では、どうぞ
ついにゲーム当日になったわけなのだがその場所は
「本当に島が浮いてんだな」
イッセーの呟きのとうりアガレス領にある空中都市"アグレアス"冥界の観光地の一つとして有名な都市だ。何で浮いてるいるのかはアジュカ様とその眷属か調べてるらしい。
今俺たちはアグレアスに行く手段の一つであるゴンドラに乗っている。
いや~いい景色だ。だから乗ってんだがな。
ちなみにソーナも今日ゲームだったりする。相手はアガレス家の次期当主の"シーグヴァイラ・アガレス"だったな。向こうにも頑張ってほしいぜ。
後ろじゃアザぜルが何か説明してるが知らん!どうせ場所を決めるのがどうこうとかだろ。すると一つ気になることを言い出した。
「テロについて警戒してるだろうが大丈夫だろ」
「なんで言い切れるんだ、アザぜル」
俺が訊くとアザぜルは頬をかいた。
「ヴァーリから連絡がきた。あいつ曰く"俺も今回のゲームには注目してる。邪魔はさせんさ"とのことだ」
なるほどね、ヴァーリが
「曹操だってヴァーリたちを相手にはしたくないだろ来ない確率が高いが万が一の時は」
アザぜルが言いながら俺を見る
「わかってるよ。妹の晴れ舞台だ、邪魔はさせねぇよ」
「ということは兄様は…」
「すまんなリアス、もしかしたらゲームを見れんかもしれん。だが信じてるぞ」
そんなことを喋っていると空中都市にたどり着いたのだった。
俺はゴンドラから降りてすぐにみんなと別れた。俺は今回会場警備なのでね。まだ開始まで時間があるから今は観客誘導が仕事だ。
早く始まってほしいな。なかなか面倒だ。
それからも何事もなく時間は過ぎていき六時間は経ったな。そろそろ始まるはずだ。今のところは何もないが、
『わぁぁぁあぁぁぁぁ!』
外にも歓声が聞こえてきた。始まったのか。
俺が思うと神経を研ぎ澄まし警戒を続ける。
ゲームが始まって数時間が経ったころ、俺を霧が包んできた。
霧が晴れて視界が回復すると見た目はスタジアム前だが今まで聞こえた歓声が聞こえなくなった。
それと同時に人影を確認する。
「お前かよ。まったくお前も結構バカなのか?」
「俺としてはあなたに用があったのでちょうどよかっただけですよ。リッパー」
曹操だ。そして曹操を中心に複数のアンチモンスターもいるな
「いいぜ、来な…」
俺がナイフ構えた瞬間
「言ったはずだ。邪魔はするなと」
俺の横に白い鎧を纏ったやつが来た。てか今の声にその鎧は…
「ヴァーリか。マジで来るとは」
「意外か?俺は自分で言ったことは曲げないさ」
「あっそう」
俺とヴァーリが喋っているが曹操はヴァーリが来たことにたいして反応しないな。承知のうえか
「ヴァーリ、他の連中は?」
「今頃他の英雄派とやりあってるだろう」
「なるほどね」
他のところにもいるってことか
「で、どうする?アンチモンスターか曹操か」
「俺としては曹操とやりたいがあちらはリッパーをご所望のようだぞ」
「じゃ、俺が曹操をやるかな。ヴァーリはアンチモンスターを片付けたら他の場所に行ってくれて構わんよ」
「そのつもりだ」
そう言うとヴァーリは構えアンチモンスターを狩っていく。立場的にはテロリストに助けてもらうってのもどうかと思うが今は仕方ない。いい加減俺もやりますかね
「待たせたな、やるか。曹操」
改めて両手にナイフを逆手に構え直すと曹操も槍を構えた。
一瞬の静寂そして…
フッ!
今回は向こうから来たな。珍しく一直線に突っ込んできた奴の槍の突きを体捌きで避ける。そのまま一撃いれようと右手のナイフを振るが向こうも姿勢を低くすることで避ける。曹操は槍を引っ込め左から薙ぐように攻撃を仕掛けてくるが、今度は左手のナイフで防ぎ右手のナイフで攻撃していく。だが槍で防がれそのまま攻防を繰り広げていく。俺がナイフを振れば槍で防がれ、奴の槍の攻撃を俺も防いでいく。そんなことを数分いや数秒程かもしれないが続けていく、俺は一度ナイフを大剣に変え大きく振りわざと奴に避けさせ距離をとらせる。
ホントにやりにくい奴だな。
「やりにくいと思っただろ」
「だったら、何だ」
心を読みやがって
「いや、こちらとしてもやりにくい相手だなと思ってね」
「はいはい」
何かイライラしてくるなまったく。距離的には十五メートルくらいだな。だったらこれで!
