あれからも部屋にいた連中は騒ぎまくってた訳だが、こいつら仲いいだろ!まったく!俺はポツンと一人だったぞ!
「よし、待たせたな。ヴァーリ、イッセー、それとソーナ・シトリーの兵士くん……」
「匙ですよ、先生!覚えてください!」
「わかったよ。じゃあ、匙、来てくれ」
今呼ばれたメンバーは転移魔法で何処かに消えていった。
翌日の朝、再び地下の一室に集まった俺とリアスたち、ソーナたちは、学校を休んでいる。作戦が近いから仕方ないさ。するとロスヴァイセが何かをイッセーに手渡した。
「イッセー、何だそれ?」
「さぁ、俺もよくわからないんですけど……」
「それは"ミュルニル"のレプリカだ。それには神の雷が宿ってる。こんなもん隠し持っていたとは、恐れ入るぜ」
アザゼルがそう言うが、
「パッと見はちょっと飾りが豪華な普通のハンマーですけど…」
確かにそうだ。
「オーラを流してみてください」
ロスヴァイセに言われイッセーが魔力を流すと、
カッ!
うお!まぶし!一瞬の閃光が俺の視界を奪う!光が止み、目が回復したところで、確認してみると、
ズドン!
先ほどただのハンマーだったものが、身の丈を越すほどの大きさに!てかイッセー重さに耐えれてないぞ!魔力込めすぎだろまったく。
「イッセー、魔力を抑えろ」
俺が言うと、
「はい、やってみます!」
すると少しずつハンマーが小さくなっていった。それでも重そうにしているがな。
「
アザゼルの言葉と同時に、イッセーが力を抜いたので、ハンマーは元の大きさに戻った。
「どうだ、リッパー。お前も持ってみるか?」
アザゼルが聞いてくるが、
「やめとく、本番で使わないものをやったって意味がないからな」
俺がそう返すと
「そうか…」
なんで少し残念そうなんだ!
その後、アザゼルが預かったという伝言をヴァーリチームに、正確には美猴に伝えたところで
「よし、作戦を確認する!」
作戦確認が始まった。
数分後、ようやく、終わった。
とりあえず、俺はリアスたちとフェンリルの相手ね。ロキはイッセーたちに任せる。それとさっき匙がアザゼルに連れてかれたんだが、短い付き合いだったが、いい奴だったよ。
準備中、リアスと共にイッセーのミュルニルについて確認していた。
「大分慣れたか?イッセー」
「はい!どうにか」
「なら、いいのだけれど」
三人でそんな事を話していると、部屋に転移魔方陣が現れた。これはグレモリー家のものだ。ということは……。
「お嬢様、シドウ様、対フェンリル用の鎖"グレイプニル"についての書類です」
「ありがとう、グレイフィア」
「助かるぜ」
リアスと俺が礼を言ったところで、
「あ、あの一つ聞きたいことがあるんですが…」
イッセーがゆっくりと挙手していた。どうしたんだろうか。
「あら、何かしら、イッセー」
「朱乃さんとバラキエルさんについてです…」
なるほどな、だったら。
「俺も詳しく知らないからな。聞かせてくれ」
リアスとグレイフィア義姉さんは、目を合わせてから話始めた。
話を聞き終わって、俺とイッセーは何とも言えない感じになってしまった。
朱乃副部長の母親、そしてバラキエルに関しての話。あそこまでとは思わなかった。
朱乃副部長が堕天使を嫌う理由、少しわかったが、朱乃副部長の本心はホントに憎しみだけなのか?
その後一応アザゼルにも聞きに行ったんだが、
「俺が全部悪いのさ…」
って返された。そう言われるとどうしようもないのだが
。だからなのか?アザゼルがいつも朱乃副部長のことを心配しているのは。
俺は少し気分が沈んでしまったが、切り替えてその後も準備を進めていった。
誤字脱字、アドバイス、感想などよろしくお願いします