今回は長くなってしまいましたが、最後までよろしくお願いします。
では、どうぞ!
家族旅行を終えた俺、シドウ・グレモリーは再び冥界に来ていた。何でも俺に会わせたいヒトがいるんだとか。
まぁ、俺だけでなく、イッセーも呼ばれているんだがな。
「シドウさん、その、俺たちに会わせたいヒトって誰なんでしょうね?」
「さあな。タイミング的に、面倒なことに変わりはなさそうだが………」
待合室に通された俺とイッセーはそんな事を話していた。俺とイッセーだけってことは
俺がここに呼ばれた理由を考えていると、イッセーが訊いてきた。
「それで、シドウさん。旅行はどうでしたか?」
お土産は渡したけどあまり話していなかったからな、そりゃ聞かれるよな。
「なかなか楽しめたよ。途中で色々とあったが、そのおかげかもな」
と、返しておいた。実際楽しかったからな。あの黒ずくめの集団がいなけりゃ、もっとゆっくり出来たと思うが………。
旅行のことを思い出していると待合室のドアが開いた。
「シドウ様、イッセー様、お待たせしました」
義姉さんが礼をしながら俺たちに言う。義姉さんが来たってことは、やっぱり大事なことなんだろう。まぁ、兄さんに呼ばれた時点で覚悟はしていたけどな。
「よっしゃ、行くぞ。イッセー」
「はい」
俺とイッセーは立ち上がり、義姉さんの先導で進んでいく。それにしても、魔王領に来たのは久しぶりだ。最近は人間界にしかいないからな。
何てことを思いつつ、歩くこと数分。ある部屋の前に到着した。そして、そこには兄さんとセラが。
「シドウ、イッセーくん。待っていたよ」
「シドウ、この間ぶりね☆」
2人があいさつをしてくれた。たが、セラよ。イッセーにも何か言ってやれよ。イッセーも苦笑いしてるじゃねぇかよ。
「久しぶりだな、兄さん、セラ」
「お、お久しぶりです!」
俺に続いてあいさつをしたイッセーは、魔王2人を前にして少し緊張気味だ。魔王様を前にする状況に慣れている俺がずれているのか?
何てことを思ったが、特に気にせず兄さんに訊く。
「それで、会わせたいヒトってのは?かなりの重要人物と見るが」
兄さんは頷く。
「ああ、中にはアザゼルとアジュカもいる」
なるほど、アザゼルも来ているんだな。また同盟でも結ぶのか?それなら俺とイッセーを呼ぶ理由がないか。アジュカ様もいるってのが事の重大さを教えてくれる。
「とりあえず、中に。話はそれからだ」
兄さんはそう言うとドアノブに手をかけ、ゆっくりと扉を開ける。まず兄さん、セラが入り、俺とイッセーがそれに続く。義姉さんはここまでのようで俺たちが全員部屋に入るとドアを閉めた。
部屋の中央には部屋を2つに分けるように長机が置かれ、手前側にはアザゼルが座り、アザゼルを挟むように兄さんとセラが座る。俺はその隣に、イッセーは兄さんの隣に座った。
俺たちと対面するように座るのは、アジュカ様と青光する黒髪の少年とサリーを身に纏った男性だ。少年は端整な顔立ちをしている。俺がじっと見つめていると、その少年と目があった。その瞬間、警戒を最大にしておかないといけないと理解した。目の前の少年は『別次元』すぎる。それほどまでの神性を纏っているのだ。ふと見れば、イッセーも小さく震えているようだ。
少年が小さく笑いながら、俺たちに言う。
「へぇ……初めて見るけど、噂通りの面とそうでない面が見えるね。とはいえ、遅れながら賛辞を贈らないと。上級悪魔昇格おめでとう、赤龍帝」
イッセーに拍手を贈る少年。
「そして、活躍は聞いているよ。シドウ・グレモリー」
俺にも言葉をくれる少年。なんか、神性が強すぎてありがたいと思えてしまう。
もう1人の男性も強力な神性を纏って、覇気を放っている。長い黒髪、ガタイの割に透き通るほどの白い肌を持ち、サリーを身に纏っている。眼光も鋭く、イッセーに視線を合わせる。
「ほう、これがアポプスを倒した『
品定めをし、合格したような、そんな感じの口ぶりだ。次に男性は俺にも視線を合わせてくる。
「そして、ハーデスを討ち、冥府を
二つ名がなくて悪いね。あんまり重要に思えなくてな。
2人の言葉を聞いて、俺が疑問符を浮かべているとアジュカ様が言った。
「イッセーくん、シドウくん。このお方がキミたちに会いたいとおっしゃられたものだから、今回この場を用意させてもらった」
アジュカ様はそう言うと、少年を紹介しだした。
「シヴァ様だ」
「「………ッ!?」」
ま、マジかよ!?
