あれからセラと別れ、アザゼルに詳しいことを聞いたのだか、まだ深くはわからないそうだ。
「とにかく、イッセーたちにはこのまま修学旅行を楽しんでもらおう。出来れば俺たちだけでどうにかしたい」
「わかってるよ、アザゼル」
そんな事を二人で話してから別れるのだが、俺には仕事があるんだよな。
俺は今階段の踊り場にいる。理由は、
「ゲッ!シドウ先生!」
「よ!イッセー!大人しく部屋に戻る?それとも力ずくで戻される?さぁ!どうする!」
イッセーだ。学園でも変態として知れ渡っているこいつは、必ず女子生徒の風呂を覗くだろう。ということで、ここで待ち伏せてた訳だ。マジで来ると思わなかったがな。
「相手がシドウ先生でも俺は!」
スゲェプレッシャー放っているのだが、
「そういうのは実戦でやれよ!」
「スケベ根性なめるなぁぁぁ!」
そうやって突っ込んで来るが、
「まだまだあまいな…」
瞬間的にイッセーに関節技を極め取り押さえた。
「シドウ先生!ギブです!ギブアップです!」
やれやれだぜまったく。
俺が息を吐いていると、誰か来たようだ。
「よ!元気そうだな!」
「なんだ、アザゼルかどうした」
「魔王少女様が呼んでるぜ」
セラが…てことは。
「何かわかったのか」
「本人に聞け」
そう言ってアザゼルは手招きしてくる。いい加減イッセー離してやるか。
「イッセー、お前もだ」
「俺もっすか!?」
アザゼルに呼ばれ驚いてるが、俺だけを呼びにきたなら、ここに来ねぇだろ?
その後、イッセーたちリアス眷属とイリナと共にアザゼルの先導で歩いてこと数分。
「料亭の『大楽』ここにレヴィアタン様がいらっしゃるんですか?」
イッセーがそう言ってるがここってセラが行きたいって言ってた場所だったな。
「とりあえず、行くぞ」
アザゼルの言葉と共に俺たちはその料亭に入っていく。
さらに歩くこと数分。
ようやくセラがいる個室に到着した。戸を開けると、そこには、
「ハーロー赤龍帝ちゃん!リアスちゃんの眷属のみんな!久しぶりね☆」
着物姿のセラが!デートとかの時ならかわいいとか言っちまうのだろうが、今は状況が状況だ。
「ん?生徒会もいるのか」
「なんかすいませんね!」
「いや、そんな意味じゃないんだが…」
いやはや、言葉選びってムズいな。
「それは置いといて、"マスター"状況は」
みんなの手前セラのことは"マスター"と呼んでおく、まぁ俺眷属だしな。
「うん。どうにも大変な事になってるのよ」
「大変な事、ですか?」
嫌な予感しかしないのだが。
「どうやら京都の妖怪の御大将が行方不明らしいの……」
マジかよ!それってかなりヤバイんじゃないのか
「イッセーたちが襲撃されたのは………」
「おそらくそういうことでしょうね」
セラが俺の呟きに反応してくれが、このタイミングってことは
「アザゼル、犯人はやっぱ…」
「あぁ、
だよな。ここでもテロリストかよ!
「たく!こちとら生徒だけでも大変だってのによ!」
芸者に舞妓がって言ってなかったか?ここでも酒飲んでるし……。
「とりあえず今回の事は協力してくださる妖怪の方々と当たるつもりよ」
セラがそう言うが、
「俺たちも動きます、アザゼル!聞いてるか!」
「あぁ、聞いてるよ~、たく!」
酔い始めてるなこいつ。
「はぁ……とりあえずイッセーたちは旅行を楽しんどけ」
「いいんですか!?俺たちも協力を…」
俺の意見にイッセーが反論するが、
「いいんだよ!人生一度の修学旅行だぞ?今回は大人がどうにかする。まぁ、最悪の場合はお前らに頼るがな」
そうならない事を祈るけどな。
「そうよみんな☆ここは私たちに任せて☆」
セラもそう言う、こいつが一番楽しんでる気がするが、
「マスターもこう言ってる。だから、な?」
「わかりました」
ようやく折れてくれたか。よし、それでいい。
「ほんじゃ、お前らは食うもん食ったら部屋に戻れよ」
「「「「「「はい!」」」」」」
俺の言葉に返事をしてみんな食っていくが、お前ら、さっき飯食ってたよな!?どこに入ってるんだよ!
食事中にイッセーが
「ところでシドウさんとレヴィアタン様ってどういう関係なんですか?」
なんて訊いてきたから
「「恋人だぞ(よ)」」
と返したせいで、しばらく混乱が生まれたのは別の話だ。
……別に変じゃないよな?眷属と恋仲なんてさ。
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