グレモリー家の次男   作:EGO

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今日も頑張ります!
では、どうぞ!


life17 新しい任務だぜ…

リアスに左目のことを(嘘だが)教えてから、更に時は流れリアスはもう小三くらいになった。このくらいまで来ると……。

「シドウ兄様、おはようございます」

「おはよう、リアス」

ここまで言葉遣いが変わるのだ。本当に成長って早いな。その後兄さん以外(兄さんはまた仕事)の家族と朝食をとり、俺はある場所に行く準備を始めた。なんかイヤな予感しかしないが、行くしかない。

「シドウ、いってらっしゃい」

「いってきます、父様」

「シドウ、失礼のないようにね」

「分かってますよ、母様」

「シドウ兄様、いってらっしゃいませ」

「いってきます、リアス」

そんじゃ、いざ『魔王領』へ!と言っても、転移ですぐ行けるんだけどな。

 

 

そんで、到着。魔方陣の前には係りのヒトと思われる女性が待っていてくれていた。

「シドウ様、こちらです」

「はい」

案内人に導かれるまま、俺を呼んだヒトがいるであろう部屋の前に直行。

「では、私は」

「はい、ありがとうございました」

その部屋の扉の前で案内人と別れる。そして、

「シドウ・グレモリーです。失礼します」

そう言ってから部屋に入る。すると

「やぁ、来たかシドウ」

「彼があの『紅髪の斬り裂き魔(クリムゾン・リッパー)』か、サーゼクス」

「ああ、そうだよ。アジュカ」

……マジかよ魔王様、その中でもトップの二人じゃねぇか!兄さんじゃない方とは初対面なんだよな。確かアジュカ・ベルゼブブ様だったはずだ。いかんせん、ヒトの名前が覚えられん。

「単刀直入に言おう。シドウ・グレモリーくん、今日君を呼んだのは、我々からある任務を任せたいためなんだ」

アジュカ様がそう言った。

「任務……ですか?」

俺がそう返すとアジュカ様が、

「ああ、これから言う任務はとても危険で命の保証はできない」

と返してきた。今回のは特にヤバそうだな。

「その任務とは、何でしょうか」

「アジュカ、ここからは変わろう」

「分かった、サーゼクス」

アジュカ様から話を代わった兄さんが、改めて俺を言ってくる。

「シドウ、君に頼みたい任務は『旧魔王派への潜入』だ」

……………旧魔王派への潜入か。あいつら、また何かするつもりなのか?

「あの、失礼ですがそれはどうゆう」

「言ったとうりだ、旧魔王派に潜入捜査官(スパイ)として潜り込んでもらいたい」

なるほど、何かあるようだ。

「断ってもいいんだぞ?」

兄さんがそう言ってくるが、俺は即答で答えた。

「行きます。いえ…行かせてください」

「な!?いいのか命の保証はできないぞ」

兄さんは驚愕していたが、即答したのがそんなに変なのか?

「分かっています。しかし、魔王様直々の指令を蹴るわけにはいきません」

「そうか……」

「それに、私は『当主にはなりません』から」

「………」

実際そうなんだ。理由は左目が見えてないからとかそんなものではなく、俺とセラは、あまりこう言いたくないが"グレモリー家次期当主"と"魔王様"が恋仲だからだ。

何処から漏れたかわからんが、今じゃ結構有名な話になってる。そのせいで魔王ルシファー、つまり兄さんとの繋がりが強い、てか弟で、もう一人の魔王レヴィアタンの恋人の俺は、その手のものに関われない感じになってる。俺は公私混同しないが、周りからはそうは思われてない感じだ。

「ですから、やります」

「本人はこう言っているがどうする、サーゼクス」

アジュカ様に訊かれた兄さんは、しばらく考えると、重い口を開いた。

「……分かった。ありがとう、シドウ」

「では、詳しい話はこちらの準備が終わってからにしよう」

え?今から準備なの?

そう思った俺は、失礼を承知でアジュカ様に訊いた。

「……アジュカ様、失礼ですが、その様なことは出来ていて、私に声をかけたわけではないのですか?」

すると、アジュカ様は苦笑して、こう返してきた。

「しっかり準備して、もし君に断られると始めからやり直しだからね」

なるほど、最悪、俺以外という選択肢もあったってことか。

「では、また後日、呼ばせてもらうよ。シドウ・グレモリーくん」

「はい」

「あぁそれと、この事は親御さんにも内密で頼む」

「わかりました。では」

そう言ってから俺は部屋を出るのだった。

 

 

サーゼクスside

 

自分の弟に今までよりも危険な任務を任せる。出来れば断って欲しかった、なんて思ってはルシファー失格かな。

「今、断って欲しかったって思ったろ」

アジュカが僕の心を読んだようにそう言った。

「はは、分かったかい?」

「サーゼクス、お前とはなかなか長い付き合いだからな。それぐらい分かるさ」

「僕は魔王失格かな」

「いや、誰だって断って欲しかったと思うさ、それが今回お前だっただけだ」

「ありがとう。アジュカ」

「いいさ、それじゃ俺は準備に戻る。お前の弟は死なせんさ」

自信に満ちた表情でそう言うアジュカ。彼が言うからには大丈夫だろう。僕は本当にいい友をもった。

「アジュカ…頼む」

「任せろ。あぁそれと、セラフォルーにはお前から言っといてくれよ?彼女との付き合いはお前の方が長い」

「分かってるさ」

さて、セラフォルーにはなんて説明するかな?

 

サーゼクスside out

 

 

 

 




次回ぐらいにこの章を終わらせたい。
誤字脱字、アドバイス、感想などよろしくお願いします。

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