強豪揃いの神の中でも別格。グレートレッド、オーフィスを抜かせば全勢力最強と呼ばれる破壊神!もしかして、トライヘキサとの決戦の時にアジュカ様が会っていたヒトってこの神様か!
俺は驚愕すると共に納得した。万が一、トライヘキサが異世界に行くまでなっていたら、このヒトが止める手筈だったのだろう。アザゼルが言っていた保険とは、つまりこの神様か。
俺がそこまで思慮していると、シヴァ様がニッコリと微笑みながら言ってくる。
「はじめまして、赤龍帝、シドウ・グレモリー。僕はインドの三柱神の
と言うシヴァ様。長い付き合いになるのか……。これからも大変そうだな。
「よろしくお願いします」
「よ、よろしくお願いします」
俺とイッセーはとりあえず礼をする。破壊神とも知り合うとは、人生わからんね。
次にサリーを身に纏った男性が言う。
「私はマハーバリという。お初にお目にかかる」
マハーバリ、
そのマハーバリが言う。
「特にシドウ・グレモリー、貴殿とは会いたいと思っていた。邪龍戦役での活躍は耳にしている。私も貴殿と共にトライヘキサと打ち合いたかったぞ」
「それはどうも……」
として返せない。トライヘキサと打ち合いたいって、バカじゃないの!?打ち合ったからわかる。あんなの命がいくつあっても足りないわ!
心のなかでツッコミをいれるが口には出さないでおく。それにしても、このヒトたち、俺たちに何の用が?
俺がそんなことを考え始めると、シヴァ様がイッセーを見て楽しそうに言った。
「性欲に正直と聞いたが、そのようには見えないよ。ハーレム王が夢だっけ?」
「は、はい!夢はハーレム王です!服を透視できる新技を開発中です!」
極度の緊張のせいか、イッセーがとんでもないことをカミングアウトした!なんだ、今度は透視能力を得ようもしているのか!?
俺が心のなかで驚愕していると、シヴァ様は特に気にしていないのか、そのまま俺に言ってきた。
「シドウ・グレモリー。キミは
「それは昔の話です。今はだいぶ落ち着きました」
俺がそう言うと、シヴァ様が食いついてきた。
「それだ。赤龍帝は煩悩から、シドウ・グレモリーは殺意により新たな力を身に付けてきた。だが、今の2人を見たらそう思うヒトはいないだろう」
このヒト、何が言いたいんだ?マジでわからん。
俺とイッセーが首をかしげているとシヴァ様は続ける。
「2人はそれぞれ何を望んでいる?やはり、女?それとも富?」
俺の望みか。本当に何も思い付かんな。このままでは話のリズムが壊れてしまう。
俺が考えているとイッセーが先に言った。
「どっちも欲しい。………というのではないんですかね?」
シヴァ様はイッセーの言葉に首を横に振り、言い直す。
「もっと、根底だ。いま、一番欲しているのはなんだい?個ではない。全とした場合だよ?」
個ではなく、全とした場合に欲しいもの………。どっちにしろよくわからんが、俺が欲しいものは決まっている。
「俺は、俺の愛するヒトと平和に暮らしたいだけだ」
「俺もです。争いもなく、平和に暮らしたいです」
俺は思わず地が出てしまったが、俺とイッセーの意見はほぼ同じだった。シヴァ様はそれを聞いてひとつ頷き、俺とイッセーを交互に視線を送った。
「………そうか、そういうことか」
