俺ガイル×MAJOR   作:疎かなろあ

6 / 25
本年最後の投稿となります。来年もどうか宜しくお願いします。それでは皆さん良いお年を。

UA15000&お気に入り150突破!いつの間にかお気に入り100件突破してました······。皆さま本当にありがとうございます!


6話

《 side hachiman 》

 

今日も朝学校へ向かっていると茂野に出会った。一緒に行こうと言うから俺は自転車を降りて、茂野のペースに合わせて歩いた。茂野とは野球の事で話すことが尽きないからいい。材木座とはいつの間にか今期の深夜アニメの話になってるし、戸塚はテンション上がりすぎて何話したか覚えてないし。

 

そんなこんなで歩いていると野球部の話になった。

 

吾郎「今日は田代って奴のところに行こうと思う」

 

八幡「おう、そうか。で奴のクラスは?」

 

吾郎「······知らん」

 

八幡「はぁ······、じゃあどうやって行くんだよ」

 

吾郎「平塚先生に教えてもらえんだろ」

 

八幡「俺も聞いたけど担当してないからわからないってさ。ほかの人に聞こうにも最近はそういうのも厳しいらしくてな」

 

吾郎「じゃあどうすんだよ、片っ端から回るか?」

 

八幡「いや、彼女なら知ってるだろうと言われた」

 

吾郎「彼女?」

 

そう······、あいつとは全知全能を司るウィ〇ペディアさんに負けず劣らずの知識を持つ氷の女神。彼女の名は······

 

 

 

 

――― ――― ―――

 

 

 

 

 

 

八幡「彼女こと雪ノ下雪乃さんだ」

 

雪ノ下「比企谷くん?なにやら貴方の脳内で小馬鹿にされた気がしたのだけど」

 

そう、平塚先生は氷の女神こと雪ノ下雪乃を頼ることを勧めた。なので俺たちは放課後奉仕部の部室に向かった。途中由比ヶ浜に今日は部活に行かないことを雪ノ下に伝えて欲しいと言われた。三浦たちとお出かけなのだろう。

 

そして部室に着くと既に雪ノ下はいた。確かにこいつなら学年どころか学校中の生徒の顔と名前を知っているかもしれない。あっ、俺のことは知らなかったとか言ってましたね······。ユキペディアさんでも知らない俺とかマジすげえ(白目)

吾郎「雪ノ下、田代って奴のこと知ってるか?」

 

雪ノ下「田代くん?一応クラスだけならわかるわよ」

 

なぜ知ってるのか?とは聞かない。俺は同じ過ちを二度繰り返さない男なのだ。

 

吾郎「なるほど、この時間ならまだいるかもな。よしじゃあ行くか!」

 

八幡「おう、いってらっしゃい」

 

吾郎「おう······、って待てや!お前は行かねーのかよ」

 

 

八幡「お前、俺が初対面のやつと話せると思ってんのか?隣で赤べこのようにうなづくことしか出来んぞ。それなら俺はここで紅茶を飲みながら、パワ〇ロのサクセスをする。天才厳選も楽じゃないぜ」

 

良個体が出た時に限って出でくるダイジョーブ博士。今までの努力が泡になる方が確率的に高いのにどうしていつも手術をしてしまうのだろうか。

 

吾郎「たくっ、あっ、······まぁいいやとりあえず俺1人で行ってくるからここで待っててくれ」

 

八幡「あーい」

 

変な間があったが気にしない特に気にしないで俺は茂野を送り出した。

 

戸塚や材木座など奉仕部を訪れる可能性のある面々は今日は揃いも揃って用事があるみたいだ。別にわざわざ報告しなくてもいいのにと、戸塚以外に思った。戸塚以外に。

 

なのでのんびりゲームをしながら、雪ノ下と時々話していると、部室のドアが控えめに開かれた。

 

 

 

 

「あ、あの······野球部のヒキタニさんていらっしゃいますか?」

 

 

 

 

――― ――― ―――

 

茂野の野郎······、やけに簡単に引き下がると思ったらこういう事か。あいつ勝手にここを野球部の窓口にしやがった。しかも受付嬢は俺。せめてこのすばのようなおねーさんたちが良いよね。

 

俺は雪ノ下に紅茶のお代わりをお願いした。彼にも聞いたがいらないらしかった。

 

