リヒトは彼女の手を掴み、
「良いだろう。共に目指そう!光のために。未来のために。自分以外の誰かのために!」
「ああっ!」
ここに光に焦がれた新たな光の亡者が生まれたのだった。
彼は彼女を連れてこの場所を去った。残られた魔法先生、生徒は先程の戦いを思いだし恐怖する者と彼のようになりたいと憧れる者といた。学園長及びタカミチは
テスト中に何をやっているのか。自分でもわかりません。でも書いてしまう。これは光の亡者(微)に成りかけてるのかなぁ?と思った。