シヴァ様は何か気がついたようだ。
「どういうことだ?」
1度地が出でしまったので、そのまま通すことにした。
そんな俺を気にすることなく、シヴァは返してきた。
「……キミたちの今の体の源流たるグレートレッドは、何を求めている?」
「次元の狭間を気ままに泳ぐことだろ?」
「俺もそう思います」
グレートレッドは自由に次元の狭間を泳いでいられればそれでいいと思っているはずだ。何だかんだで助けてくれたが、俺の場合は厄介者に思われていたからな。もう来るなとか言われたし………。
俺たちの言葉にシヴァは頷いた。
「そう、彼もまた何かに縛られることなく、ただ自由気ままに平和に
このヒト、リリスのことを知っているのか。だがそれで何かしようとしているようには見えない。逆にそれを受け入れて黙認しているようにも見える。教えたのはアジュカ様か、それともアザゼルか。今はどうでもいいか。
俺の心の声を知らないシヴァは続ける。
「キミたちの第2の肉親といえるふたつの存在が、総じて欲するのが平穏ならば、キミたちに影響してもおかしくはないということだ。グレートレッドとオーフィスたちにもキミたちの影響が大きいようだが、その逆もしかり。今の赤龍帝で言うならば、本当のハーレム王になりたいのならば、その思いを落ち着かせなければ先には進めないのかもしれないね。逆にシドウ・グレモリーはそれだけが目的だから大きな問題はなさそうだ」
だから少し落ち着いたのか。確かに昔ほど殺すことに快楽を感じないし、戦っていても楽しいと思うこともなくなった。
シヴァはまだ続ける。
「無限と
なるほど、殺意による成長はしなくなったが、別ベルトルで強くなるかもしれないのか。実際にセラとロセ、リリスを守ろうとして死神の力を手にいれた訳だし。
誰よりも平和を望むグレートレッドとリリスから生まれた俺が影響させるのは当然のことだろうし、そもそも父さんも母さんも基本的に平和主義だからな。
俺は納得したが、イッセーはまだよくわかっていないような感じだ。
そんなイッセーを見てシヴァは言った。
「そうだね。赤龍帝、キミに分かりやすく言うと。平穏を勝ち取らなければ子作りじゃないと根底の部分で引っかかってしまっているんだよ。
なるほど、平和を勝ち取らないと子作りどころではないと。だったら1日でも早く平和を勝ち取らないとな。リアスたちもかわいそうだ。
シヴァの言葉に余計に考えてしまうイッセー見て、シヴァはおかしそうに笑った。
「僕をも越えるドラゴン2体の力を得ている冗談のような存在が、何よりも平和を望むか、気に入った」
シヴァはアザゼルに言った。
「アザゼル元総督、僕に出した条件を覚えているかい?」
「欲しいものがあれば何でも用意する。だろ?覚えてるさ」
アザゼル、そんな条件を出したのか。まぁ、あんまり危険なことを考えなさそうな神様だし、そこは信頼したのか、それともそこまで切羽詰まっていたのか。
シヴァ様はアザゼルの言葉に頷いた。
「そう、それだ。赤龍帝、シドウ・グレモリー」
「え?あ、はい」
「何だ」
シヴァは俺とイッセーを見ると、こう告げてきた。
「僕の陣営に来ないかい?」
『ッ!?』
シヴァの一言にこの部屋にいるシヴァとマハーバリ以外の全員が驚愕した!