というか俺はヒキタニではないのだが、突っ込むのもめんどくさいのでやめておくか。それに······

 

八幡「あー、えーと、野球部に入りたいの?」

 

モブ男「あっはい。何か部活してみたくて、中学でもやってたんで······」

 

そこで目線が雪ノ下の方にチラッと目が向くのを俺は見逃さなかった。そして俺の方に目線を戻すとがっかりというか残念そうな顔になった。なるほどね。

 

八幡「あっそう。でも俺たちそれなりにしんどいこともやるよ?別にそんなお遊びクラブじゃないぞ?ついてこれんのか?」

 

モブ男「あ······、そうなんですか。すいません、もう少し考えてきます」

 

八幡「おう、すまなかったな」

 

そういってどこの誰だかわからない男子生徒は出ていった。

 

雪ノ下「比企谷くん、彼を入部させなくていいの?」

 

八幡「いいんだよ。別に素人でもなんでもいいんだが、やるからには真剣にやって欲しい。なによりあいつは野球より可愛いマネージャー目当てだったしな」

 

雪ノ下「可愛いマネージャー?それって私と由比ヶ浜さんのこと?」

 

八幡「即答かよ······。まぁお前は紅茶を入れていてわからなかったろうが、チラチラ見てたぞ。で、俺の方も見るとがっかりしたような顔になったしな。何を勘違いしてんだか」

 

雪ノ下「でも誰が?私たちがマネージャーをするなんて限られた人しかいないのに······」

 

八幡「俺たちの関係を知っていてなおかつ、俺たちに対して良くない感情を持っているもの。そんなのあいつしかいないだろう?」

 

雪ノ下「そう······また彼が······」

 

八幡「だろうな。あいつの本性を知ってるのは千葉村からの一連の出来事の顛末を知っている奴だけだ。それ以外の奴らにとっては未だに学園の王子様だからな。噂くらい簡単に広められんだろ」

 

雪ノ下「······ごめんなさい。また彼と私のことで迷惑をかけてしまって······」

 

八幡「べ、別にお前が謝ることでもねーだろ。それにあんな奴とお前が一緒にいるとこなんてみたくねーしな」

 

雪ノ下「比企谷くん······」

 

やべー!超はずいんですけどっ!ラブコメの波動を感じる。ラブコメ神よ、貴様生きていたのか?世のリア充どもは毎日こんなことしてんのか(してません)ちょっと尊敬するわ。マジリスペクトっすわ。あっ、やっぱリア充は許さない。そう、絶対にだ。

 

少し浮ついた空気の中、何か話そうとしているとまた部室のドアが開かれた。

 

「あっ、あの野球部のヒキタニさんていらっしゃいますか?」

 

わぁお、これがデジャヴですか······

 

 

 

 

――― ――― ―――

あれから三十分が過ぎようとしていた。今のところ真面目に野球をしたいというのは1年の仲良し3人組だけだった。一応経験はあるらしい。しかしそれ以外に来たやつははすべてダメ。どうしてこうも男は欲望に忠実なのかねぇ。あっ、俺も男だわ。あっ、またドアが開かれた。もう勘弁してくれ······

 

吾郎「ただいま」

 

八幡「お前は絶対に許さん」

 

吾郎「ど、どうしたんだよ······」

 

雪ノ下は帰ってきた茂野に紅茶を出そうと準備し始めた。そして俺は茂野が不在のときにあった出来事を伝えた。多少の肉体言語と共に。

 

吾郎「わ、悪かったって。それよりもいい話があるんだ」

 

八幡「お前、多少の成果で俺の機嫌が治ると思うなよ」

 

田代の件をあいつに投げっぱなしにした奴の吐くセリフでは無いことは理解してるが、やはり納得いかん。

 

吾郎「聞いて驚け、なんと練習試合が組まれたぞ」

 

八幡「練習試合?」

 

えっ、ちょっと部員足りてないんですが······

 

 

 




次回の投稿は1月2日(月)00:00の予定です
感想、評価お待ちしております


また、前回ヒロインアンケートに参加してくださった方々ありがとうございました。今後の参考とさせて頂きます。
ちなみに1位はいろはでした。いろはす〜
追記 アンケートは締め切りました

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。