俺ガイル×MAJOR   作:疎かなろあ

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今回はきりのいい所までと思ったので、少し短いです。またこの試合だけ別作品から1人、八幡の後輩として出てきます。

UA20000&お気に入り200件突破!皆さんありがとうございます!せっかくだから何か番外編でも書こうかな······




8話

《 side hachiman 》

 

俺たちは今、帝仁高校の校門前にいる。今日はいよいよ総武高校野球部(仮)の初陣だ。否が応でも気合が入ってしまうものだ。

 

吾郎「比企谷、まだ1人足りないけどどうすんだ?」

 

由比ヶ浜「そうだよ、ノゴロッチの言う通りだよ」

 

吾郎「の、ノゴロッチ?」

 

良かったな茂野。これで晴れてお前も『由比ヶ浜のあだ名被害者の会』に所属出来るぞ。

 

吾郎「まぁ、なんでもいいけどよ。それよりなんて言うんだろうな?この、前にもこんな感じで別の誰かに呼ばれたような······」

 

ノゴロー君、それはデジャヴって言うんだよ。それから安心して、今後もある予定だから。

 

八幡「助っ人の件だが、先生に聞いたところ許可は得れた。のでそろそろ来るはずだ」

 

「比企谷せんぱーーい」

 

ほら聞こえてきた、頼もしい後輩の登場だ。なんか女の人と一緒だけど。なんか見覚えあんな。

 

吾郎「比企谷、助っ人呼ぶって、お前清水と知り合いだったのか?」

 

八幡「俺が呼んだのは茶髪のチビの方だよ」

 

大河「チビとは失礼な。これでも先輩が引退してから伸びたんですよ」

 

八幡「どうせミリ単位だろ」

 

大河「············ほっとけよ············」

 

そう、俺が呼んだのはシニアの後輩、清水大河君だ。

 

薫「大河の先輩って比企谷だったのか。それに結衣ちゃんも一緒なの?」

 

由比ヶ浜「うん!私、野球部のマネージャーなんだ!それより薫ちゃんはどうしたの?」

 

これが噂の薫ちゃんか。確かに茂野や由比ヶ浜から聞いてた感じの人だな。うん、そういやクラスメイトだね。今思い出した。

 

薫「私か?私はこいつ弟なんだけど、帝仁の場所分かんないっていうからついてきたんだ。それに久々に本田の試合も見たいしな」

 

そういってつまみ上げられる大河。なんか家で飼ってるカマクラみたいだな。

 

雪ノ下「本田とは?」

 

吾郎「俺の旧姓なんだよ」

 

雪ノ下「それは······、ごめんなさい。無神経だったわ······」

 

吾郎「別に構わねぇさ。それより清水、そう言えば······」

 

そういって茂野は清水さんと話し始めた。······そろそろ入りませんか?

 

「おはようございます!総武高校の皆さんですね。こちらへどうぞ」

 

結局、帝仁の部員に促される形で俺たちは足を踏み入れたのだった。

 

 

 

 

――― ――― ―――

 

 

 

俺と茂野が平塚先生と一緒に向こうの先生のところに挨拶に行くことになった。大河も問題なく部員達と関われているようで一安心だ。

 

監督室に着くと中には金髪碧眼の男性が座っていた。そして······

 

平塚「やまちゃん!」

 

山田「しずちゃん!」

 

平塚先生と硬い握手をしたのであった。

 

唐突に起きた出来事に、俺も茂野も反応できなかった。むしろしたくなかった。

 

唖然としている俺と茂野に平塚先生が説明してくれた。

 

平塚「こちらの山田先生は私の中学以来の友人でな。今回の試合も彼のおかげで執り行われる」

 

俺と茂野がおはようございます。と挨拶をすると

 

山田「oh、貴方達が比企谷君とノゴロー君ですか。今日はよろしくお願いします」

 

そういって、手を差し出してきた。なんというか見た目通りフランクだな。そして隣の茂野は自分がおかしな呼び方をされたことに違和感を持ってほしい。

 

山田「今日はわざわざお越しいただいたのに、レギュラーでなくすいませんね」

平塚「いやいや、無理を言ってるのはこちらなんだ。試合をしていただけるだけで有難い」

 

山田「そういっていただけるなら何よりですよ」

 

まだ平塚先生は山田先生と話すらしい。先に戻っていてくれと言われた。

 

「「「比企谷さん!」」」

 

びっくりした。誰かと思ったらシニアの後輩達だ。俺は茂野に先に戻るように伝えた。

 

八幡「おう、お前らか。今日はよろしく頼むな」

 

後輩A「いえ、比企谷さんと出来るなんて嬉しいです」

 

八幡「そうか、ありがとうな。今日は大河も来てるんだ」

 

後輩B「清水も······。ほんとにまじでやんなきゃ勝てないかも······」

 

八幡「大人げないかもしれんが、俺は勝ちに行くぞ?それに蔵座も帝仁に来てたのか」

 

プロテクターをつけているこいつは蔵座直哉。一つ下だが俺たちの代でもレギュラーのキャッチャーだった。

 

蔵座「ええ、自分は怪我をしてたので公立に行こうと思っていたのですが、ここの山田先生に拾われまして」

 

八幡「そうか、お前がキャッチャーとか簡単に点は取れなさそうだな」

 

蔵座「そうだといいですけどね。うちの先発は軟式出身ですが、いい球を投げますよ。ただ、性格に難がありますけどね」

 

八幡「そうか、まあお互い頑張ろうぜ」

 

そういって俺はベンチの方に戻った。ちなみに三塁側ね。

 

雪ノ下「遅かったわね」

 

八幡「ああ、後輩と話してたんだよ」

 

雪ノ下「意外ね。貴方って後輩には好かれるタイプなのかしら?」

 

八幡「知らねーよ。俺が知りてーわ」

 

後輩というワードを聞いて、俺の脳裏にはあざとい後輩が浮かんでしまった。大分毒されてきたな······。

 

雪ノ下「まあいいわ。貴方も軽くアップして、キャッチボールに混ざりなさい」

 

八幡「それもそうだな」

 

俺はグローブだけ持ってレフトの方に駆け出した。

 

 

 

 

――― ――― ―――

 

 

 

 

茂野「よし、じゃあオーダーを発表すんぞ」

 

キャッチボールも終わり、シートノックが近づいてきた。その前にオーダー交換があるため、だいたいはこの段階でオーダーが発表される。

 

そしてうちのオーダーは······

 

 

 

 

 

――― ――― ―――

 

一番 ショート 清水

 

二番 サード 戸塚

三番 セカンド 比企谷

 

四番 ピッチャー 茂野

 

五番 キャッチャー 田代

 

六番 ファースト 材木座

 

七番 レフト 山本

 

八番 センター 高橋

 

九番 ライト 野口

――― ――― ―――

シートノックも終わり、もうすぐで試合が始まろうとしていた。平塚先生も帰ってきている。雪ノ下にはスコアを頼んだ。由比ヶ浜にはアナウンスを頼んだ。

 

審判が出てきた。そろそろだな······

 

審判が声をかけ、両チームともホームを中心に一直線に並ぶ。

 

向こうの選手が帽子を着けろと指摘をされた。

 

「プレイッ!」

 

そして俺たち総武高校野球部の初試合は始まった。

 




次回の投稿は1月9日(月)00:00の予定です。
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