シヴァはセラと兄さんに言う。
「あ、誤解なきように。セラフォルー・レヴィアタン、そしてリアス・グレモリーのもとを去れというわけじゃない。もし、こちら側の神話体系を中心にして争いが勃発したら、僕の陣営に来ないか?……という話だよ」
「シヴァ!それは、おまえ!」
アザゼルが声を荒げるが、シヴァはそれを手が制して続ける。
「
「……シヴァ」
アザゼルに向けてシヴァは肩をすくめる。
「何も
シヴァの言葉にマハーバリが続く。
「私たち阿修羅神族はシヴァ様と共に歩むことを選択している。貴殿らがこちらに来てくれれば、これ以上心強いことはない。どうだ?あのインドラを我々と打ち倒すのも一興であろう」
そう言うやいなや、マハーバリが恐ろしげな雰囲気を纏う。机や、机の上に置いてあったコップ震え、ヒビが入る。
「私はインドラを許せない。我が父、ヴィローシャナはインドラによって殺されたのだからっ!現阿修羅王であらせられるヴァルナ様は抑えよとおっしゃられるが、この怒りだけはどうにも収まらないっ!」
迫力と怨恨がこもった声。顔も憤怒の色にに染まっている。
シヴァが俺とイッセーを交互に見ると改めて言う。
「赤龍帝、シドウ・グレモリー、僕のもとに来るといい。キミたちは悪魔を超越したドラゴンだ。破壊神である僕の加護を受けるのも悪くないと思わないかい?」
とんでもないオファーではあるが、下手に乗りたくないのが本音だ。セラも少し困惑気味になっている。俺が戦争に誘われているんだ、当然だろう。
俺はシヴァに訊く。
「あんたは、インドラと戦争をしたいのか?」
俺の問いにシヴァは笑う。
「悪くはないけど、ただの戦争は飽き飽きだ。もっとおもしろい趣向を用意したいものだね。ま、ドロドロの大戦争をしようなんて思っていないよ」
何か、はぐらかすような言い方だった。だが、俺のやるべきことは決まっている。
「何であろうが、振りかかる火の粉は払うだけだ。相手が神との勝負は慣れてる」
俺の返答にシヴァは笑んだ。
「それは了承と受け取っていいのかい?」
「最低限の手は貸すさ」
俺は一応の了承の意思を示した。セラには悪いが、これは俺へのオファーだ。
そして、俺は「だが……」と言って話を続ける。
「イッセーはやらん。こいつは冥界の未来に必要な男だ。それに、危険に飛び込むのは俺の仕事だからな」
「なっ!?シドウさん!?」
イッセーは驚愕しているが、俺としてはイッセーを死なせたくない。俺も死ぬかもしれないが、そう簡単に死ぬことはないだろうからな。
シヴァは頷く。
「自分を差し出して赤龍帝を下げるか。まぁ、それで良しとしよう」
ある程度妥協してくれたようだ。マハーバリがシヴァに訊く。
「本当に戦争になればそんなことを言っていられなくなるかもしれません。それでもよろしいのですか?」
「ああ。超越者の1人を入れられたのは大きい。彼が何を考えているかは別として、ね」
シヴァは俺の考えをある程度予測しているのかもしれない。
戦争そのものが起きないように止める。
それが俺の考えだが、シヴァはそれさえも見越して了承したのだろう。
そのシヴァはゆっくりと立ち上がる。
「では、これで失礼するよ。シドウ・グレモリー、今の話、忘れないでくれよ」
「ああ」
俺の返事にシヴァはフッと笑う。シヴァに続いてマハーバリも立ち上がる。
「では、シドウ・グレモリー。また会おう」
「ああ、またな」
適当に返す。このヒトたちと会うのは、多分戦争が起きた時だ。そうならないことを祈るがな。
アジュカ様も立ち上がってシヴァとマハーバリと共に部屋を後にする。
俺たちは黙って3人を見送り、部屋を出たことを確認すると、
「「はぁ……………」」
俺とイッセーは盛大にため息をついた。つ、疲れた。ここまで固い話だとは思わなかった。
そんな俺にセラが怒鳴る。
「シドウ!なに考えてるのよ!?私たちとは関係のない戦争に参加する気なの!?」
それに兄さんも続く。
「そうだぞシドウ!何もキミが危険をおかさなくても良いだろ!?」
その2人に冷静に言う。