俺はブレードを展開し飛ばしていく。
カンッ!カンッ!
防がれてるがそれでいい!
俺は間髪いれずにブレードを飛ばしていき曹操が防御に集中させる。そして俺は奴を半円に囲むようにブレードを展開する
「これは!?」
「展開出来るのは自分の近くだけじゃぁないんだぜ」
俺がそう言った瞬間ブレードを一斉に射出する
ドォォォン!
イッセーやゼノヴィア程じゃないが爆発が起きるレベルの火力か…
煙でよく見えないが曹操の気配は感じるぞ。そこにヴァーリが戻ってくる。
「終わったぞ、リッパー」
「ヴァーリか助かる」
「それでは俺はあいつらと合流する」
「りょーかいだ。次も敵じゃないことを祈るぜ」
「そうか?俺としてはあんたとも戦いたいが」
「はいはい」
「まあいい、ではな」
そう言うとヴァーリは飛んでいった。
「やれやれ、驚いたな」
曹操の声を聞いて改めて煙の方を見るがいたいた。煙が晴れてよくやく見えた。
「いい感じだったろ。血まみれじゃないか」
「いい攻撃だった。だが滅びが弱いな」
あっさり弱点を見抜きやがって…そのとうりだが
俺がブレードを展開するとき近ければ近い程滅びは強くなるが今回のあれはかなりの距離があるし実戦で使えるがまだ練習中のものだからな余計弱い。だから爆発させてるんだがな。
「まぁいい、続けよう」
そう言うと曹操は再び槍を構える。
今度はこっちから行くぜ。俺は騎士としての能力で速度が上がってるんでね使わなきゃ損だろ。
奴は俺をしっかり見えてるな。俺はそれを確認すると突っ込んでいく。曹操はそれに合わせて槍を振ってくるが俺はその瞬間に速度を落とす。
ブン!
速い俺に合わせた曹操の槍は遅くなった俺に当たらず空を斬る。その隙に俺はナイフでバツ字に曹操を斬るが連続では斬らずにそのまま距離をとる。
今の変な手応えだったな。
よく見ると曹操を薄く霧が覆っている。
てことはゲオルグとかいう霧使いもいるのか?
「流石リッパーと恐れられた悪魔だ。今のは死ぬかと思った」
ちょっとだが血が出てるな。防がれてたかやっぱり
「そのまま逝ってくれたら楽なんだがな」
「そう簡単には逝かない、いや逝けないさ」
俺の言葉に曹操はそう言ってるが、いい目をしてやがるなまったく。
俺が改めて構えるが曹操は構えない。
それを俺が怪しく思っていると
「時間か。まぁいい」
「時間だと」
「他の構成員も限界、俺もいい経験になった。ここまでだ、リッパー」
そう言うと曹操の横にゲオルグが来ていた
「ッ!?逃がすかよ」
曹操に向かうが曹操の持つ槍から光が発生し俺の視界を奪い、体にもダメージを与えてくる!
くそ!流石聖槍の光だ!結構痛い!
俺はそう思いながらも構わず突っ込んでいきナイフを振るが少し遅く転移を許してしまった。
「あー!くそ!」
俺が地団駄を踏んでいると再び霧に包まれるとすぐに少しずつ霧が晴れていき元の場所に戻された。
スタジアムから歓声が聞こえないがしっかり戻ってこれたのか。にしてもゲームは終わったのかな?
「よう、リッパー」
「何だアザぜルか。実況は?」
「終わったよ………リアスの勝ちだ。イッセーも新しい力に目覚めた」
「そうか。終わったか……」
「残念だったな。見れなくてよ」
「いいさ」
「それとイッセーはリアスに告白したぞゲーム中にな。今度改めて二人きりの時にやるだろ」
「前言撤回。見たかったわ」
「ドンマイ」
俺はアザぜルの話を聞いて心底後悔した。だってなぁ?告白だよ?妹が告白されたんだよ?
にしてもみんなの前でか……また明日の冥界の朝刊が楽しみだわ
何か十巻がもう終わってしまいそうなことに書き終わってから気づいた作者でした。
誤字脱字、アドバイス、感想などよろしくお願いします