「俺が行かなかったらイッセーが行かされてたと思うとな…………」
「「……………」」
俺の言葉で2人は何とも言えない感じになってしまっていた。
すると、イッセーが立ち上がって俺の横までくる。
「シドウさん、すいません!俺がはっきり突っぱねておけば、シドウさんがあっちの戦争に……」
「別にいいって。どっちかが行かないと何回でも来そうだからな。それに、イッセーを死なせたくないのは本音だし」
俺はイッセーを頭を乱暴に撫でながらそう言った。そんな俺にアザゼルが言う。
「それもそうだが、話を急ぎすぎだ。おまえらしいと言えばらしいがな」
諦めた感じで言ったアザゼル。俺は変わらないからな。
兄さんが嘆息してから言う。
「とりあえず、話はここまでかな。シドウは話があるから残ってくれ」
「アッハイ」
こうして、イッセーは一足早く帰宅し、俺は部屋に残ることに。アジュカ様も戻ってきた。
「さて、シドウくん。キミには話がある」
アジュカ様が言う。これから説教って感じではないな。
「邪龍戦役前にアザゼルがある人物と接触していてね、その人物からの情報をまとめ、我々な憶測を込みで言わせてもらうのだが………」
ある人物って誰だ?なんか、アザゼルが俺とセラを見てニヤニヤしてあるんだが。
そんなアザゼルにセラが訊く。
「アザゼル、それって誰なの?一目見ただけで信用できるほどのヒト?いい加減教えてよ」
「あー、誰かは言えないが信用できるとは言える。まぁ、そのうち教えてやるさ」
「「?」」
俺とセラは首をかしげたが、アザゼル、兄さん、アジュカ様は知っているようだ。なのに、同じ魔王のセラが知らされないってそんなに重要な情報なのか。
「話していいか?」
「あ、ごめん。アジュカちゃん」
話を遮られたアジュカ様は一度咳払いをすると、話の続きを始めた。
「リゼヴィムが目指した異世界、そこからの使者が30年後に来ると予想されている」
「マ、マジで………?」
俺が絞り出すように言うと、アザゼルがさも当然のように、
「マジだ」
と一言で返してきた。アザゼルは続ける。
「あちらの神、いや邪神は本当に邪悪なやつだ。確実に戦争になる」
「…………………」
俺は間抜けな顔で絶句した。ただですらシヴァ陣営で戦争に参加するのに、それからさらに戦争かよ。前途多難だな。
「これは他言無用で頼むぜ。
アザゼルがそう言うが、俺は訊く。
「で、イッセーに言わなかった理由は?」
「あいつの頭じゃついてこれないだろう?」
「……………かもな」
としか言えなかった。イッセーじゃテンパっていただろう。
兄さんが言う。
「それまでに『イベント』を予定しているが、いつやれるか微妙でね。間に合わないかもしれない」
「イベント?」
俺が聞き返すと兄さんは笑って、
「それは秘密だ」
と返してきた。何でもかんでも教えてはくれないか。まぁ、いいけど。
俺は立ち上がりながらセラに言う。
「話は終わりか?そんじゃ、俺は帰る。何か疲れたからな」
「ええ、お疲れ様。また今度会いましょう☆」
「ああ」
セラと再会の約束をして、
「兄さん、アザゼル、アジュカ様、それでは」
と言って礼をする。
「またな、シドウ」
「次に会うのは学校が始まってからになるかな?」
「ああ、また会おう」
それぞれが別れのあいさつをしてくれた。
こうして、俺のこれからの事が決まった。この世界の神話同士で起こるであろう戦争、それを止めるために動くこと。止められなかったら、1日でも早く終わらせること。そして、異世界からの使者との
その中で俺がやれること、やりたいことはもう決まっている。
俺は、俺の護りたいもののために戦う!
自分の決意を再確認しながら、俺は人間界に戻るのだった。
これにて『グレモリー家の次男』完結です。
原作のD×Dが完結して、E×Eが出ればシーズン2をやるかもしれません。それまでは、また何かをやろうと思っています。最近忙しいので出来るかは微妙なところですし、出来ても亀更新になると思います。
最後になりましたが、ここまで読んでくださった皆さま、ありがとうございました!